ものづくり補助金平成29年度製造業静岡県

生産状況の見える化による短納期とコスト削減及び品質向上の実現

ケーアイ工業株式会社

成果顧客要望であった20%の納期短縮にも成功した。

この事例のポイント

  • 設備稼働状況を把握できておらず、前後工程との調整も不十分で、作業効率が低下していた。
  • 工場の全設備に電流センサーを設置し、従来人の手で記録していた稼働時間を客観的かつ一元的に把握できるようにした。
  • 顧客要望であった20%の納期短縮にも成功した。工場の設備稼働状況や作業者の進捗が一元的かつリアルタイムに見えるようになり、作業効率の向上と効率的な生産計画・体制の構…

事業者のプロフィール

事業者名ケーアイ工業株式会社
所在地静岡県 富士市
業種金属製品製造業
技術分野情報処理,情報処理
資本金1億円
設立1983年

事業の背景

富士市に本社を置く同社は、昭和58年の設立以来、建築物における金属資材の加工を中心に事業を展開してきた。設計から溶接・施工、メンテナンスまでの一元的な製造体制とノウハウを持ち、建築部材のトータルコーディネートが特色である。建設業界では短納期化や省力化の要求が強く、取引先からの短納期での発注が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力設備稼働状況を把握できておらず、前後工程との調整も不十分で、作業効率が低下していた。
  • 人手・技能従来は稼働時間を人の手で記録しており、工場内のバーコードリーダーによる労働時間・人件費も増加していた。
  • 納期・工程一品物の多い中で作業指示書の所在が把握しにくく、後工程への負荷と納期遅延のリスクがあった。
  • 納期・工程取引先の建設資材メーカーやゼネコンから、従来より短納期での打診が増えていた。

やったこと

工場の全設備に電流センサーを設置し、従来人の手で記録していた稼働時間を客観的かつ一元的に把握できるようにした。工場内にバーコードリーダーを設置し、作業者がかざすことで誰がどのくらい作業しているかをリアルタイムに確認できるようにした。作業指示書にビーコンを取り付け、各工程の進捗を可視化した。ビーコンと受信機で進捗状況をリアルタイムに表示するIoTによる生産管理システムを導入した。社内システムにはパナソニックソリューションテクノロジー製のシステムを選定し、パナソニックとの綿密なすり合わせを経て共同で生産体制を構築した。

検査測定電流センサー
その他バーコードリーダー
その他ビーコン・受信機
ソフトパナソニックソリューションテクノロジー製 生産管理システム

事業の効果

  • 顧客要望であった20%の納期短縮にも成功した。

工場の設備稼働状況や作業者の進捗が一元的かつリアルタイムに見えるようになり、作業効率の向上と効率的な生産計画・体制の構築が可能になった。作業者ごとの月次作業時間も集計でき、従業員の負担も軽減された。顧客要望であった納期を20%短縮できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    設立以来、金属加工・製造を主事業とし、建築物の金属資材加工を展開してきたと書かれており、事業の一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    設計から溶接・施工・メンテナンスまでの一元的な製造体制やノウハウ、客先からの品質とデザイン性への好評が書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    短納期化と設備稼働・作業指示書管理の2課題を特定し、電流センサー設置で納期を20%短縮したと数字で書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    顧客要望の20%の納期短縮に成功したと数字で示され、目標と結果が明確に書かれている。

  • 事業を進める体制2

    パナソニックとの綿密なすり合わせや社長の熱意は書かれているが、補助事業の遂行体制や事務処理能力への言及は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期化への顧客要望が増加していたことは書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    業務プロセスを生産性を落とさないことを最優先に検討し、すり合わせを重ねて導入したと書かれているが、スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    中小企業での導入事例はなかったと書かれ、生産管理のIoT化は先進的だが、分野の普及度の数値は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    建設業界の短納期化や省力化の要請に応えるとあり、業界の課題はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果3

    作業者の負担軽減や労働時間の客観把握が書かれているが、投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    電流センサーやビーコン、バーコードリーダーでIoT化し、リアルタイムの進捗把握を実現したと具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    IoTや AI の活用を今後も進めるとあり、構造転換との関係はうかがえるが、市場成長分野への進出は明記されていない。

  • 地域経済への波及2

    富士市久沢の地域企業であることは書かれているが、地域の経済成長や雇用創出への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も積極的にIoTを活用し、スケジューリングや客観的な判断はAIに任せることで、人の作業の付加価値を向上させていく方針である。

事業者の声

生産性だけでなく、労務管理にも応用しています。作業者ごとに月次の作業時間も集計できますし、従業員の負担もかなり軽減されています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。