ものづくり補助金平成27年度製造業奈良県

関西圏でオンリーワンとなる大型段ボール箱の自動製造ライン構築

株式会社高木包装

この事例のポイント

  • 大型Eフルート段ボールは自動製造できない工程があり、大型段ボールの受注を増やすことができない状況が続いていた。
  • 大型Eフルートへの対応が可能なプリンタースロッタを導入し、製造工程の自動化を実現した。
  • 大型Eフルートの自動製造ラインを確立したことで、製函工程の時間が短縮され、大型段ボールの大量生産が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社高木包装
所在地奈良県 奈良県葛城市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野機械制御

事業の背景

省資源化へと進む中、100%リサイクル可能な段ボールは95%以上が回収され新しい段ボールに生まれ変わっている。資源節約のため薄いEフルートのニーズが増え、輸送中の傷を避けるために金属ワイヤ止めよりグルア(糊付け)の需要が高まってきた。しかし当時の機械では、Eフルートの大型段ボールで自動製造できない工程があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型Eフルート段ボールは自動製造できない工程があり、大型段ボールの受注を増やすことができない状況が続いていた。
  • 人手・技能手作業によるグルア処理などの工程が多く、製函工程に多くの従業員が必要で、会社全体の残業時間も多かった。

やったこと

大型Eフルートへの対応が可能なプリンタースロッタを導入し、製造工程の自動化を実現した。これにより手作業によるグルア処理の工程が一切なくなった。その結果、製函工程の時間が短縮され、大型Eフルートの大量生産が可能になった。さらに印刷用のインクを変更したことで乾燥時間が不要となり、製作時間が大幅に短縮された。

加工機プリンタースロッタ

新しい製品・サービス:段ボール製の新商品としてHACO BOUNO(ハコボーノ)と、Komoru-no(コモルーノ)シリーズ(コンパクト、デスク、プレミアム)を開発した。

事業の効果

大型Eフルートの自動製造ラインを確立したことで、製函工程の時間が短縮され、大型段ボールの大量生産が可能になった。手作業のグルア処理がなくなり、工程にかかる従業員人数は従来の半数以下となって人員配置を変更した。その結果、会社全体の残業時間が減った。乾燥時間が不要になり製作時間も大幅に短縮され、生産量が増えたことで、すべての受注に対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    段ボール製造と全工程自社完結、5年連続入賞など過去の取組の積み重ねはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    省資源化ニーズと大型Eフルートの受注増への対応が書かれ、外部環境と強みは読み取れるが、競争優位の定量的な根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作業のグルア処理が不可能だった課題に対し、プリンタースロッタ導入で自動化し、受注増に対応できた流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    製函工程時間の短縮や残業削減は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値・数値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    事業推進体制や人材について、人員配置を変更したことが触れられる程度で、補助事業の遂行体制は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    段ボールの新商品(ハコボーノ、コモルーノ)と用途は書かれるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは限定的。

  • 事業化までの道筋2

    製造ラインの自動化は書かれるが、スケジュールや中長期の課題解決の遂行方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    抗菌ニス加工の段ボール製品など差別化は示されるが、高価格化や高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    省資源化やリサイクル性に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    製函時間短縮と従業員数の半減、残業削減の効果が書かれ、費用対効果を一部うかがえるが投入額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    プリンタースロッタによる自動化は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    関西圏でのオンリーワン製造ラインとされるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。