ものづくり補助金平成27年度製造業岐阜県

全窒素分析装置(燃焼法)導入による生揚げの短納期多品種生産体制の確立

岐阜県しょうゆ協業組合

成果分析時間(1回あたり) 240分→10分

この事例のポイント

  • 業務用のしょうゆ製造が中心だったが、多品種小ロットへの対応を求める声が強くなり、作業時間の大幅な短縮が必要になった。
  • しょうゆの「うま味」成分の核となる窒素の分析に、最新鋭の燃焼法分析装置を導入した。
  • 分析時間(1回あたり) 240分→10分。燃焼法分析装置の導入により、しょうゆの窒素分析時間が大幅に短縮され、作業効率が上がって劇的に作業効率がアップした。

事業者のプロフィール

事業者名岐阜県しょうゆ協業組合
所在地岐阜県 恵那市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数13人
資本金7,821万円
設立1972年

事業の背景

岐阜県恵那市の協業組合で、昭和47年に東濃地方の味噌・しょうゆ製造業者14名によって協業を始めた。生産量は年間2,000klでスタートし、現在は約5倍となっている。平成19年4月にISO 9001を取得した。しょうゆは窒素成分の数値で商品としての質が大きく変わるため、窒素分析が欠かせない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力業務用のしょうゆ製造が中心だったが、多品種小ロットへの対応を求める声が強くなり、作業時間の大幅な短縮が必要になった。
  • 品質・精度従来のケルダール方式では分析に約4時間かかり、作業する者の経験によって分析結果にばらつきがあった。
  • コスト・採算工場を増やさずに分析作業を短縮する必要があった。

やったこと

しょうゆの「うま味」成分の核となる窒素の分析に、最新鋭の燃焼法分析装置を導入した。燃焼法は、従来のケルダール方式で使っていた熱をかける工程や危険な薬品の取り扱いを必要としない。少量のしょうゆをサンプルとして機械に入れるだけで分析が自動的に行われ、分析時間は5分程度、全分析工程を合わせても10分で済むようになった。JAS規格でも燃焼法での分析が認められたことから導入に踏み切った。

検査測定全窒素分析装置(燃焼法)

事業の効果

  • 分析時間(1回あたり) 240分→10分
  • 分析結果が出るまでの時間 720分→10分

燃焼法分析装置の導入により、しょうゆの窒素分析時間が大幅に短縮され、作業効率が上がって劇的に作業効率がアップした。分析作業を機械が自動的に行うため、従業員の拘束時間と負担が減り、排気設備や劇薬管理の負担もなくなった。作業者の経験による結果のばらつきがなくなり、工場内の作業がスムーズに進んで出荷効率も上がった。多品種少量の注文にも対応できるようになり、今後は独自ブランドの開発や委託加工を受けて業績を伸ばす方針である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和47年の協業開始やISO取得など歩みは書かれるが、分析装置導入が経営戦略の中でどう位置づけられるかは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    多品種少量ニーズの増加と、顧客から産地指定の要望が増えると予想される点が書かれ、外部環境への対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    分析時間が4時間からおよそ5分、全工程込みで10分に短縮され、従来半日かかった作業が即時に進められると数字で示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    分析時間短縮の実績は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員13人の規模と分析作業の負担軽減は触れられるが、補助事業を遂行する体制や事務処理面の記述はうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    多品種少量・産地指定への対応という顧客ニーズと、小回りを活かした独自ブランドや委託加工の方向性が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入の経緯と効果は書かれるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールについての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    燃焼法分析は一般的な分析方法とされ、高付加価値化の度合いは直接書かれていないが、産地別・品種別の商品設計という特徴は読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地産地消や食の安全への関心など社会的背景は触れられるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は限定的。

  • 費用対効果3

    作業時間の短縮や薬品リスク・排気設備の負担軽減は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    燃焼法分析装置の導入は技術的更新だが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岐阜県恵那市の地域の大豆や東濃地方の協業など地域性は書かれるが、地域の雇用や経済成長への牽引までは読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は小回りの良さを活かして、独自ブランド商品の開発や委託加工なども受けることで業績を伸ばしていく。

事業者の声

●●県の大豆でしょうゆを作ってほしい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。