ものづくり補助金平成27年度製造業島根県

地域伝統文化の「飾り菓子」の製造を継承し、併せて設備投資を行い、総合的な生産性向上を図る

長谷川製パン有限会社

成果最中皮焼成の生産量 1倍→1.5倍

この事例のポイント

  • 飾り菓子の需要に製造が追い付かず、盆前には休みを返上して手作業で焼いていた。
  • 2015年に半自動最中皮焼成機を導入した。
  • 最中皮焼成の生産量 1倍→1.5倍。半自動最中皮焼成機の導入で生産量が約1.5倍以上に増え、不良品が減ってロスは約2割減少した。

事業者のプロフィール

事業者名長谷川製パン有限会社
所在地島根県 安来市
業種食料品製造業
従業員数15人
資本金500万円
設立1949年

事業の背景

学校給食用のパンや法事パンなどを長年地域に供給し、食パンやあんぱんなど70種以上の商品を展開している。煎餅や最中などの和菓子も初代から手掛けてきた。2014年には閉業する米子市内の菓子店の技術と販路を引き継ぎ、伝統的な盆の飾り菓子の製造を始めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力飾り菓子の需要に製造が追い付かず、盆前には休みを返上して手作業で焼いていた。
  • 品質・精度手作業では穴あきや端欠けなどの不良品が多く、焼きムラもあった。
  • コスト・採算不良品によるロスが大きく、最中皮は外注に頼っていた。

やったこと

2015年に半自動最中皮焼成機を導入した。型に生地を落とすまでは手動で行い、火加減調整や反転は機械が自動で行う仕組みである。手動では半日で約3000枚しかできなかったが、生産量は約1.5倍以上に増えた。不良品が大幅に減ってロスは約2割減少し、焼きムラもなくなって品質も向上した。さらに製造工程を見直して従業員教育を充実させ、パンは午前、菓子は午後に作る体制を整えた。

新しい製品・サービス:銘菓「月山富田城最中」のリニューアル(皮を内製化し、餡は松江市内の和菓子職人の助言を受けて見直した)

事業の効果

  • 最中皮焼成の生産量 1倍→1.5倍
  • 飾り菓子の生産能力 1倍→2倍

半自動最中皮焼成機の導入で生産量が約1.5倍以上に増え、不良品が減ってロスは約2割減少した。焼きムラもなくなり品質が向上した。飾り菓子の生産能力は2倍弱に高まり、従来は米子周辺に限っていた卸先を松江などへも広げられるようになった。最中皮の内製化で銘菓「月山富田城最中」の売り上げも好調になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性70種以上のパン製造と初代からの和菓子製造を継続し、2014年に飾り菓子製造を継承した経緯が具体的に書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決需要に供給が追い付かない課題を認識し、半自動最中焼成機導入で生産量約1.5倍、ロス約2割減と数字で成果を示している。
  • 4
    費用対効果機械導入でロスが約2割減、生産量が約1.5倍以上になり、生産能力が2倍弱になったと費用対効果の数字が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性地域の伝統菓子を引き継ぎ山陰で2軒しかない製造者になったとあるが、市場や競争上の強みを示す数字や分析は見当たらない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性4

    70種以上のパン製造と初代からの和菓子製造を継続し、2014年に飾り菓子製造を継承した経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    地域の伝統菓子を引き継ぎ山陰で2軒しかない製造者になったとあるが、市場や競争上の強みを示す数字や分析は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    需要に供給が追い付かない課題を認識し、半自動最中焼成機導入で生産量約1.5倍、ロス約2割減と数字で成果を示している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産量の増加やロス減少の実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    午前はパン、午後は菓子の製作体制を整備し従業員教育も充実させたと書かれているが、人員規模の具体的な記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    飾り菓子は山陰で2軒しかない希少性があり、地域の伝統文化を継ぐ役割が述べられているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    皮の100%自社製造を目指し、販路を松江などへ広げる考えが示されているが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    飾り菓子は山陰で2軒しか作られていない希少な分野で、地域伝統の製造を継承している点は読み取れるが、高価格化の数字はない。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用3

    地域に残る伝統文化の継承と、地元食材を活用した新商品開発が述べられており、地域への役割は読み取れる。

  • 費用対効果4

    機械導入でロスが約2割減、生産量が約1.5倍以上になり、生産能力が2倍弱になったと費用対効果の数字が示されている。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地域の伝統菓子を継承し、地元食材を使った商品開発や松江への販路拡大を考えており、地域の特性を活かす姿勢が読み取れる。

今後の展望

飾り菓子の卸先を松江などへ広げ、最中皮の製法を確立して最終的には100%自社製品での販売を目指す。和飾り菓子の需要も探り、既存商品のブラッシュアップや地元食材を使った新商品の開発にも取り組む考えだ。

事業者の声

土産品として地域を代表するような菓子に成長していくよう努力したい。また、和飾り菓子の需要も細かく探り、販路拡大を久つていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。