ものづくり補助金平成24年度大阪府

キャリブレーションレス低価格遠赤外線カメラの開発

株式会社ビジョンセンシング

成果キャリブレーション時間 180分→30分

この事例のポイント

  • 遠赤外線カメラはキャリブレーションに多くのコストがかかり、製品価格を押し上げている。
  • 従来品の高価なセンサーをフランスULIS社の低価格センサー「PICO384」に変更し、回路設計と部品選定を慎重に行った。
  • キャリブレーション時間 180分→30分。キャリブレーションの時間を1/10以下に短縮し、1台の映像処理を従来の3時間以上から30~40分程度にできるようになっ…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ビジョンセンシング
所在地大阪府 大阪市北区
業種電気機械器具製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数10人
資本金3,300万円

事業の背景

同社は社員10名ながら遠赤外線カメラの開発・設計・製造を手掛ける研究開発型メーカーで、完成品販売に加え大手電機・自動車メーカーからの試作品制作や受託開発も行っている。欧州では夜間歩行者検知用として自動車向け遠赤外線カメラの需要が高まり、2018年ごろからユーロNCAPにも採用される見込みで市場拡大が期待されていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算遠赤外線カメラはキャリブレーションに多くのコストがかかり、製品価格を押し上げている。
  • 新製品・新技術欧州を中心に高まる自動車向け遠赤外線カメラの需要に対応するため、低価格で車載要件を満たすカメラが必要だった。

やったこと

従来品の高価なセンサーをフランスULIS社の低価格センサー「PICO384」に変更し、回路設計と部品選定を慎重に行った。立命館大学の木股教授の指導を受けてキャリブレーションレス化のパラメータ探索と証明実験を行い、FPGAデバッグや回路デバッグを繰り返して試作品を完成させた。実験データの見直しから、FPAの温度に関係なく各画素の感度比が常に一定であることを発見し、カメラ内部の補正テーブルを撮影中の自己学習で自動更新する方式を開発した。大阪府立産業技術総合研究所でEMI試験を実施し、ヨーロッパ規格をクリアした。防水性能と振動性能の試験は事業期間内に完了できなかった。

新しい製品・サービス:車載用の低価格遠赤外線カメラ(キャリブレーションレス方式)

事業の効果

  • キャリブレーション時間 180分→30分
  • 年間5万台程度の生産で他社製品の半値程度まで落とすことを目指す。

キャリブレーションの時間を1/10以下に短縮し、1台の映像処理を従来の3時間以上から30~40分程度にできるようになった。製造コストを大きく削減でき、年間5万台規模で他社製品の半値程度を目指す。EMI試験は欧州規格をクリアし、防水・振動試験は今後の課題として残る。開発したプロセスは特許出願中である。

今後の展望

5年後に車載用ナイトビジョンでカメラ市場の10~20%のシェアを獲得することを目指す。国内メーカーへの展示会等でのPRも進める。

事業者の声

今回、このプロト機を開発し、市場に発表することにより、日本国内でナイトビジョンへの注目が急速に高まってきました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。