ものづくり補助金平成27年度製造業奈良県

金属フレキシブルチュ-ブ用マルチ成形設備の開発導入

株式会社IWC

成果ガス用配管チューブの耐久性 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 金属フレキシブルチューブの加工は、素管の加工と金属フレキシブルチューブの加工で別々の設備が必要だった。
  • 1台の設備で素管と金属フレキシブルチューブの2種類の加工ができる、業界初の5台分の機能を1台に備えたオリジナルの『マルチ成形機』を開発した。
  • ガス用配管チューブの耐久性 1倍→2倍。マルチ成形機の導入により、素管と金属フレキシブルチューブの2種類の加工を1台で行えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社IWC
所在地奈良県 奈良市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,接合・実装,機械制御
設立2014年

事業の背景

当社は溶接の特殊技術に特化し、製鉄所や発電所の大型部材から医療機器や半導体設備の精密部品まで溶接加工を請け負っている。金属フレキシブルチューブは配管接続部品として幅広い業界で使われ、地震対策部品としても注目されている。創業以来、溶接技術を磨きながら下請け業として業界に身を置いてきたが、社会に貢献する企業となるため、2014年に株式会社IWCとして第二創業をスタートさせた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金属フレキシブルチューブの加工は、素管の加工と金属フレキシブルチューブの加工で別々の設備が必要だった。
  • 品質・精度他社に負けない高品質なチューブの開発が求められていた。
  • 新製品・新技術下請け業から脱し、メーカーとして業界で一定の場所を確保する必要があった。

やったこと

1台の設備で素管と金属フレキシブルチューブの2種類の加工ができる、業界初の5台分の機能を1台に備えたオリジナルの『マルチ成形機』を開発した。小口径と薄肉で柔軟性のある金属フレキシブルチューブとパイプに特化して設計した。細物フレキシブルチューブは長さ5000mm、口径8Aから65A、板厚0.1mmから0.4mm、耐熱温度マイナス193度から800度、素材はアルミニウム、ステンレス、チタンなどに対応する。開発の結果、ガス用配管チューブにおいて2倍の耐久性を実現した。

加工機マルチ成形機

新しい製品・サービス:細物フレキシブルチューブ(小口径・薄肉の金属フレキシブルチューブ及びパイプ)

事業の効果

  • ガス用配管チューブの耐久性 1倍→2倍

マルチ成形機の導入により、素管と金属フレキシブルチューブの2種類の加工を1台で行えるようになった。小口径・薄肉で柔軟性のあるチューブとパイプの開発が進み、ガス用配管チューブの耐久性は2倍になった。下請けからメーカーへの転換を目指す体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    溶接技術を軸に下請けから第二創業し、フレキシブルチューブメーカーへ転換する流れが書かれており、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ガス用配管チューブで2倍の耐久性を実現したとあり強みは読み取れるが、市場動向や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    下請け業からの脱皮という課題認識はあるが、高付加価値化の数値目標や具体的な事業計画は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    溶接技術に特化し、設計から現場設置まで一貫して請け負う体制は読み取れるが、人員や事務処理能力の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    細物チューブに特化し、0.1mm〜0.4mmの板厚や-193℃〜800℃の耐熱性など、製品価値と用途が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は開発設計から設備開発まで一貫展開するとあるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    1台で5台分の機能を賄う業界初のマルチ成形機とあり、高付加価値化の方向性は読み取れるが、価格や市場水準の数値はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    エネルギー、医療、宇宙開発分野で活動し、地震対策部品としての用途にも触れており、社会的な意義はうかがえる。

  • 費用対効果2

    耐久性が2倍とあるが、投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    マルチ成形機の開発により1台で複数工程を担う設備を導入する点は読み取れるが、デジタル技術の活用や地域への波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    水素ステーションや宇宙開発など成長分野への関わりがうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    奈良県での事業活動は示されているが、地域の特性を活かした雇用や成長への具体的な記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

溶接技術に加え、開発設計、部品加工、製品設計、設備開発及び製作までを一貫して事業展開していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。