ものづくり補助金平成27年度製造業静岡県

生活環境センサーにより高齢者の異常を感知し、通信ユニットを介してスマホに通知し、カメラ映像で確認できる“在宅、生活見守りシステム”の開発

株式会社iSEED

この事例のポイント

  • 高齢者や認知症高齢者の増加により、介護費の増加や介護従事者の不足が社会問題化していた。
  • 生活環境センサーを備えた通信ユニットを開発し、既存の「パルモケアシステム」に温度、湿度、人感、照度の四つのセンサーを新たに設置した。
  • 既存システムに生活環境センサーを付加し、出荷前のセットアップにより受領後すぐに利用できる在宅高齢者の見守りシステムを開発した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社iSEED
所在地静岡県 沼津市
業種情報通信機械器具製造業
技術分野情報処理
資本金4,600万円
設立2014年

事業の背景

当社は2014年創業で、ICT・光学・ソフトウェア技術を用いた介護福祉向け商品を開発・販売している。主力は離床センサーやマットセンサーの変化をスマートフォンやタブレットに通知する「パルモケアシステム」で、業界初の映像で見守る介護保険適用の徘徊感知システムとして家族から好評を得ている。2015年の介護保険制度改正で地域包括ケアシステムが構築され、24時間対応の定期巡回・随時対応サービスが創設されたことで在宅医療や介護が推進される状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑高齢者や認知症高齢者の増加により、介護費の増加や介護従事者の不足が社会問題化していた。
  • 販路・情報発信在宅介護の現場から、生活環境の異常を通知する機能と、インターネット環境がなくても簡単に設置でき安価な通信ユニットを備えた遠隔画像見守りシステムが求められていた。

やったこと

生活環境センサーを備えた通信ユニットを開発し、既存の「パルモケアシステム」に温度、湿度、人感、照度の四つのセンサーを新たに設置した。さらにエアコンのリモコン機能、呼出しボタン、外出通知ボタンを加えてセンサーユニットとした。通信ユニットには携帯電話回線を利用し、工事を不要とした。出荷前にSIM設定と接続テストを実施し、セットアップ済みの状態で提供することで、利用者が受領後にすぐ利用できるようにした。

その他生活環境センサーを備えた通信ユニット(パルモ見守りシステム)

新しい製品・サービス:生活環境センサーとカメラ映像を活用した在宅、生活見守りシステム(パルモ見守りシステム)

事業の効果

既存システムに生活環境センサーを付加し、出荷前のセットアップにより受領後すぐに利用できる在宅高齢者の見守りシステムを開発した。携帯電話回線を用いた工事不要の通信ユニットにより、導入の手間とコストを抑えられる見込みである。現在、介護福祉用品レンタルを扱う大手販売会社と連携し、その販売網を活用した全国展開を検討している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の『パルモケアシステム』をベースに在宅見守りの機能を追加したと書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    高齢化、一人暮らし高齢者の増加、介護従事者不足という外部環境は書かれているが、自社の強み・弱みと競争優位の関係は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決3

    在宅介護現場から求められた二つの機能を付加する課題認識は書かれているが、高付加価値化や成長につながる計画の数値的裏付けは薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    開発を担う代表取締役や設立年は書かれるが、開発体制や人材の具体的な構成は記載されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    在宅介護現場からの要望として生活環境の異常通知と安価な通信ユニットが挙げられ、ニーズの裏付けと製品の特徴が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    ユニットの試作、出荷前SIM設定、セットアップ済み提供など工程は書かれるが、中長期の課題検証やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達2

    資本金4,600千円は書かれているが、財務状況や金融機関からの資金調達の見込みは記載されていない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    離床センサーや見守りテレビ電話は既存の分野と書かれ、業界初の徘徊感知システムとの記述はあるが、普及度の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    介護費増加や介護従事者不足という社会問題と在宅医療推進の政策背景は書かれるが、波及効果や雇用創出の具体的な規模は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は書かれておらず、費用対効果はうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献3

    カメラ映像とセンサー、携帯電話回線によるIoT化、大手販売会社との連携検討が書かれ、イノベーション貢献の方向性は読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    介護ロボットの重点分野の策定や在宅医療推進が書かれ、日本経済の構造転換との関係はわずかにうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

介護福祉用品レンタルを扱う大手販売会社と連携し、その販売網を活用した全国展開を検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。