ものづくり補助金平成27年度製造業島根県

自動化設備導入による製茶工程の革新

株式会社千茶荘

成果作業時間 450分→60分

この事例のポイント

  • 荒茶の切断や選別など製茶工程の前半が人手に頼っており、作業に時間がかかっていた。
  • 平成28年に本社工場を新築し、これに併せて自動仕上げ機一式を導入した。
  • 作業時間 450分→60分。自動仕上げ機の導入により、7時間半かかっていた作業が1時間に短縮され、生産能力は格段に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社千茶荘
所在地島根県 松江市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数9人
設立1939年

事業の背景

戦前に松江市で店を開いたお茶と茶道具の店で、抹茶入り煎茶「白折」が主力商品の一つである。地元だけでなく全国や海外からも注文があり、通販顧客は7万人を超える。平成26年には海外事業部を設け、ベトナムで販路を開拓していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力荒茶の切断や選別など製茶工程の前半が人手に頼っており、作業に時間がかかっていた。
  • 人手・技能手の感覚を頼りに形を整える熟練者しかできない作業があり、だれでも操作できる状態ではなかった。
  • コスト・採算工程ごとに人の手で運ぶ手間がかかり、生産の効率を上げにくかった。

やったこと

平成28年に本社工場を新築し、これに併せて自動仕上げ機一式を導入した。処理能力は日量800キロで、荒茶の切断、金属除去、葉と茎を色の違いで選別する色彩選別、超高精度センサーで異物を見分けて取り除く異物除去を自動で行う。工程ごとの人の手間は自動搬送によって解消された。平成29年にはFSSC22000認証を取得し、食品安全方針の制定や従業員への周知、研修などを定期的に行っている。

事業の効果

  • 作業時間 450分→60分
  • 処理能力は日量800キロ

自動仕上げ機の導入により、7時間半かかっていた作業が1時間に短縮され、生産能力は格段に向上した。需要期でも顧客の要望に的確に対応できる体制が整った。作業時間の短縮は品質の向上や異物混入の恐れの低減にもつながった。新工場では安全管理も徹底され、国際規格の認証を取得した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制熟練者に頼らず誰でも操作できるようになったとあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制は読み取れない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の「安くておいしいお茶」の信念と、自動仕上げ機導入による工場強化が語られ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    口コミで人気の白折や通販顧客7万人超などの強みは書かれるが、市場動向との関係や競争優位の分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    荒茶の切断工程の手間解消や生産能力の格段の向上が書かれ、課題と対応のつながりは見えるが、高付加価値化の計画は薄い。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標3

    処理能力は日量800㎏、7時間半の作業が1時間に短縮と数字はあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    熟練者に頼らず誰でも操作できるようになったとあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安くておいしいお茶や新たなお茶文化の提供など価値は書かれるが、ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    海外展開や商品開発の方向性は示されるが、補助事業の遂行方法やスケジュール、課題解決の方法は読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    抹茶入り煎茶の白折など独自商品はあるが、同分野での高付加価値化・高価格化を示す具体的記述は乏しい。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地元松江市の工業団地や雇用に触れるが、川上川下への波及や国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    7時間半から1時間への作業短縮は数字で示されるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    松江市の地域に根ざした茶製造と雇用、お茶文化の発信が書かれるが、地域経済成長への牽引は具体性が薄い。

今後の展望

今後はこうした成果をアピールして国内売上の拡大を図るとともに、ベトナムや米国など海外展開を推進する方針である。

事業者の声

さまざまな形で日本文化「お茶」を発信していきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。