ものづくり補助金平成27年度製造業香川県

無線綴機、中綴じ折り機の導入による生産性向上を図る

株式会社向進舎印刷所

成果製本速度(全体) 1,500冊/時→4,500冊/時

この事例のポイント

  • 印刷工程で最後の仕上げ工程が社内で最大の課題であり、時間短縮と短納期化が必要だった。
  • 最後の仕上げ工程の生産性向上のため、無線綴機と中綴じ折り機を最新モデルの設備に更新した。
  • 製本速度(全体) 1,500冊/時→4,500冊/時。仕上げ工程の機器更新により、製本の速度と全体の所要時間が大きく改善し、全行程でも従来より3分の1の時間で完了するように…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社向進舎印刷所
所在地香川県 坂出市
業種印刷・同関連業
技術分野機械制御
従業員数10人
設立1954年

事業の背景

印刷製本業を営み、主力は印刷物の製本や中綴じ、仕上げ工程を含む加工である。近年は印刷物の受注スタイルが多様化し、大量印刷が減少して小ロットのカラー印刷の受注が増えている。これまでは納期の関係で既存顧客からの案件を受けられないこともあった。同人雑誌や自費出版物など小ロットの需要も増加傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程印刷工程で最後の仕上げ工程が社内で最大の課題であり、時間短縮と短納期化が必要だった。
  • 品質・精度従来の機器では製本にゆがみや背のズレが出ていた。
  • 人手・技能従来機では従業員の負担が大きく、新規ニーズへの柔軟な対応も難しかった。

やったこと

最後の仕上げ工程の生産性向上のため、無線綴機と中綴じ折り機を最新モデルの設備に更新した。無線綴機は従来ドライバーや六角レンチを使い30分から1時間程度かかっていたが、コントロールパネルの入力だけで2〜3分に短縮できるようになった。中綴じ折り機では製本速度が450冊/時から1,350冊/時に向上し、製本ロスは5%から1%に減少した。品質も安定し、短納期化が可能になった。

加工機無線綴機
加工機中綴じ折り機

新しい製品・サービス:PUR製本(製本したものが180度開く製本技術)

事業の効果

  • 製本速度(全体) 1,500冊/時→4,500冊/時
  • 製本工程の所要時間 24時間→10時間
  • 中綴じ折り機の製本速度 450冊/時→1,350冊/時
  • 製本ロス率 5%→1%
  • 無線綴機の段取り時間 30分→2分

仕上げ工程の機器更新により、製本の速度と全体の所要時間が大きく改善し、全行程でも従来より3分の1の時間で完了するようになった。品質が安定して高精度化し、ロスも減って短納期化が実現した。従業員の負担も軽減され、納期の関係で受けられなかった案件や新規の依頼にも柔軟に対応できるようになり、受注の幅が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組との一貫性は読み取りにくいが、印刷物の仕上げ工程を課題として機器更新する経緯は記載されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同人誌や自費出版など小ロット需要の増加を捉え、特殊な生産性強みを活かす方針が示されている。

  • 課題の認識と解決5

    製本速度450冊/時から1,350冊/時、約3倍と数字つきで課題と効果が示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    5カ年の売上目標が11億円から1億5500万円まで数字で示され、速度や時間短縮の実績も具体的。

  • 事業を進める体制3

    従業員10名で家族が営業や配達を担う体制は読めるが、補助事業の遂行体制の詳細は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    PUR製本の180度開く特長と見開き写真や地図への利点、小ロット受注の狙いが具体的に記載されている。

  • 事業化までの道筋3

    5カ年計画と売上目標はあるが、課題解決の遂行方法やスケジュールの詳細は限定的。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    特殊ナンバリング・ミシン加工は四国で自社だけの技術と記載され、同分野で差別化する姿勢が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域密着型の印刷所として情報産業の一端を担う旨がうかがえるが、波及効果の数値や国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    生産性向上や短納期化の効果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新設備の導入で高精度化を図る点はうかがえるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    香川県坂出市の地域密着型印刷所として地域での受注拡大を目指す旨は読めるが、地域経済への効果の記載は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後5年間で、これまで受けられなかった案件の受注や小ロット受注の拡大を進める。PUR製本による180度開く製本を新たな顧客開拓の手段とし、見開き写真や地図も歪みなく見やすい強みを生かして新規顧客を広げる計画である。売上目標は1年目1億1,000万円から5年目1億5,500万円(千円単位で110,000から155,000)とする。

事業者の声

これからの会社の未来を輝かせるためにもみんなで力を合わせて頑張ります

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。