ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業奈良県

古材(アンティーク材)の再生有効活用による内装建材分野への展開

株式会社山口裕康商店

成果売上見込み 15,000千円→36,620千円

この事例のポイント

  • 購入前に現物を見たいという顧客が多いが、ネット販売では現物を見てもらえず、本当にニーズに合う商品を提供できているか確認できない。
  • 自動水圧洗浄機を導入し、洗浄工程を標準化して誰が行っても自社基準を満たせるようにした。
  • 売上見込み 15,000千円→36,620千円。洗浄工程の標準化により、誰が行っても安定した品質で乾燥と成形ができ、品質が均一化してデザイン価値をさらに追求できるよう…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山口裕康商店
所在地奈良県 桜井市
業種建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1994年

事業の背景

当社は1994年に設立され、奈良県桜井市で足場板や巾木などの土木仮設資材と建築資材の卸売を行っている。木造住宅用部材から始め、仮設資材など非木造住宅用部材に特化して営業展開してきた。DIYの広がりやリノベーション需要によって古材が注目され、新品の建設資材販売に加えて古材販売事業を進めていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑購入前に現物を見たいという顧客が多いが、ネット販売では現物を見てもらえず、本当にニーズに合う商品を提供できているか確認できない。
  • 生産能力中古資材の再加工工程では大量注文に対する在庫対応が十分にできなかった。
  • 品質・精度顧客ニーズが多様化し、想定外のサイズに関する問い合わせも増えたが、商品ラインナップを増やせていなかった。
  • 人手・技能洗浄などの工程が熟練工や力のある若手による重労働・手作業に頼っていた。

やったこと

自動水圧洗浄機を導入し、洗浄工程を標準化して誰が行っても自社基準を満たせるようにした。焼却炉と挽き割り機を導入し、廃材の削減、熱源としての処分材の利用、巾や厚みの縮小などを行った。作業工程をマニュアル化し、生産効率を約3倍に向上させた。品質の均一化により年間を通して一定量の在庫を持てるようにし、古材の販売をホームセンターへも広げ、ネットショップ「Woodyan」でも販売を進めた。

新しい製品・サービス:アンティーク材(古材)を使ったインテリア材の販売、古材販売ネットショップ「Woodyan」

事業の効果

  • 売上見込み 15,000千円→36,620千円

洗浄工程の標準化により、誰が行っても安定した品質で乾燥と成形ができ、品質が均一化してデザイン価値をさらに追求できるようになった。作業のマニュアル化によって業界未経験者や高齢者も作業でき、地域雇用にも貢献できるようになった。廃材の削減や工場内の安全性向上、体力的負担の軽減も実現した。本事業の最大の効果として、事業認定により信用を得て、新規仕入れ先との契約が実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決在庫対応不足や想定外サイズへの問い合わせという課題を明示し、洗浄・乾燥・成形の設備導入で生産性を高める計画が読み取れる。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標生産効率を約3倍に向上、売上見込み1年目15,000千円・5年目36,620千円と具体的な目標値が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けアンティーク材を一点モノとして提供する価値、女性やDIY層のニーズ、現物を見て選べる点など顧客ターゲットが整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員数12名との記載はあるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理体制の具体的記述は見当たらない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    古材・足場板など木材の取扱いと、古材販売からネットショップ展開へ広げた経緯が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    古材人気やDIY・リノベ需要の拡大など市場動向に触れ、仮設資材の取扱い実績も示すが、競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    在庫対応不足や想定外サイズへの問い合わせという課題を明示し、洗浄・乾燥・成形の設備導入で生産性を高める計画が読み取れる。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産効率を約3倍に向上、売上見込み1年目15,000千円・5年目36,620千円と具体的な目標値が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数12名との記載はあるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理体制の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    アンティーク材を一点モノとして提供する価値、女性やDIY層のニーズ、現物を見て選べる点など顧客ターゲットが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    ホームセンター展開やネット販売の検討、関東方面への拡大など方向性は示されるが、スケジュールや課題解決手順の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    古材はインテリアのアクセントとして注目される分野だと述べられるが、同分野での高水準の高付加価値化の根拠は具体性が薄い。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    地域雇用への貢献や地球環境改善、使用済み建設資材の有効活用に触れるが、川上川下への波及の具体的記述は少ない。

  • 費用対効果4

    廃材削減、年間通じた一定在庫、生産効率約3倍など、設備投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動水圧洗浄機や挽き割り機の導入はうかがえるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    奈良県桜井市の地域企業として地域雇用に貢献できると記載され、地域性への言及はあるが経済成長への寄与は具体性が薄い。

今後の展望

売上見込みは1年目15,000千円、5年目36,620千円。Woodyanブランドの拡大・拡販や、東日本の金属製足場を使う工務店などを対象とした販売促進、ホームセンター展開による古材ファン層の拡大を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。