ものづくり補助金平成24年度大阪府

新しい水素発生デバイスの開発

株式会社アクアバンク

この事例のポイント

  • 既存の水素発生スティックは水とマグネシウムの反応で水素を得るため、水酸化マグネシウムが飲料に混じりpHが高アルカリ性に変わってしまう問題があった。
  • 既存の水素発生技術を応用し、ペットボトル向けの水素発生スティックを開発した。
  • 水素発生スティック「SUISOL」を商品化し、雑貨店やスポーツ量販店、スポーツクラブなどに納入している。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アクアバンク
所在地大阪府 大阪市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野切削加工
従業員数15人
資本金6,750万円

事業の背景

同社はこれまで水道水をミネラル水素水に変えるウォーターサーバー「アクアバンク」の製造・レンタルを主な事業としてきた。定額制のレンタル契約を基本とし、レンタル契約更新率は90%以上と高い実績を誇る。ユーザーからは「より手軽に水素水を飲用したい」という声が寄せられていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術既存の水素発生スティックは水とマグネシウムの反応で水素を得るため、水酸化マグネシウムが飲料に混じりpHが高アルカリ性に変わってしまう問題があった。
  • コスト・採算透過膜のテストや金型の形状調整を含む開発に多くの開発費が必要と見込まれた。

やったこと

既存の水素発生技術を応用し、ペットボトル向けの水素発生スティックを開発した。スティック内に水を注入し特殊フィルムを用いることで、発生した水素のみを飲料中に透過させる方式を考案した。ABS樹脂製スティックに水素だけを通すガス透過膜をインサートする構造とし、食品衛生法に準拠した水素ガス透過性フィルムを開発した。水素を飲料水に短時間で溶存させ高濃度化する新技術も開発した。リアクター交換方式でメンテナンスフリーの実現も模索した。金型の形状調整には多大な時間と労力を要した。

  • 金型水素発生スティック用の金型

新しい製品・サービス:水素発生スティック「SUISOL(スイソル)」。化粧水・美容液・シャンプーボトル向けの持続型と、ミネラルウォーターやペットボトルドリンク向けのパワー型の2仕様。

事業の効果

水素発生スティック「SUISOL」を商品化し、雑貨店やスポーツ量販店、スポーツクラブなどに納入している。インターネット販売や代理店販売も行い、多彩な販売チャネルを確保した。補助事業の採択により開発費の懸案が解消され、アイデアを具現化することができた。今後はオリジナルパッケージやOEM製造の提案、製品の多様化を進める。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち10観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用健康寿命への関心の高まりを述べるにとどまり、経済波及や雇用創出への言及は見当たらない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のウォーターサーバー事業の延長として水素発生スティックを開発したと読める。ただし過去の取組との位置づけの具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    レンタル契約更新率90%以上と水道水を足すだけで使い放題という強みが読めるが、市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    水とマグネシウムの反応で水酸化マグネシウムが混入し水がアルカリ化する課題を認識し、フィルム方式で解決した点は読める。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    化粧水・美容液向けの持続型とペットボトル向けのパワー型に分けた用途別展開など、顧客ターゲットと選ばれる理由が読める。

  • 事業化までの道筋3

    金型の形状調整に多大な時間を要した点と、透過膜ごとに調整が必要だった課題が書かれ、その検証過程が読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    水素だけを飲料に溶かすフィルム方式は独自性があると読めるが、市場での普及度や高価格化の数値は書かれていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    健康寿命への関心の高まりを述べるにとどまり、経済波及や雇用創出への言及は見当たらない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    ガス透過膜を他の水素発生装置へ応用する水平展開に触れるが、デジタル技術や地域イノベーションへの言及は乏しい。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    大阪市中央区の企業であることは分かるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

今後の展望

顧客の要望に応じたオリジナルパッケージ製作やOEM製造など、さまざまな提案で商品の可能性をアピールしていく。目的に応じた製品の多様化も視野に入れている。ガス透過膜の技術を他の水素発生装置にも応用し、水素水の魅力を世の中に広めたいとしている。

事業者の声

補助事業を活用させていただき、感謝!

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。