ものづくり補助金平成27年度製造業大阪府

顧客の要望をカタチにする技能・技術集団

株式会社 山田製作所

成果システム導入前に比べて見積もり管理効率を50%向上させる目標

この事例のポイント

  • 見積もりや原価管理のための集計に時間と労力がかかり、コスト削減など肝心な施策がタイムリーに打ちづらかった。
  • 平成28年9月に本社および本社工場に、テクノア製の生産管理システムであるバーコードシステムを導入した。
  • システム導入前に比べて見積もり管理効率を50%向上させる目標。データの一元管理により、調達や製造現場の原価情報を営業部門と営業担当者にリアルタイムで共有できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 山田製作所
所在地大阪府 大東市
業種金属製品製造業
従業員数16人
資本金1,000万円
設立1959年

事業の背景

1959年に大阪市都島区で金属プレス加工業として創業し、製缶、板金、機械加工の技術に定評がある。シートメタルの曲げと溶接加工をコア技術とし、材料調達から塗装・表面処理までを一括受注できることが強みで、リピートよりも単品の特注品など一品物への対応を得意としている。取引先は産業用機械、光学機器、自動車、医薬品、家電メーカーなど幅広く、現在は熱風式乾燥機を中心に手がけている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算見積もりや原価管理のための集計に時間と労力がかかり、コスト削減など肝心な施策がタイムリーに打ちづらかった。
  • 生産能力表計算ソフトなどを使ったアナログ的な管理では、見積もりや発注執行の有無を見える化できても、結果の可視化にとどまり現在進行形の管理にはなっていなかった。

やったこと

平成28年9月に本社および本社工場に、テクノア製の生産管理システムであるバーコードシステムを導入した。平成29年1月から生産工程の分析による生産・管理の効率化に向けて運用を始めた。見積もりや受発注、生産に関わるデータを、これまでの個人管理からシステム上での一元管理に移行し、担当者全員がこのデータにアクセスできるようにした。材料調達時には過去の購買実績のデータを迅速に分析できる体制を整え、過去の類似品の材料や外注品、購入品の価格や加工時間をデータとして必要なときに引き出せるようにした。

ソフトテクノア製の生産管理システム(バーコードシステム)

事業の効果

  • システム導入前に比べて見積もり管理効率を50%向上させる目標
  • 新規受注を20%拡大させる目標
  • 継続取引を20%拡大させる目標

データの一元管理により、調達や製造現場の原価情報を営業部門と営業担当者にリアルタイムで共有できるようになった。顧客からの見積もり依頼に対して、よりスピーディーで的確な対応が可能になった。見積もり時間は大幅に短縮され、従業員の誰もが見積もり業務を行えるようになった。これが納期の短縮や受注獲得の機会拡大につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    表計算ソフトによる生産管理からバーコードシステムへ移行した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置づけの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    一品物や特注品への対応を得意とし、納期短縮や受注獲得につなげている点はうかがえるが、競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    見積もりや原価集計に時間がかかる課題を認識し、見積もり管理効率を50%向上させる目標が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    見積もり管理効率50%向上と新規・継続取引20%拡大の目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    従業員16名の体制で担当者全員がデータにアクセスできる運用は示されているが、事務処理体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    産業用機械、光学機器、自動車、医薬品などの取引先と、納期・品質・コストへの対応力強化という顧客ニーズが整理されている。

  • 事業化までの道筋4

    平成28年9月の導入、平成29年1月の運用開始、今後のデータ分析レベルアップという時系列の段取りが示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    一品物への対応を得意とする点はうかがえるが、分野の普及度や高価格化の水準は記載されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域への波及効果や雇用創出の記述は見られず、国が補助する積極的な理由はわずかにうかがえる程度である。

  • 費用対効果3

    見積もり時間の大幅短縮や効率向上目標はあるが、補助金額に対する付加価値の増加額は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    バーコードシステムの導入と日々のデータ蓄積による分析を進める点は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    生産効率化やデータ活用は示されるが、成長分野への進出や構造転換への言及はわずかにうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及2

    大阪府大東市の事業所で製缶・板金加工を行う点は書かれているが、地域の特性を活かした付加価値創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はシステムの活用とデータ分析のレベルアップを進め、納期、品質、コストの面で対応力を強化していく。新規顧客の開拓と継続取引の増大につなげていく考えである。

事業者の声

生産や原価などデータを確実に、迅速に把握し、それを科学的に分析することで、社が抱える課題や、それへの有効な対応策が見えてくる。これは企業経営にとって非常に大きな力になる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。