ものづくり補助金平成27年度製造業島根県

自動車向け金型技術を応用した医療向けカテーテル用金型の試作開発

アケボノ株式会社

この事例のポイント

  • 医療向け金型は自動車向けより数段高い品質と多数個取り、ハイサイクルが求められるが、従来の機械では対応できなかった。
  • 高剛性工作機械としてCNCジグボーラー YBM950V verIを導入した。
  • 高剛性工作機械の導入により、多数個取りと高精度加工が可能になり、寸法のばらつきも減った。

事業者のプロフィール

事業者名アケボノ株式会社
所在地島根県 益田市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数45人
資本金3.15億円
設立1978年

事業の背景

1978年に金型彫刻を手掛けて創業し、1988年からプラスチック金型を手掛けてきた。現在は自動車用プラスチック部品の精密金型が大半を占め、受注先は東海、近畿から中国、九州に広がり、東南アジアにも輸出している。自動車メーカーの海外進出により国内の金型需要が減り、安定受注が厳しくなっている一方、医療機器関連の受注は増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力医療向け金型は自動車向けより数段高い品質と多数個取り、ハイサイクルが求められるが、従来の機械では対応できなかった。
  • 新製品・新技術自動車向けの国内需要が海外進出により減少しており、医療機器関連の金型製造に軸足を移す必要があった。

やったこと

高剛性工作機械としてCNCジグボーラー YBM950V verIを導入した。この機械により多数個取りが可能になり、寸法のばらつきが減り、高精度加工が実現した。これにより量産用金型の製造も可能になった。導入後は医療用金型製造に向けて試作開発を進め、新規販路開拓の営業活動に取り組む。

新しい製品・サービス:医療用金型(カテーテルなど処置用機器類の金型)

事業の効果

高剛性工作機械の導入により、多数個取りと高精度加工が可能になり、寸法のばらつきも減った。これにより医療向けの量産用金型を製造できるようになった。今後は医療用金型の試作開発と新規販路開拓を進める計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性自動車向け生産の海外移転で国内受注が減る一方、医療機器関連は安定受注が見込めるとあり、市場動向と自社の強みを踏まえた方針が読み取れる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け多数個取り、寸法ばらつき減少、高精度加工の実現が導入機械の効果として示され、医療向け金型の顧客ニーズとの対応が読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標医療向け金型の市場拡大は述べられているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    自動車向け金型で培った技術を生かし医療分野へ広げる方針が書かれ、過去の取組との連続性は読み取れるが、戦略の位置付けは具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自動車向け生産の海外移転で国内受注が減る一方、医療機器関連は安定受注が見込めるとあり、市場動向と自社の強みを踏まえた方針が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    多数個取り・高精度を求める医療金型への対応が課題として挙げられ、高剛性工作機械の導入で解決を図る流れは読めるが、成長指標は示されていない。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    医療向け金型の市場拡大は述べられているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    社員平均年齢35歳、一貫生産体制、しまね金型研究会での研修など体制の記述はあるが、補助事業の遂行体制としては具体性が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    多数個取り、寸法ばらつき減少、高精度加工の実現が導入機械の効果として示され、医療向け金型の顧客ニーズとの対応が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後は医療用金型のさらなる試作開発と新規販路開拓に取り組むとあるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    カテーテルなど処置用機器類の市場拡大に触れ、医療向けの高品質金型という分野に進む点は読めるが、高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    自動車部品の生産拠点海外移転で国内の金型需要が減る地域課題が述べられ、地方の金型産業維持の意義はうかがえる。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果はわずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献2

    高剛性工作機械による高精度加工は書かれているが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は述べられていない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    医療機器市場が高齢社会を背景に安定成長すると述べられており、成長分野への進出の方向性がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    島根県益田市の地域企業として、地方のハンデを納期短縮で克服し医療分野へ進出する点は読み取れるが、雇用創出の数値はない。

今後の展望

カテーテルなど処置用機器類の市場拡大を受け、医療用金型の試作開発と新規販路開拓を進める。将来的には医療向け金型の技術を生かし、精密分野への特化を考えている。

事業者の声

失敗を恐れない、諦めない

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。