ものづくり補助金平成27年度製造業静岡県

多ロット生産対応の為の設備投資

株式会社岡崎製作所

成果段取り時間 3時間→2時間

この事例のポイント

  • 多品種小ロットの生産を中心としてきたが、市場拡大のために生産能力の向上が必要だった。
  • CNC旋盤を導入し、材料を自動で供給するバーフィーダーを設置して無人でも生産できる体制を作った。
  • 段取り時間 3時間→2時間。材料の自動投入により夜間の自動生産が可能になり、生産体制が大きく変わった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社岡崎製作所
所在地静岡県 藤枝市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
資本金2,000万円
設立1968年

事業の背景

株式会社岡崎製作所は藤枝市の工業集積地に工場を構え、昭和43年に設立された。丸物の切削加工を得意とし、NC旋盤やマシニングセンターを使って多品種小ロットの生産を行い、顧客の試作開発に応えてきた。主に産業用機械に用いられるアキュムレータ(蓄圧器)を生産している。一方で売上のおよそ9割が単一の取引先に依存しており、その取引先から多ロット品の生産依頼が出てきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力多品種小ロットの生産を中心としてきたが、市場拡大のために生産能力の向上が必要だった。
  • 人手・技能既存設備では顧客要望の多ロット品に対応するには1勤制から3勤制にする必要が出てくる。
  • コスト・採算3勤制にすると製造コストが大幅に増加し、採算が合わず受注が難しく、自社にとっても負荷が大きかった。
  • 品質・精度生産量が増えると検査が煩雑になることが予想され、ノギスやマイクロメーターによる検査では対応が難しかった。

やったこと

CNC旋盤を導入し、材料を自動で供給するバーフィーダーを設置して無人でも生産できる体制を作った。サブチャックを設けて従来2工程だった旋盤加工を1工程に短縮し、旋盤にミーリング機能を付けてマシニングセンターのような複合加工を可能にした。また、検査工程に画像寸法測定器を導入し、投影した部品を瞬時に測定して品質を保証できるようにした。

加工機CNC旋盤
加工機バーフィーダー
検査測定画像寸法測定器

事業の効果

  • 段取り時間 3時間→2時間
  • 検査時間 2分→0.083分
  • 旋盤加工工程数 2工程→1工程

材料の自動投入により夜間の自動生産が可能になり、生産体制が大きく変わった。旋盤の複合加工により、従来4工程必要だった同一部品の製造が同時処理できるようになった。画像寸法測定器で検査が大幅に速くなり、品質の保証もできるようになった。取引先からの受注に問題なく対応でき、新たな試作加工の話も出ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の丸物切削・多品種小ロット中心の事業から、多ロット対応の生産体制構築へ発展させる一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    特定取引先への売上依存が約9割と明示され、多ロット品対応と高い顧客対応力を強みとして位置付けている。

  • 課題の認識と解決4

    既存設備では3勤制が必要で製造コストが増える課題を認識し、CNC旋盤導入で無人生産を図る具体策を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    段取り時間を3時間から2時間に短縮、測定を2分から5秒に短縮するなど数値目標と結果が示されている。

  • 事業を進める体制2

    社内の人材や事務処理体制についての記述は見当たらず、体制はわずかにうかがえるのみである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の試作開発ニーズに応える強みや多ロット需要は読み取れるが、ターゲットの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入設備の機能と工程短縮の方法は示されるが、中長期の検証やスケジュールは記載がない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    産業用アキュムレータの分野に関する記述はあるが、普及度や高付加価値化の度合いは示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    産業用機械用部品の製造という記述はあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    3勤制回避や工程数の削減、段取り時間短縮など生産性向上の効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動投入や画像寸法測定器の導入は見られるが、地域やサプライチェーンへの貢献は記述されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    藤枝市の工業集積地に立地し地域企業である点は読み取れるが、地域成長への牽引は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規取引先の開拓も積極的に行っていきたいとしている。

事業者の声

多ロット対応を図れたことで、工場全体の生産性も向上しました。整備された環境を活かして、今後は新規取引先の開拓も積極的に行っていきたいです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。