ものづくり補助金平成27年度製造業京都府

実証用ロボットシステム導入による技術革新

株式会社ノードクラフト

成果ロボット借用待ち時間(1か月強)を解消

この事例のポイント

  • 単純作業や技能が必要な作業の人手不足が深刻で、ロボット活用が期待されている。
  • 自社工場内に、節型およびパラレルリンク型ロボットをそれぞれ1台導入し、模擬コンベア、制御盤などを付加して筐体に組み付け、実証用ロボットシステムとして構築した。
  • ロボット借用待ち時間(1か月強)を解消。実証用ロボットの導入により、引き合いから納品までのリードタイムが短縮され、仕損じや手直し費用、仕入品の損失と労務時間の…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ノードクラフト
所在地京都府 久御山町
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数14人
資本金5,000万円
設立2009年

事業の背景

当社は外装梱包関連の自動機器を中心とするFA機器製造業で、食料品・化粧品・医薬品(三品市場)向けに一品ものの装置を提案から設置まで一貫して手がけている。人口減少や人手不足の加速により、外装・梱包ラインでのロボットを搭載したFA機器の需要が伸びている。2013年から2015年の3か年平均では、ロボット組み込み上の問題により約180万円の仕入損失と250時間以上の労務時間のロスが発生していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能単純作業や技能が必要な作業の人手不足が深刻で、ロボット活用が期待されている。
  • 生産能力一品ものの受注が増え、受注能力の限界に近づき顧客からキャパシティーの強化を要請されている。
  • コスト・採算ロボットのハンドリング時間を机上で算出できず、製作済み部品の廃棄と再製作によるコストアップと納期遅延が生じていた。
  • 納期・工程ロボットを借用する待ち時間が1か月強かかり、引き合いから納入までのリードタイムが長期化していた。

やったこと

自社工場内に、節型およびパラレルリンク型ロボットをそれぞれ1台導入し、模擬コンベア、制御盤などを付加して筐体に組み付け、実証用ロボットシステムとして構築した。従来は1日程度だったロボットの借用を常設に変更し、提案から構想設計の段階で随時使用できるようにした。10種類以上の多品種のワークを用いて、ハンドリング時間を実測し見積もり精度を高めることで、修正設計や部品の仕損じ、手直し工数の削減を図った。

ロボット実証用ロボットシステム(節型・パラレルリンク型ロボット各1台、模擬コンベア、制御盤、筐体)

事業の効果

  • ロボット借用待ち時間(1か月強)を解消
  • 仕入損失 180万円→0万円
  • 労務時間のロス 250時間以上→0時間以上

実証用ロボットの導入により、引き合いから納品までのリードタイムが短縮され、仕損じや手直し費用、仕入品の損失と労務時間のロスが解消された。提案精度が向上し早期の仕様決定が可能になったことで、繁忙時の受注辞退が解消され売上増に貢献した。技術者がロボットに触れる機会が増えロボット操作技術が向上し、ノウハウ流出も防げるようになった。顧客へのロボット実演により商談が円滑化し、取引先からの信頼も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の食品外装向け一品もの提案型FA事業と、実証用ロボット導入による技術力強化の方向性が一貫して読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    三品市場の小ロット多品種化や省スペース需要に対応する強みが示され、競争優位の方向性はあるが定量的な裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決5

    ロボット借用待ち1か月強、仕入損失約180万円、労務ロス250時間以上と数字つきで課題を認識し、解決後の成果も示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    リードタイム短縮や仕損じ解消といった目標は示されるが、賃上げや付加価値額の数値目標は記載がない。

  • 事業を進める体制3

    技術者の技術向上や新規採用人材の早期戦力化に触れるが、事業推進体制の具体的な人員配置は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客は食品・化粧品・医薬品の大手メーカーで、一品ものの外装梱包ニーズが裏付けとして書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ロボット導入と実証システム構築の流れは示されるが、中長期のスケジュールや検証の詳細な手順は限られている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    食品外装分野でのロボット化は進んでおらず、一品ものの提案型で高付加価値を狙う方向性が読み取れる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    人手不足の深刻化や食品分野のロボット化遅れに触れるが、波及効果や雇用創出の具体的な国の意義は示されていない。

  • 費用対効果4

    補助事業で仕入損失約180万円と労務ロス250時間以上の解消を目指すなど、費用対効果の方向性が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    パラレルリンク型・多関節型ロボットによる自動化で、食品包装分野の自動化推進に寄与しうる内容が読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    食品分野のロボット化が今後必要とされるという動向に触れるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    京都府久御山町の拠点で事業を行う旨はあるが、地域資源を活かした経済成長への言及は弱い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も人財への投資を第一に考えつつ経営基盤の強化を図り、近い将来に製造拠点の移転と自社工場の建設という大きな目標を実現していく所存である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。