ものづくり補助金平成27年度製造業山口県

新たに改良を加えたツイン丸鋸製材機を用いた県産無垢材の生産

株式会社リンケン

成果最大切断長さ 2m→4m

この事例のポイント

  • 従来の短尺の製材機では長さ1mまたは2mの木しか切削できず、長い原木は短く切ってから接着して集成材に加工していた。
  • 最大長4mまで切断できるツイン丸鋸製材機一式を導入した。
  • 最大切断長さ 2m→4m。今回の導入により、従来より長い原木から無垢材と集成材を同時に切削できるようになり、製品の種類が増えた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社リンケン
所在地山口県 山口市
業種木材・木製品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数7人
設立2011年

事業の背景

集成材は厳密な規格と検査基準によって強度が保証されているため汎用性が高い。同社は山口県産木材の有効活用のため、曲がり木や短木を利用した集成材の製造を主力としている。一方で、県産原木をより多く扱うには無垢材も供給できる必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の短尺の製材機では長さ1mまたは2mの木しか切削できず、長い原木は短く切ってから接着して集成材に加工していた。
  • 生産能力同社が扱う原木の中には長さ3〜4mで無垢材として加工できるものもあったが、従来の製材機では対応できなかった。
  • 品質・精度通常の丸鋸では、原木の切断時に発生する摩擦熱で刃が膨張して変形し、刃の横ブレも生じるという問題があった。

やったこと

最大長4mまで切断できるツイン丸鋸製材機一式を導入した。機器メーカーと共同で冷却装置を備えた改良版を実用化し、切削時の摩擦熱を冷却するとともに、水圧によって丸鋸を正常な位置に保つようにした。これにより原木から無垢材と集成材のパーツを同時に切削できるようになり、同時に2カ所を切削できるため作業効率は3倍に向上した。また、取り付けや研磨などのメンテナンスも簡単にできるようになった。

  • 加工機ツイン丸鋸製材機冷却装置付き改良版

事業の効果

  • 最大切断長さ 2m→4m
  • 切削速度 1倍→1.5倍
  • 作業効率 1倍→3倍

今回の導入により、従来より長い原木から無垢材と集成材を同時に切削できるようになり、製品の種類が増えた。フィンガージョイントの数が減って見た目も美しく保たれ、高品質な製品を生産できるようになった。切削速度と作業効率が大きく向上し、刃の変形や横ブレも抑えられるようになった。メンテナンスが簡単になったことで作業者の安全性も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県産原木の活用を強みに、曲がり木や長い原木も扱える点で他と差別化し、優良県産木材の認証取得も進めている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標切削速度が1.5倍、同時2カ所切削で作業効率3倍と数字で目標効果が示されており、実現性が高いと読み取れる。
  • 4
    波及効果・雇用県産木材の循環や林業の担い手不足、SDGsへの貢献など、地域経済と社会的意義が明確に示されている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    集成材の製造をメインとしてきた事業の延長で、県産無垢材の生産に広げる計画として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県産原木の活用を強みに、曲がり木や長い原木も扱える点で他と差別化し、優良県産木材の認証取得も進めている。

  • 課題の認識と解決3

    従来は長い原木を短く切って接着していた課題に対し、ツイン丸鋸製材機の導入で解決する計画になっている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    切削速度が1.5倍、同時2カ所切削で作業効率3倍と数字で目標効果が示されており、実現性が高いと読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    機器メーカーと共同で装置を改良し実用化しており、外部の専門家の支援も活用している体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大工不足で納入先に困っている課題があり、高品質で工期短縮できる製品という選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    装置の改良と実用化の経緯が示され、導入後の作業性や安全性の検証結果も記載されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    県産無垢材の高品質化と、長い原木からの集成材製造という同分野で高水準の付加価値化を図る内容と読み取れる。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用4

    県産木材の循環や林業の担い手不足、SDGsへの貢献など、地域経済と社会的意義が明確に示されている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    冷却装置を備えた改良型製材機で熟練工頼みの現場を省力化し、地域の林業とサプライチェーンに貢献する点が読み取れる。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    山口県産木材の有効活用と地域の森林資源の循環により、地域の林業・木材産業を活性化する事業として書かれている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。