ものづくり補助金平成27年度製造業大阪府

110年の伝統と高付加価値加工で内装工事用道具を展開

株式会社源邑光北野刃物製作所

成果1時間に8枚の刃の研削加工が可能

この事例のポイント

  • 熟練の技による加工ができる技術者が限られており、ヘラの特殊な刃先加工を効率的に行えなかった。
  • 補助事業では、黒田精工株式会社の精密研削盤を導入した。
  • 1時間に8枚の刃の研削加工が可能。高精度で一度に多くの刃を加工できる精密研削盤の導入により、主力のヘラの加工精度が上がり、高付加価値製品を比較的手頃な価…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社源邑光北野刃物製作所
所在地大阪府 東大阪市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数10人
資本金1億円
設立1906年

事業の背景

明治39年創業の老舗で、ゴムの樹液採取用やロープ切断用などの特殊刃物から始まり、昭和40年からは建築現場で使うヘラやコテを製造している。主力は内装工事用のヘラやローラー、刷毛などで、価格を優先する顧客には中国工場製、品質や使い心地を求める顧客には日本製を提供している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力熟練の技による加工ができる技術者が限られており、ヘラの特殊な刃先加工を効率的に行えなかった。
  • 品質・精度ヘラの刃先を斜めに削る加工を外注に頼っていた。

やったこと

補助事業では、黒田精工株式会社の精密研削盤を導入した。新型の精密研削盤は精度が高く、1度に加工できる刃の枚数が多く、操作性も良く消費電力も低い。最大4枚を並べてセットでき、1時間に8枚の刃の研削加工が可能で、1枚あたりの製造コストを削減できた。これにより、経験と勘に頼っていた研削作業を誰でも安定して行えるようになり、1μmの精度で加工できるようになった。

加工機精密研削盤(黒田精工株式会社製)

新しい製品・サービス:刃先を斜めにしたヘラの新製品を平成29年11月に発売予定。

事業の効果

  • 1時間に8枚の刃の研削加工が可能
  • 年間5,000本以上の販売を見込む

高精度で一度に多くの刃を加工できる精密研削盤の導入により、主力のヘラの加工精度が上がり、高付加価値製品を比較的手頃な価格で供給しやすくなった。作業が単純化され、若手の製造担当者も育成しやすくなり、将来の受注増加に対応できる体制が整った。斜め削りの刃先を生かした自社ブランド製品は大ヒットし、売上も伸びている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    明治39年創業の老舗で、刃物からヘラ製造へ展開した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明確に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    中国工場と日本工場を使い分け、日本製は使い心地や精度を求める顧客向けと明記されており、強みの活かし方が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    熟練の経験と勘に頼る研削作業が課題と認識され、精密研削盤導入で誰でも安定加工できる計画が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間5,000本以上の販売を見込むとあり、新製品は大ヒットで売上1.5倍ペースと具体的な数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    若手の製造担当者の育成ができるとあるが、体制や事務処理能力を担う人材の具体的な確保方法は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    刃先を斜めにしたヘラの価値、日本製ヘラを求める工事現場の職人という顧客像と選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の戦略として海外展開やOEM拡大が示されるが、スケジュールや課題解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    刃先を斜めにしたヘラは大ヒットし、高精度加工で比較的手頃な価格の高付加価値製品を実現したと具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    若手育成や地域の雇用に触れるが、川上川下への波及や社会インフラとしての国の補助の必要性は書かれていない。

  • 費用対効果3

    1枚あたりの製造コストが削減でき、年間5,000本以上の販売見込みと効果は示されるが、補助金額と付加価値増加の対比は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    精密研削盤による加工の内製化やデジタル化は触れられるが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルは具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    東大阪の本社工場で製造し高付加価値のヘラを供給する点は読み取れるが、地域経済成長への牽引は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

海外の職人向けに中国工場を窓口とした受注構想を練っており、OEM生産の受注拡大や内装用工具メーカー、ホームセンターへの営業も進める。将来は金型製作の外注も視野に入れている。

事業者の声

内装工事関連の道具なら一通りそろう

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。