高性能測定機導入による海外鉄道車両用空調制御装置のはんだ付け品質の向上
高性能デジタルマイクロスコープ(VHX5000)を導入し、基板単体試験工程で空調マイコンのプリント配線板のはんだ付けを検査する体制とした。
株式会社大安製作所
| 事業者名 | 株式会社大安製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 三重県 いなべ市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 精密加工 |
| 従業員数 | 46人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1988年 |
当社は昭和63年に創立し、大手D社との取引を開始して以来、自動車産業の底辺を支えてきた。主力は自動車用精密部品で、AT用アルミ部品は自動変速機の変速と方向転換を担い、コントロールバルブに組み込まれて油圧制御を行う重要部品である。一方で近年は売上が顕著に増加せず、事業は停滞状況にあった。
抱えていた課題
やったこと
最新の精密自動旋盤を4台導入した。設備開発チームが主体となり設備メーカーとすり合わせ、生産計画台数、稼働日/月、稼働時間、稼働率などを考慮して台数を決めた。旋盤は荒研削廃止に必要な仕上げ精度を出すため、NCプログラムに対する刃具の追従性が良く、誤差が小さく安定しているものを選定した。加工条件の最適化では実験計画法(タグチメソッド)を用い、切削速度、送り量、切り込み量、刃先R、切り込み角の要因を9水準で変化させて精度への影響を確認した。その結果、切削速度は設備回転数の上限に近い値が最も効率が良く、送り量は丸先Rを大きくしても速くはできないこと、切り込み量は材料が研磨材で水準幅を広げられず影響が少ないこと、刃先Rと切り込み角は従来のチップが最適であることが分かった。再現テストで計画加工時間内に荒研削廃止が可能な外径精度を維持できることを確認した。
荒研削工程を廃止したことで、設備費は85%削減され、50百万円の削減効果があった。工数は18%低減し、昼夜勤の作業者4人工、研削機の掛け持ちによる0.9人工、検査業務0.1人工、研削機の台数分0.9人工の合計5.9人工が削減された。また、荒研削の在庫が5,000個減少し、工程削減により面積生産性が向上した。さらに消費電力の削減によりエネルギーコストとCO2排出量も低減した。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません
自動車部品を主力とし、大手D社との取引を昭和63年から続けてきた経緯と、荒研削廃止を柱にした経営革新の流れが記載されている。
優秀仕入先表彰(品質賞)を累計3回受賞した品質管理力は読み取れるが、市場動向との関係や競合に対する優位性の分析は具体的に書かれていない。
荒研削工程の削減により設備費85%削減、工数18%低減、在庫5,000個削減など数字つきで課題解決と効果が示されている。
設備費85%削減、加工工数18%省人化など目標と成果が数値で示されており、実現可能性を裏付ける記述がある。
設備開発チームが設備メーカーとすり合わせを行ったと書かれているが、人材や事務処理体制の詳細は記載がない。
取引先が要求するコストと品質を実現する目途が立ったとあるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。
実験計画法による加工条件の最適化や再現テストの実施手順が段階的に書かれており、遂行方法が明確である。
財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。
自動車用アルミ部品の高精度切削という分野で、研削並みの精度を切削で実現する点は示されているが、普及度や認知度の記述は薄い。
自動車燃費向上や地球温暖化抑制への寄与がうかがえるが、雇用や波及効果としての国の補助の必要性は具体的に書かれていない。
投入額に対する効果として設備費50百万円削減や工数削減などの数値が示され、費用対効果がうかがえる。
IoTによる加工ラインのネットワーク構築に触れているが、サプライチェーン全体への貢献としての記述は乏しい。
ATの多段化や燃費改善に伴う需要増加に触れているが、日本経済の構造転換との関連は書かれていない。
三重県いなべ市の本社所在地は記載されているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は少ない。
AT多段化の進展により対象部品の数量が増加し、売上増加が期待される。自動車分野の他に医療分野への拡販も計画している。現在の取引先が進出しているベトナムでの海外生産も検討しており、当面はレンタル工場で生産し、軌道に乗ったら自前工場を建設する予定である。
高性能デジタルマイクロスコープ(VHX5000)を導入し、基板単体試験工程で空調マイコンのプリント配線板のはんだ付けを検査する体制とした。
温水加熱ニーダー等3機種を導入し、製品の湯煎殺菌とどぶ漬け殺菌の方法を新たな独自の殺菌方法に変更した。
効果:ボイラー燃料費(年間) 256万円→84.9万円
切断後の材料を連続して洗浄できるよう、高機能切断機と試作洗浄機を導入し、王崎工場に配備して実験を行った。
効果:洗浄良品率 60%→80%