ものづくり補助金平成27年度製造業三重県

最新のダイヤモンドロール式精米機の導入による生産量及び品質の向上

三重県酒米協同組合

成果精米時間(玄米30トンを精米率50%に製品化) 72時間→27時間

この事例のポイント

  • 酒造会社からの高品質な精米の需要が増えているが、精米の増産体制が追いついていない。
  • 新型の醸造用精米機NF-20FAを導入し、ダイヤモンドロール式精米機による精米工程の改善を行った。
  • 精米時間(玄米30トンを精米率50%に製品化) 72時間→27時間。新型精米機の導入により精米時間が大幅に短縮され、従来は3日間かかっていた玄米の精米製品化が、供給や袋詰めの作業を含めて…

事業者のプロフィール

事業者名三重県酒米協同組合
所在地三重県 津市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,製造環境
従業員数5人
資本金930万円
設立1973年

事業の背景

三重県内の清酒出荷量は全国と同様に昭和50年代をピークに落ち込み、ここ10年でも約35%減少した。ただし最近5年ほどは日本酒ブームもあって下げ止まっている。10年間の推移では普通酒・本醸造酒・貯蔵酒が約44%減少する一方、純米酒・純米吟醸酒は約18%増加しており、地酒や少量手造りの日本酒に人気が出ている。和食ブームや観光客の増加もあり、品質と生産量の向上が急務となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力酒造会社からの高品質な精米の需要が増えているが、精米の増産体制が追いついていない。
  • 品質・精度砕米率、胴割米、不整粒米の割合が高く、精米品質の向上が必要である。
  • 人手・技能製造環境と機械制御の再構築が必要である。

やったこと

新型の醸造用精米機NF-20FAを導入し、ダイヤモンドロール式精米機による精米工程の改善を行った。玄米30トンを精米率50%に製品化する所要時間の短縮と、砕米率・胴割米・不整粒米の低減を目標に設定した。平成28年10月11日から平成28年10月31日まで、新型精米機で評価を行った。

  • 加工機新型醸造用精米機 NF-20FAダイヤモンドロール式精米機

事業の効果

  • 精米時間(玄米30トンを精米率50%に製品化) 72時間→27時間
  • 砕米率 0.19%→0.144%
  • 胴割米の割合 30%→24%
  • 不整粒率 6%→4.2%

新型精米機の導入により精米時間が大幅に短縮され、従来は3日間かかっていた玄米の精米製品化が、供給や袋詰めの作業を含めて3日間で行えるようになった。砕米率、胴割米、不整粒米の割合も目標値の範囲に低減し、精米品質が向上した。その結果、酒造会社への利用促進が進み、平成28年度から29年度にかけての精米取扱数量は16,182俵となり、前年度より約3割増加した。今後は高品質の精米を増産して県内の酒造会社の需要に応え、組合員の全量利用を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    付加価値・賃上げの目標精米時間を50%精米で29時間24分と実測し、砕米率0.144%、不整粒率4.2%など数値目標と実績を示している。
  • 4
    課題の認識と解決精米の砕米率0.19%や胴割率などの課題を示し、精米時間40〜50時間から27〜33時間への短縮を目標にしている。
  • 4
    費用対効果精米取扱数量が16,182俵となり前年度より355俵増えたと実績を示し、投入額に対する効果の数字は示されていない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業者数5名と記載があるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的説明はうかがえない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    県内清酒出荷量の長期減少と純米酒の増加に触れ、精米機導入が組合の役割に位置付くことは読み取れるが、経営戦略としての明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    純米酒・純米吟醸の増加や輸出増を外部環境として挙げるが、組合自身の強み・弱みの分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    精米の砕米率0.19%や胴割率などの課題を示し、精米時間40〜50時間から27〜33時間への短縮を目標にしている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標5

    精米時間を50%精米で29時間24分と実測し、砕米率0.144%、不整粒率4.2%など数値目標と実績を示している。

  • 事業を進める体制2

    従業者数5名と記載があるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的説明はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    品質にこだわる少量手造り酒の需要増への対応が目的と読めるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    平成28年10月から31日まで評価を行った経緯は読めるが、導入後の遂行スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    精米の品質を高めて高品質清酒の需要に応える点は読み取れるが、分野の普及度や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    県内の清酒出荷量の減少と酒造の発展への期待は触れられるが、波及効果や雇用創出の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    精米取扱数量が16,182俵となり前年度より355俵増えたと実績を示し、投入額に対する効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    精米機の制御技術向上に触れるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへのイノベーション貢献は具体的に書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    三重県内の酒造会社の増産と県産酒の販売強化に言及し、地域の酒造業への貢献が読めるが、雇用創出の記載はない。

今後の展望

高品質の清酒需要が増える中、県内酒造会社が高品質の清酒を増産できるようにし、三重県産酒類の販売強化と組合の取扱拡大につなげる。将来的には県下組合員(酒造会社)の全量利用の実現を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。