ものづくり補助金平成27年度学術研究、専門・技術サービス業広島県

次世代自動車等の開発を支援するEMC計測サービスの提供

株式会社広島テクノプラザ

この事例のポイント

  • 国際認証基準より厳しい自動車メーカーなどの独自規格を満たす測定機器が必要とされていたが、既存の設備ではそれに対応しきれなかった。
  • 最新型のEMC測定機器として、放射イミュニティ計測機器と電源電圧試験機器を導入し、全国の同様の施設に先駆けて整備した。
  • 導入した機器により、国際基準はもとより自動車メーカーが設定する独自基準に対する試験を適正に行えることを確認した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社広島テクノプラザ
所在地広島県 東広島市
業種技術サービス業
従業員数16人
資本金1億円
設立1990年

事業の背景

主要事業はEMC計測サービスである。電動車両の増加により車載電子部品が急増し、EMCの国際認証基準は厳しさを増している。さらに国内自動車メーカーの間では、国際認証基準より厳しい独自規格を定める動きが顕著になりつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術国際認証基準より厳しい自動車メーカーなどの独自規格を満たす測定機器が必要とされていたが、既存の設備ではそれに対応しきれなかった。
  • コスト・採算EMC計測には高度な専門知識・技術と高額な設備が必要なため、顧客が自ら設備を導入して計測を行うことは難しかった。

やったこと

最新型のEMC測定機器として、放射イミュニティ計測機器と電源電圧試験機器を導入し、全国の同様の施設に先駆けて整備した。放射イミュニティ計測機器では、高周波の電磁波を車載機器(スピードメーターなど)や電動車いすに照射し、誤動作の有無をより高いレベルで評価できるようにした。電源電圧試験機器では、自動車バッテリーへの負荷増大による電圧変動が車載機器に与える影響をより高いレベルで評価できるようにした。導入後に各機器の能力が顧客のニーズに合致しているかを検証・評価し、問題なく試験できることを確認した。

検査測定放射イミュニティ計測機器
検査測定電源電圧試験機器

新しい製品・サービス:放射イミュニティ計測機器と電源電圧試験機器を用いたEMC計測サービス

事業の効果

導入した機器により、国際基準はもとより自動車メーカーが設定する独自基準に対する試験を適正に行えることを確認した。全国の同様の施設に先駆けて、より高度な計測サービスを提供できるようになった。これまでどのEMC計測施設も対応できなかった試験が可能となり、他施設との差別化を図れる。価格面の優位性も生かし、既存顧客の満足度向上と新規顧客の獲得につなげる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    EMC計測サービス分野が主要事業と書かれ、顧客要望を受けて導入したとあるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中国・四国・九州地区最大のEMCセンターを目指し、価格面での優位性に触れているが、強み・弱みの分析や数値的根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決2

    顧客の独自規格対応という課題認識は読み取れるが、高付加価値化や成長につながる具体的な計画や数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    iNARTE認定国際技術者が常駐と書かれ、人材面の体制はうかがえるが、補助事業を遂行する具体的な体制や事務処理能力は記載がない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    独自規格を満たす測定機器を望む顧客の声が多数あったことや、試験可能になった点が書かれ、ニーズの裏付けと選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    導入後に機器能力を検証し問題なく試験できたと書かれ、今後の展望は示されるが、スケジュールや中長期の課題解決方法は記載がない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    全国の同様施設に先駆けて導入し、中国・四国・九州で他施設が対応できなかった試験が可能になったと書かれ、高水準の差別化が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    電動車や電子機器の国際EMC規制強化、EMC対策市場の拡大が書かれ、社会的必要性はうかがえるが、雇用創出や波及効果の定量的記述はない。

  • 費用対効果2

    設備が高額で顧客の自前導入は難しいと書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は記載がない。

  • イノベーションへの貢献2

    電動車や車載電子部品の安全性向上に寄与する点はうかがえるが、先端デジタル技術の活用や新ビジネスモデルの記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    電気自動車やスマートフォンの普及に伴う成長市場への対応が書かれ、構造転換への言及はわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    広島の地場企業の基盤底上げを支援すると書かれ、地域の技術開発力向上への貢献が読み取れるが、雇用や成長の数値は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

電気自動車やプラグインハイブリッド車、スマートフォンなどが急速に普及し、これらに対応する電子機器の国際的なEMC規制は厳しさを増している。国内自動車メーカーの間でも品質確保を目的として、より厳しい規制を定める動きが加速しており、EMC対策市場は今後ますます拡大すると予測される。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。