ものづくり補助金平成27年度製造業奈良県

ワイヤー加工機導入による電装部品金型製造の高度生産性向上実現事業

有限会社コーフテック

この事例のポイント

  • 大型の金型材料を短時間でカットできる設備(大型ワイヤーカット加工機)がなく、取引先から依頼された大型リチウム電池向け電装部品の金型を作れなかった。
  • 最新の大型ワイヤーカット加工機を導入し、大型の金型材料を分割せずに加工できる体制を整えた。
  • 大型ワイヤーカット加工機の導入により、大型電装部品における技術的優位性が確立された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社コーフテック
所在地奈良県 大和郡山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
設立1996年

事業の背景

当社は平成8年の創業以来、各種金型製造を事業の中心としてきた。近年は自動車に搭載する電装部品(電池関連)の金型製造を主力とし、複雑形状の小物電装部品で取引先から高い評価を得ていた。電気・ハイブリッド自動車の普及が加速し、大型で容量の大きいリチウム電池への対応が求められ、取引先から従来より大きな金型の開発依頼が寄せられるようになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型の金型材料を短時間でカットできる設備(大型ワイヤーカット加工機)がなく、取引先から依頼された大型リチウム電池向け電装部品の金型を作れなかった。
  • 品質・精度大型の金型材料を分割して加工し、再度連結する工程のため、連結時に金型精度が低下していた。
  • 納期・工程金型材料の切断が複数回に及び、リードタイムが増大して納期が長期化していた。

やったこと

最新の大型ワイヤーカット加工機を導入し、大型の金型材料を分割せずに加工できる体制を整えた。これにより、これまで分割、加工、再連結と複数工程を踏んでいた大型金型の製作を一貫して行えるようにした。導入した設備を用いて大型電装部品の金型作成に取り組み、作業の効率化、金型加工の高精度化、コスト削減、短納期化を図った。また、測定ではデータに基づく理論的な作業を組み合わせ、設備と若い人材の活用による差別化を進めた。

加工機大型ワイヤーカット加工機

新しい製品・サービス:大型リチウム電池向け電装部品の金型

事業の効果

大型ワイヤーカット加工機の導入により、大型電装部品における技術的優位性が確立された。金型精度が向上し、高精度のリチウム電池金型の開発が可能となった。加工工程が短縮されて作業効率が上がり、コスト競争力も向上した。さらに、金型加工の受注領域が既存の自動車業界以外の新たな業界にも広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    20年以上の金型製造実績と電装部品(電池関連)を主力とする歩みが書かれ、大型ワイヤーカット導入がその延長にあることはうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    複雑形状の小物電装部品で取引先から高い評価を得ていると書かれ、強みはあるが市場動向との比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    大型材料の分割・連結による金型精度低下、切断リードタイム増大、納期長期化という課題が明示され、大型ワイヤーカット導入で解決する流れが書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作業効率化や短納期化を図ると書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    若い人材の活用や設備を使いこなす体制が書かれているが、補助事業を遂行する事務処理体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大型リチウム電池向け電装部品金型の開発依頼が寄せられていると書かれ、ニーズの裏付けはあるが顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の大型部品金型作成などの方向性は書かれているが、スケジュールや遂行方法の具体的記述は少ない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型リチウム電池向けの金型は、同分野で高精度化を図るものとしてうかがえるが、普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    電池関連の大型電装部品という分野への波及はうかがえるが、雇用創出や経済波及の国の関与の理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    加工工程の短縮とコスト競争力向上が書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    非接触スキャンや3Dデータを用いた理論的な作業が書かれ、デジタル活用はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    電気・ハイブリッド自動車の普及という成長分野への対応が背景に書かれているが、構造転換との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    奈良県の地域企業であることは示されているが、地域の経済成長を牽引する具体的な効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は本事業で導入した大型ワイヤーカット加工機による大型部品の金型作成など、新たな方向性のものづくりを進める。あわせて最新鋭の設備と若い人材の活用で他社との差別化をより明確にし、更なる事業拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。