ものづくり補助金平成27年度製造業新潟県

砥石表面整流用溝付高精度・高品質切断加工用ダイヤモンド砥石の開発

株式会社 アダマス

成果加工熱の平均4℃の低減

この事例のポイント

  • 近年、最先端産業市場で部品の微小化・複雑形状化が進み、ユーザーからより精密な切断・研削加工が可能な砥石の要求が強まっていた。
  • 型彫り放電加工機を開発・製造設備として2016年11月に導入した。
  • 加工熱の平均4℃の低減。ダイヤモンド砥石表面に各種溝や微細な穴を精密に加工でき、今まで困難だった形状や溝付微小径砥石も製品化できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 アダマス
所在地新潟県 新発田市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数37人
資本金4,800万円
設立1988年

事業の背景

当社はダイヤモンド砥石の製造を行い、難削材(セラミックス、硬質ガラス、石英等)加工用砥石を得意分野としている。最先端産業市場では部品の微小化・複雑形状化が進み、ユーザーから、より精密な切断・研削加工が可能な砥石の提供要求が強まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度近年、最先端産業市場で部品の微小化・複雑形状化が進み、ユーザーからより精密な切断・研削加工が可能な砥石の要求が強まっていた。
  • 生産能力砥石表面の複雑な溝や穴を加工する必要があったが、ワイヤー放電加工機では意図する砥石の加工が困難であった。

やったこと

型彫り放電加工機を開発・製造設備として2016年11月に導入した。研削形状と同じ型の電極を使用した形彫り放電加工により、数ミクロンの精度で砥石表面に溝や穴を加工する技術の開発に取り組んだ。まず加工機がダイヤモンド砥石表面をどこまで複雑かつ精密に加工できるかを実証する加工実験を行った。次に砥石表面の冷却水流と高速回転による気流の整流効果を確かめる実証実験を行い、加工技術を今まで困難だった複雑で精密な形状の砥石製作へ展開する可能性も並行して検証した。

加工機型彫り放電加工機

新しい製品・サービス:砥石表面整流用溝付高精度・高品質切断加工用ダイヤモンド砥石(外周溝付砥石、溝付微小径砥石を含む)

事業の効果

  • 加工熱の平均4℃の低減
  • 冷却水量の15%低減
  • 被削材に対する加工品質約27%向上

ダイヤモンド砥石表面に各種溝や微細な穴を精密に加工でき、今まで困難だった形状や溝付微小径砥石も製品化できるようになった。冷却水流と気流の整流効果が確認され、加工熱・冷却水量・加工品質の改善が得られた。他社製品との競合で競争力を高め、一部ユーザーで評価を受けている。今後は1年以内の量産化と製品ラインアップの拡充を予定している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のダイヤモンド砥石事業と精密加工ニーズへの対応という文脈は読めるが、過去の取組との一貫性を示す具体的記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    最先端産業の微小化・複雑化による顧客要求の強まりと、型彫り放電加工機による加工困難形状の克服が示され、競争力の強化が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    課題としてワイヤー放電加工機では困難だった点を示し、型彫り放電加工機で対応した経緯があり、課題認識と解決策が対応している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加熱平均4℃低減、冷却水量15%低減、加工品質約27%向上と数値は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    開発を担う体制や人材について記述はなく、事務処理能力もうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ターゲットは最先端産業の精密加工ユーザー、他社との競合での優位性に触れているが、ニーズの裏付けは概略的。

  • 事業化までの道筋4

    加工検証の継続、ユーザー評価、1年以内の量産化、今年度末までの開発目標など、スケジュールと段階的な進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    砥石表面への溝加工による整流効果は従来の砥石にない高付加価値化で、加工品質約27%向上など高水準化を図る内容と読める。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    最先端産業の精密部品加工の基盤技術という位置づけはうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    冷却水量15%低減や加工品質約27%向上など効果の数値はあるが、補助金投入額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    シミュレーションや冷却・気流制御の構造は技術的特徴としてうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    最先端産業市場の成長に応える精密加工という方向性はうかがえるが、構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

加工検証を継続し、ユーザー評価を促進して1年以内の量産化に向けて製品を磨き上げる。外周溝付砥石や溝付微小径砥石は今年度末までの量産化を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。