ものづくり補助金平成27年度製造業福井県

LED-UV印刷システム導入による「印刷通販」受注拡大のための業界最速短納期体制の確立

伊部印刷株式会社

成果数は20以上と、従来の3~5倍に。

この事例のポイント

  • 近年の短納期へのニーズの高まりを受け、高品質かつ即日納品も可能な体制を構築する必要があった。
  • 高品質かつ即日納品を可能にするため、LED-UV印刷システムを導入した。
  • 数は20以上と、従来の3~5倍に。速乾印刷により乾燥時間が不要となり、一日の印刷物サイクル数は20以上と従来の3~5倍になった。

事業者のプロフィール

事業者名伊部印刷株式会社
所在地福井県 越前市
業種印刷・同関連業
技術分野製造環境
従業員数27人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

伊部印刷はインターネットショップによる高精細印刷に特化した印刷通販部門を立ち上げ、カタログやパンフレット、美術工芸品の写真集などを取り扱っている。近年の短納期へのニーズの高まりを受け、高品質かつ即日納品も可能な体制の構築が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程近年の短納期へのニーズの高まりを受け、高品質かつ即日納品も可能な体制を構築する必要があった。
  • 生産能力油性インクでは乾燥時間が必要で、両面印刷や製本などの後工程に進めず、受注数に限界があった。
  • 人手・技能版替え、見当、色合わせなどの作業がオペレーターの技術により差が出ており、作業時間も長かった。
  • 品質・精度印刷品質が作業員の熟練度に左右され、安定しなかった。

やったこと

高品質かつ即日納品を可能にするため、LED-UV印刷システムを導入した。同システムの印刷機は速乾印刷が可能で、乾燥時間が不要になり、裏移りもなくすぐに次の工程に取りかかれるため、後工程の効率も高まった。版替え、見当、色合わせなどの作業も自動化され、作業時間も大幅に短縮された。LANで接続された印刷稼働管理システムにより、印刷ジョブの自動転送や進捗管理、トラブル発生時の対応などがリアルタイムで確認できるようにした。

新しい製品・サービス:速乾印刷が可能なLED-UV印刷による、特殊紙や濃色印刷への対応を含む高精細印刷サービス

事業の効果

  • 数は20以上と、従来の3~5倍に。
  • 印刷物サイクル数の倍率 1倍→3倍

速乾印刷により乾燥時間が不要となり、一日の印刷物サイクル数は20以上と従来の3~5倍になった。製本などの後工程も同日中に終えられるため、即日納品が可能になった。版替え・見当・色合わせの自動化で作業時間が大幅に短縮され、印刷品質も作業員の熟練度に左右されず安定した。自動化による損紙の減少でコストダウンも図れ、スプレーパウダーが不要になったことで職場環境も改善した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決短納期ニーズへの対応として速乾印刷と自動化を導入し、受注数が従来の3〜5倍の20以上、即日納品も可能になったと具体的に書かれている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け高精細印刷を生かすポスターやカタログ、学校新聞などをターゲットとし、速乾で濃色や特殊紙に対応できる点が明確に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性印刷通販部門の立ち上げと小ロット多品種の受注拡大を図る方向性はうかがえるが、過去の取組との一貫性までは読み取れない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性2

    印刷通販部門の立ち上げと小ロット多品種の受注拡大を図る方向性はうかがえるが、過去の取組との一貫性までは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    近年の短納期ニーズの高まりを受けて導入したと書かれ、速乾・高精細印刷の強みも示されるが、市場データや競合比較は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    短納期ニーズへの対応として速乾印刷と自動化を導入し、受注数が従来の3〜5倍の20以上、即日納品も可能になったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    受注数が従来の3〜5倍と実績は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数27名と示されるのみで、補助事業を遂行する人材・事務体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高精細印刷を生かすポスターやカタログ、学校新聞などをターゲットとし、速乾で濃色や特殊紙に対応できる点が明確に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ネットショップの再構築やセキュリティ強化、小ロット多品種への体制づくりなど方向性はあるが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    UV印刷による速乾・濃色印刷への対応など同分野で高付加価値を図る点はうかがえるが、高価格化の数値は書かれていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    地域の印刷事業者として雇用や需要創出に触れる記述はあるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    乾燥時間の短縮や損紙減少によるコストダウンなど効果は書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献3

    印刷稼働管理システムによる印刷ジョブの自動転送や進捗のリアルタイム確認など、デジタル活用が書かれている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    越前市の事業者である点はうかがえるが、地域の特性を活かした経済成長への寄与は具体的に書かれていない。

今後の展望

UV印刷の特色を生かせるポスターなどの受注は増加しており、納期短縮などとの相乗効果で他社との差別化と利便性の向上を図る。今後はカタログやポスター、学校新聞などの分野を対象に、セキュリティ面を強化しつつネットショップを再構築し、小ロット多品種での受注拡大に向けた体制づくりを進める。

事業者の声

印刷に関して初心者の方でも利用しやすい対応を心がけ、時代の流れに即したサービスとともに、安心感やプラスアルファを届けることができるパートナーでありたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。