ものづくり補助金平成25年度製造業三重県

5軸マシニングセンターの活用による、高効率化とコスト競争力の強化

株式会社明和製作所

成果加工リードタイム 3日→1.5日

この事例のポイント

  • 顧客からの高品質化と低価格化の要求が高まっており、コスト競争力の強化が必要だった。
  • 当社の金型製造工程の高効率化のため、5軸マシニングセンターを導入し、平成27年2月に搬入・据付を完了した。
  • 加工リードタイム 3日→1.5日。5軸マシニングセンターの活用と冶具の改良により、加工工程の工数が大きく減り、加工リードタイムは基本で50%低減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社明和製作所
所在地三重県 三重県三重郡菰野町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数70人
資本金6,000万円

事業の背景

当社はアルミダイキャスト金型の製造を主な事業としている。アルミダイキャスト金型市場では、顧客の高品質化・低価格化の要求が高まる一方、新興国の技術力が急速に高まっている。当社は日本を含むアジアに4拠点をもち、構想・設計・製作からアフターサービスまで対応している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算顧客からの高品質化と低価格化の要求が高まっており、コスト競争力の強化が必要だった。
  • その他新興国メーカーの技術力が急速に高まり、競合との差別化を図る必要があった。
  • 生産能力金型加工では段取り作業の工数が最も多く、工数削減が課題だった。
  • 品質・精度製造工程を変えて高精度加工の高度化を図り、製品の高品質化に対応する必要があった。

やったこと

当社の金型製造工程の高効率化のため、5軸マシニングセンターを導入し、平成27年2月に搬入・据付を完了した。機械剛性評価ではカッター(D22ポリッシュ)での評価は否だったが、Z切込みを70%に補正した条件で可となった。エンドミル(D10ボールノーズ)は可であった。段取り冶具は新開発品を用い、現状の冶具では150mm縮小する加工エリアを70mmに抑えた。段取り回数は6面加工を2回の段取りで行えるようにした。加工精度は見切り部(規格±0.01)と製品部(規格±0.05)で評価し、加工部品の合格率を確認した。

加工機5軸マシニングセンター
その他新開発段取り冶具

事業の効果

  • 加工リードタイム 3日→1.5日
  • 手扱い工数 13時間→7時間
  • 加工時間合計 36時間→15時間
  • 段取り回数 6回→2回
  • 加工エリアの縮小量 150mm→70mm
  • 合格率(見切り部 規格±0.01) 56%→57%
  • 合格率(製品部 規格±0.05) 85%→92%
  • 合格率(合計) 75%→81%

5軸マシニングセンターの活用と冶具の改良により、加工工程の工数が大きく減り、加工リードタイムは基本で50%低減した。加工時間の合計は36時間から15時間になり、段取り回数も6回から2回に減った。加工精度の合格率も合計で75%から81%に上がり、高精度加工と工数削減を両立できた。効率化された加工工程には熟練技術者のカンやコツがデータ化されて組み込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性2

    アルミダイキャスト金型市場の競争激化への対応として工数削減を課題化したとあるが、過去の取組との連続性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    新興国の技術力向上と高品質化・低価格化要求を外部環境として挙げ、差別化のため5軸加工導入を検討したと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    段取り6回から2回、加工リードタイム36時間から15時間など、課題に対する数値付きの改善効果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工リードタイム3軸比1/2の目標に対し、旧工法比で50%低減、加工工数58%低減など数値実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    設備導入の手配や設置を行ったとあるが、人材や事務処理体制についての記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質・低コストの顧客要望に応えるとあるが、ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋4

    平成27年2月の搬入・据付完了や冶具改良、機械剛性評価など段階的な遂行方法と課題解決の手順が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    5軸加工による高品質・低コスト化を図るとあるが、同分野での高付加価値化の水準を示す記述は限定的。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    国が補助する理由となる波及効果や雇用創出についての記述はわずかにうかがえる程度である。

  • 費用対効果4

    投入設備に対し、リードタイム50%低減や加工工数58%低減など費用対効果を示す数値がある。

  • イノベーションへの貢献3

    加工ノウハウのデータ化と技術者育成への活用に触れているが、デジタル技術の活用度合いは具体性が薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域特性や地域経済への牽引に関する記述はわずかにうかがえる程度である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

主要取引先からの高品質・低コストの要望に応え、高い評価を受けて受注拡大につなげる。効率化された加工工程に組み込んだ熟練技術者のカンやコツのデータを、今後の技術者育成に活用する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。