ものづくり補助金平成27年度製造業香川県

最新式大型五面加工導入による競争力強化

株式会社村上鐵工所

成果作業時間 20時間→10時間

この事例のポイント

  • 大型部品の加工ニーズが増えていたが、現有の加工装置では対応できず失注する場面が出ていた。
  • 最新式の大型五面加工機(門型マシニングセンタ MPC-3180EⅡ)を導入し、大型部品を一度に加工できる体制を整えた。
  • 作業時間 20時間→10時間。大型部品を移動せずに全加工できるようになり、作業時間が約半分に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社村上鐵工所
所在地香川県 香川県観音寺市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数12人
設立1934年

事業の背景

創業80年以上の地場の鐵工所で、窯業機械や付属設備の設計・製作を主要業務とし、紙の加工機の部品や建設機械の部品なども手がけてきた。時代のニーズで産業用ロボット等が大型化する傾向にあり、溶接ロボットの部品需要とともにポジショナーも大型化している。ユーザーからは大型部品の加工依頼が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型部品の加工ニーズが増えていたが、現有の加工装置では対応できず失注する場面が出ていた。
  • 生産能力従来の五面加工機は幅2000mm×長さ5000mm×高さ1000mmが限界で、長尺物は3工程に分けて加工しており、現場の作業時間は20時間ほどかかっていた。

やったこと

最新式の大型五面加工機(門型マシニングセンタ MPC-3180EⅡ)を導入し、大型部品を一度に加工できる体制を整えた。大型機器の導入にあたり新工場を設けた。これにより幅3000mm×長さ9000mm×高さ1750mmまでの製作が可能になり、加工物を移動せずに大型部品の全加工を行えるようになった。加工能力の強化により、大型ポジショナー(マニピュレーター)の製作依頼にも対応できるようになった。

加工機門型マシニングセンタ MPC-3180EⅡ

新しい製品・サービス:大型ポジショナー(マニピュレーター)

事業の効果

  • 作業時間 20時間→10時間
  • 最大加工寸法(幅) 2,000mm→3,000mm
  • 最大加工寸法(長さ) 5,000mm→9,000mm
  • 最大加工寸法(高さ) 1,000mm→1,750mm

大型部品を移動せずに全加工できるようになり、作業時間が約半分に短縮された。加工寸法が大きく広がったことで、高速化と高精度加工が実現し、品質も向上した。その結果、ユーザーからの新たな受注が大幅に増え、大型部品製造での利益増加と雇用拡大につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の五面加工機が幅2000mmの限界で、大型部品の受注に対応できず失注していたとあり、事業の経緯は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ユーザーから大型マニピュレーター製作の依頼があったこと、長尺対応で受注先を拡大する方針が書かれ、強みと外部需要の関係が具体的に読める。

  • 課題の認識と解決4

    1工程で完了する加工を3工程に分けていた課題に対し、作業時間を約20時間から約10時間に短縮した数字が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間の短縮や新規受注の増加は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員12名の規模と後継者育成の方針はうかがえるが、補助事業の遂行体制の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大型部品の高速化・高精度加工によるユーザーからの新規受注増という選ばれる理由が、事例の中で示されている。

  • 事業化までの道筋3

    新工場の設置、賃加工の受注、産業機械メーカーや造船業への新規開拓など方針は示されるが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型五面加工は同分野で高水準の加工能力を図るものとうかがえるが、普及度や価格上の優位性の記述は限定的である。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    大型産業機械のマザーマシン製作や地域経済の活性化、雇用拡大への言及があるが、波及効果の定量的記述はない。

  • 費用対効果3

    作業時間が約10時間短縮され精度も向上したとあるが、投入額に対する付加価値増加は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新式の大型五面加工機の導入が中心で、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は限定的にうかがえる程度である。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    産業機械や造船業への展開は書かれるが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    観音寺市の地元企業として地域経済の活性化に言及しており、地域への貢献は読み取れるが具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規導入後は新たな販路開拓を目的に、この機械を使った賃加工の受注も計画している。産業機械メーカーや造船業を中心に新規顧客を開拓し、売上増加を図る。大型機械の受注体制をさらに充実させ、後継者や従業員の育成にも取り組み、国内産業機械分野のマザーマシン製作の一翼を担うことを目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。