ものづくり補助金平成27年度製造業香川県

新製品開発に向けた旋削及び加工技術の開発

株式会社森川ゲージ製作所

成果製品1個あたりの製造時間 250min→207min

この事例のポイント

  • 事業リスク分散のため、新たなコア事業を開発することが経営課題となっていた。
  • 機械メーカーと綿密に協議して導入機の仕様書を作成し、発注、納入、据付、検収を完了させた。
  • 製品1個あたりの製造時間 250min→207min。製品1個あたりの製造時間が約17%短縮され、部品1個の製造原価も下がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社森川ゲージ製作所
所在地香川県 木田郡三木町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数56人
設立1971年

事業の背景

大型船舶用ディーゼル部品製造と建設機械用油圧機器の設計・製造を経営の2大柱としている。事業環境が複雑化する中で、新たなコア事業の開発を重要な経営課題と位置付けていた。そこで、自社開発し特許も取得した油圧ショベル用アタッチメントのロータリージョイントを新商材として、新たなコア事業に育てようとしていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術事業リスク分散のため、新たなコア事業を開発することが経営課題となっていた。
  • 新製品・新技術建設機械向けロータリージョイントの小型化・大流量化に必要な、シャフト等の精密旋削及び精密平面研削の加工技術が不足していた。

やったこと

機械メーカーと綿密に協議して導入機の仕様書を作成し、発注、納入、据付、検収を完了させた。CNC旋盤及び精密平面研削盤の操作や加工パラメータの基本教育を受けてからテスト加工を行い、刃物や砥石の選定などの加工条件を変えながら最適加工条件を抽出した。加工熱による加工精度や面品位の低下を防ぐため、回転数と送り速度を慎重に調整した。旋削加工では主軸回転速度最大3000回転、刃物台送り速度最大120mm/minが高精度かつ短時間で加工できる最適点であることを確認した。平面研削による端面加工では砥石回転速度最大4000回転、砥石送り速度最大90mm/minが最適点であることを確認し、外径表面粗度10μm、端面面粗度2μmの精密加工で試作製品を完成させた。

加工機CNC旋盤
加工機精密平面研削盤

新しい製品・サービス:小型・大流量化したロータリージョイント

事業の効果

  • 製品1個あたりの製造時間 250min→207min
  • 部品1個あたりの製造原価 16,780円→14,925円
  • ロータリージョイントの年間売上高 26百万円→40百万円

製品1個あたりの製造時間が約17%短縮され、部品1個の製造原価も下がった。面粗度も外径表面でRa10μm以下、端面でRa2μm以下の高精度加工が安定的に可能になった。機能性が向上したロータリージョイントを市場に投入でき、売上の拡大が見込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    建設機械向け油圧機器ロータリージョイントを新たなコア事業とする方針が示されるが、既存事業との関係の詳細は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    ロータリージョイントの小型・大流量化で競争力を強化するとあるが、市場動向や競合に対する強み・弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    直近売上高約26百万円から年間40百万円程度への拡大見込みと、1個あたり製造原価16,780円から14,925円への削減が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造時間250minから207min(約17%削減)、年間売上40百万円への拡大見込みなど、数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制3

    機械メーカーと協議して仕様書を作成し、導入から検収まで完了したとあるが、人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    ロータリージョイントの製品価値は示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は読み取れない。

  • 事業化までの道筋3

    テスト加工で最適条件を抽出し、2029年3月末を目途に生産転用する予定と示されるが、中長期の検証の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    自社開発・特許取得の油圧ショベル用ロータリージョイントで、面粗度Ra10μm・Ra2μmの高精度加工を実現したとある。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    新たな事業の開発という自社課題が中心で、経済波及効果や雇用創出などの国の補助の必要性はうかがえる程度。

  • 費用対効果4

    製造時間約17%削減、製造原価約11%削減など、設備導入による生産性向上の数値が示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    香川県の企業であることは示されるが、地域の特性を活かした経済成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

導入した設備を活用し、ロータリージョイントの更なる小型化及び大流量化に関する研究開発を進める。平成29年3月末を目途に、導入したCNC旋盤及び精密平面研削盤の生産転用を行う予定である。

事業者の声

変えるべきを変え、変えてはいけないものを変えない

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。