ものづくり補助金平成24年度大阪府

7÷1/8の企画力

三洋化学工業株式会社

成果新規取引数は年60〜70件ずつ増加した。

この事例のポイント

  • 問い合わせから試作品の完成までに2週間〜2ヵ月程度を要していた。
  • 2012年に本社工場の近くにデザイン塔を新設し、打ち合わせから試作までをビル内で完結できるようにした。
  • 新規取引数は年60〜70件ずつ増加した。試作品の完成までの時間が短縮され、量産化までの時間も短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名三洋化学工業株式会社
所在地大阪府 大阪市
業種プラスチック製品製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数51人
資本金5,000万円
設立1976年

事業の背景

1976年創業のプラスチック製容器、キャップ、中栓のメーカーである。化粧品業界向け容器が全体売上の70%以上を占め、大手化粧品メーカーへの納入実績がある。医薬品や食品用容器も手掛ける。化粧品業界は製品のライフサイクルが短く、目新しさが強く求められる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程問い合わせから試作品の完成までに2週間〜2ヵ月程度を要していた。
  • 人手・技能打ち合わせを何回も重ねる必要があり、時間がかかっていた。
  • 集客・繁閑化粧品業界は製品のライフサイクルが短く、発売日が先に決まっている中で、試作品の提供までの時間短縮が求められていた。

やったこと

2012年に本社工場の近くにデザイン塔を新設し、打ち合わせから試作までをビル内で完結できるようにした。デザイン塔では多彩なサンプルから色、デザイン、形状をその場で決定し、即日に試作品を手に取ってもらえる体制とした。従業員(デザイナー)が機械に触れて自ら製品を作れる体制も整えた。補助金は主にHS加工機、デジタル転写フィルム装置、レーザー加工機などの機械装置の購入に充てた。

  • 加工機HS加工機デジタル転写フィルム装置レーザー加工機

事業の効果

  • 新規取引数は年60〜70件ずつ増加した。

試作品の完成までの時間が短縮され、量産化までの時間も短縮された。問い合わせから納品までの期間が短くなり、対応できる案件数が増えて生産性が大きく向上した。顧客の評価も高く、即日で試作品ができる点が特に評価されている。大手中堅企業からの引合いも増え、新規取引数は年60〜70件ずつ増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    課題の認識と解決試作に2週間〜2ヵ月かかる課題を認識し、即日試作で納期を短縮。新規取引数が年60〜70件ずつ増えたと数字で示している。
  • 4
    これまでの取組との一貫性1976年創業で化粧品向け容器が売上の70%以上を占め、2012年にデザイン塔を新設した流れが事業の延長線上にあると読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性特許や意匠登録、HS加工や蒸着など多彩な加工方法を強みとして挙げ、即日試作できる企業は全国的にも少ないとしている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標新規取引数の年60〜70件増加は実績として書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。
経営戦略との整合性4.3
  • これまでの取組との一貫性4

    1976年創業で化粧品向け容器が売上の70%以上を占め、2012年にデザイン塔を新設した流れが事業の延長線上にあると読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    特許や意匠登録、HS加工や蒸着など多彩な加工方法を強みとして挙げ、即日試作できる企業は全国的にも少ないとしている。

  • 課題の認識と解決5

    試作に2週間〜2ヵ月かかる課題を認識し、即日試作で納期を短縮。新規取引数が年60〜70件ずつ増えたと数字で示している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    新規取引数の年60〜70件増加は実績として書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員(デザイナー)が機械に触れて自ら製品を作れる体制を整えたと書かれ、従業員数51人も記載されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客は化粧品業界で、訪問当日に試作品を見せられる点が高評価だと具体的に書かれ、選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    東京ショールームでの展開を模索中、海外展示会への出展を行うと今後の方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は不明確。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    即日で試作品を作れるプラスチック容器メーカーは全国にも少ないと明記され、金型彫刻並みの加飾表現を提示するとしている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    海外展示会への出展で国の後押しを受けた点はあるが、雇用創出や川上・川下への波及効果は書かれていない。

  • 費用対効果3

    新規取引が年60〜70件増え生産性も大きく向上したとあるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    HS加工機やデジタル転写フィルム装置、レーザー加工機を導入したと書かれるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    化粧品容器の製品ライフサイクル短縮に対応した取組とあるが、成長分野への進出や構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    大阪市平野区に本社工場とデザイン塔があると書かれるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

技術レベルのさらなる向上を図り、デザイン塔のノウハウを蓄積して提案活動につなげる。メディアやクチコミで来客数を増やす。東京のショールームでも同様の展開を模索し、海外展示会への出展で国際的な知名度向上も図る。

事業者の声

要望だけを聞いていてはいいモノはできない。より良い製品を作っていくためには、当社のノウハウを築き、顧客におなつけていかなければならない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。