ものづくり補助金平成27年度製造業広島県

木製家具の高品質化、生産性の向上による新ブランドの拡大と生産体制の構築

松井木工 株式会社

成果外注比率が約13%程度削減可能であることを確認した

この事例のポイント

  • 新ブランドを量産する段階になると、現状の設備では精度と対応量の両方が不足していた。
  • デジタル表示式のスライドソー(昇降盤)を導入し、長尺物の長手方向の傾斜軸によるななめカットを精度良く行えるようにした。
  • 外注比率が約13%程度削減可能であることを確認した。外注比率が下がり内製化が進んだ。

事業者のプロフィール

事業者名松井木工 株式会社
所在地広島県 府中市
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工
従業員数16人
資本金1,000万円
設立1926年

事業の背景

当社の販売先は、全国のインテリアショップ、有名家具店、デパート、工務店などである。近年は工務店や住宅メーカーからのオーダーも増えている。7年前から新ブランドを立ち上げ、留め(トメ)、枘(ホゾ)などの伝統的技法を随所に使っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新ブランドを量産する段階になると、現状の設備では精度と対応量の両方が不足していた。
  • コスト・採算加工を外注に頼る比率が高く、製造原価を押し上げていた。
  • 人手・技能長尺物を斜めにカットする作業を、作業者が安全に精度良く行える機械が必要だった。

やったこと

デジタル表示式のスライドソー(昇降盤)を導入し、長尺物の長手方向の傾斜軸によるななめカットを精度良く行えるようにした。細工工程での精度と生産性を高め、外注比率を下げた。ななめ傾斜のトメ加工の時間を約1/5にする計画で、サイズ変更、短納期、樹種変更などに迅速に対応できる体制を目指した。デザイナーのムラサワデザインと共同で新ブランドを開発し、販路を広げることに取り組んだ。

加工機デジタル表示式スライドソー(昇降盤)

新しい製品・サービス:木製テレビボードやサイドボード等の収納家具の新ブランド(サルビア、クレソン、クミン、タイムなど)

事業の効果

  • 外注比率が約13%程度削減可能であることを確認した
  • ななめ傾斜のトメの加工時間を約1/5にする
  • 内製化率を5%以下に減少させ製造原価率を7%程度下げる

外注比率が下がり内製化が進んだ。加工精度と生産性が向上し、作業時間の短縮、サイズ変更や短納期への対応、低コスト化が可能になった。これにより、新たな意匠の家具や高品質な家具を作れるようになり、住宅業界の顧客獲得を目指すことになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の木製家具事業に加え7年前から新ブランドを立ち上げ、伝統技法を活用してきた一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    工務店・住宅メーカーからの注文増加という外部環境と、留め・枘など伝統技法を活用する強みが具体的に示され、競争力のある製品づくりに触れている。

  • 課題の認識と解決5

    課題は現設備では精度・対応量が不足と明示され、外注比率を13%削減、製造原価率を約7%下げる、加工時間を約1/5にするなど数値付きの計画である。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    斜めトメ加工時間を約1/5、外注比率を13%程度削減、内製化率5%以下、製造原価率7%程度低減と数値目標が設定され、成果の確認も記載されている。

  • 事業を進める体制3

    ムラサワデザインとの共同開発や熟練家具職人との打ち合わせに触れるが、事務処理や推進体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットはニューファミリー層、コンセプトは伝統の技と新しいスタイルで、既存ブランド好評や顧客要望への迅速対応など選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    新ブランドの箱物・脚物への展開、定期的な新アイテム発表、中規模店への販促など今後の方針はあるが、スケジュールや課題解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    木製家具の同分野で、伝統技法を活用した意匠性の高い製品を高価格帯で展開する方針が示され、差別化が図られている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の家具製造業の取組であることはうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    投資に対し外注比率13%削減、製造原価率約7%低減、作業時間約1/5といった効果が数値で示され、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    広島県府中市の地域事業者として新ブランドを展開し県外ネットワークを拡大する点は読み取れるが、地域経済牽引の規模は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新ブランドは箱物・脚物の4ブランド28アイテムを投入し、新たな顧客層の開拓に努めてきた。今後は定期的に新アイテムを発表し、中規模インテリアショップ、地方の中規模家具店、工務店を対象に販売促進を行う。

事業者の声

このような企業様からのご連絡をお待ちしています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。