ものづくり補助金平成27年度製造業三重県

5軸加工機導入による刃先交換式工具用部品の生産性・精度向上

株式会社光機械製作所

成果全工程数 19工程→7工程

この事例のポイント

  • カートリッジツールの生産工程では、工程間の往来時に製品の取り付け・取り外しや位置決めを作業員が手作業で頻繁に行っている。
  • カートリッジの製造ラインに5軸加工機を新たに導入し、工程集約とラインの革新を行った。
  • 全工程数 19工程→7工程。5軸加工機の導入により、カートリッジ製品の工程集約が進み、全工程数は19工程から7工程に減った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社光機械製作所
所在地三重県 津市
業種生産用機械器具製造業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数96人
資本金4,000万円

事業の背景

当社は切削工具の機能性を高めるカートリッジツールの生産を手がけている。カートリッジツールは大量消耗品であり、ユーザーからのコストダウン要請が強い。世界市場の拡大に伴い新興国からの追い上げも激しく、設計仕様の多様化により製造コストの上昇圧力も強まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力カートリッジツールの生産工程では、工程間の往来時に製品の取り付け・取り外しや位置決めを作業員が手作業で頻繁に行っている。
  • 品質・精度手作業が多いため、不良品やヒューマンエラーの発生率を十分に下げられていない。
  • コスト・採算ユーザーからのコストダウン要請が強く、新興国からの追い上げも激しいため、製造原価をさらに引き下げる必要がある。

やったこと

カートリッジの製造ラインに5軸加工機を新たに導入し、工程集約とラインの革新を行った。5軸加工機を用いたカートリッジ製造プログラミングを開発した。生産ラインの検討を行い、12工程の削減が可能であることを確認した。カートリッジの試作加工を行い、取り組み目標に対する進捗評価を実施した。

事業の効果

  • 全工程数 19工程→7工程
  • 「外周加工-穴加工-溝・先端加工」の製作日数 16日→1日
  • 検査に要する日数も1日短縮できた。

5軸加工機の導入により、カートリッジ製品の工程集約が進み、全工程数は19工程から7工程に減った。「外周加工-穴加工-溝・先端加工」の製作日数は16日から1日に短縮され、検査に要する日数も1日短縮された。検査回数と検査時間も減り、コスト競争力や納期への対応能力が向上した。加工余力が増えて需要獲得の可能性が高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    課題の認識と解決全19工程を7工程に集約し、加工日数を16日から1日に短縮したと数字で示され、課題と解決策の対応が明確に読み取れる。
  • 5
    付加価値・賃上げの目標目標として完成日数30日程度を14日に短縮すると数字で示し、成果として工程数19から7、加工日数の短縮も報告されている。
  • 4
    事業化までの道筋設備導入、技術開発、ライン構築、試作評価という段階と進捗評価が示されており、遂行方法の流れは具体的に読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用工作機械や切削工具の製造業を支えるとあるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    切削工具の一部であるカートリッジツールを手がけ、製品精度向上とコスト引き下げを課題とすることが読み取れるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    新興国の追い上げや大量消耗品としてのユーザーのコストダウン要請に触れ、製品精度の向上を競争条件としているが、自社の強みの具体的な裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決5

    全19工程を7工程に集約し、加工日数を16日から1日に短縮したと数字で示され、課題と解決策の対応が明確に読み取れる。

事業の実現可能性3.6
  • 付加価値・賃上げの目標5

    目標として完成日数30日程度を14日に短縮すると数字で示し、成果として工程数19から7、加工日数の短縮も報告されている。

  • 事業を進める体制3

    最新機器のプログラミングスキルを備えた人材育成を進めていると書かれているが、体制や人数などの具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ユーザーのコスト・管理面のメリットや納期対応力の向上は述べられているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は不十分。

  • 事業化までの道筋4

    設備導入、技術開発、ライン構築、試作評価という段階と進捗評価が示されており、遂行方法の流れは具体的に読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    5軸加工による高精度カートリッジ製造を行うとあるが、同分野での高付加価値化や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    工作機械や切削工具の製造業を支えるとあるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    工程削減と日数短縮の成果は数字で示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    5軸加工機のloT機能の活用や工場のスマート化に触れているが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    工場のスマート化や専門人材育成に触れるが、日本経済の構造転換への言及は見られない。

  • 地域経済への波及2

    三重県津市の事業者であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

今後の展望

研磨工程は職人の手仕事が中心で合理化の余地があり、具体的施策を検討して成果を他の製品群へ横展開する。最新機器のIoT機能を活用するため、プログラミングスキルを備えた専門人材の育成と工場のスマート化を一層進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。