ものづくり補助金平成27年度製造業愛媛県

革新的な加工精度と商品力を向上する為の設備投資

株式会社ケン・マツウラレーシングサービス

この事例のポイント

  • 大手自動車メーカーのモータースポーツ関連部品は一般の量産部品より高い加工精度と品質が求められる。
  • 真円度測定機を導入した。
  • 真円度測定機の導入により、外注測定に伴う輸送と測定の日数がなくなり、納期の問題が解消された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ケン・マツウラレーシングサービス
所在地愛媛県 愛媛県松山市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数34人
資本金2,000万円
設立1953年

事業の背景

当社は大手自動車メーカーのモータースポーツ関連部品や先行開発試作部品を製造している。昨今の自動車産業の発展に伴い、メーカーからの部品の増産と精度向上が求められている。当社は生産性向上に向けて20%の増産目標を立て、最新の工作機械を導入し技術者の雇用も行い、単位時間当たりの加工数は目標達成間近まで迫った。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度大手自動車メーカーのモータースポーツ関連部品は一般の量産部品より高い加工精度と品質が求められる。
  • 生産能力メーカーからの増産と精度向上の依頼が増えたが、生産性向上のため工作機械の導入や技術者の雇用を行っても生産能力に限界があった。
  • 品質・精度メインジャーナルとシリンダーの寸法公差をさらに高い精度で維持するには、特化した真円度測定機が必要だった。
  • コスト・採算外注測定では輸送に往復2日、測定に1日かかり、納期遅延や輸送経費・外注測定経費の増加が問題となっていた。

やったこと

真円度測定機を導入した。外注に頼っていた真円度測定を自社で行える体制とし、メインジャーナルおよびシリンダーの加工寸法を社内で確認できるようにした。これにより、生産性の向上、精度向上、納期短縮、経費の削減、新規メーカーの獲得、技術者の雇用を目指した。

検査測定真円度測定機

事業の効果

真円度測定機の導入により、外注測定に伴う輸送と測定の日数がなくなり、納期の問題が解消された。生産能力が格段にアップし、増産にも対応できるようになった。輸送経費や外注測定経費などの各種コストの負担も抑制された。今後は精度向上依頼案件で新たなメーカーからの受注獲得を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    モータースポーツ関連部品・先行開発試作部品の製造実績と、真円度測定機を含む設備の位置づけは読み取れるが、経営戦略上の明確な位置づけは具体性が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    メーカーからの精度向上・増産依頼の増加と、エンジンブロック加工の強みは読めるが、競争優位の根拠となる数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注測定による輸送往復2日・測定1日の納期問題と経費増加を具体的に挙げ、真円度測定機導入で解消する方針が明確に読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    20%の増産目標と目標達成間近という記述はあるが、付加価値額の目標値や実現根拠の数値が示されず、一部のみ読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    技術者の雇用を行ったことや設備を保有する体制は読めるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度・高品質で他品種短納期に対応する点や、メーカーからの依頼増は読めるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    新規メーカー獲得へのチャレンジや業務改善の予定はうかがえるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    レース用・先行開発用の高精度部品という分野の説明はあるが、普及度や高価格化に関する記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    自動車産業の発展や新規メーカー獲得の可能性はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    輸送経費・外注費の抑制や増産対応によるコスト負担の抑制は読めるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    真円度測定機の導入は精度向上に寄与するが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明確には書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛媛県松山市と静岡県御殿場市に拠点を持つことはうかがえるが、地域特性を活かした雇用・成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

時期によって受注に変動があるため、真円度測定機を使用した精度向上依頼案件について、新たなメーカーからの受注獲得を目指す。エンジンブロック加工事業で、2輪・4輪の各メーカーが抱える加工精度向上の課題に対応し、業務改善や工程の見直しを行って新たなメーカー獲得にチャレンジする予定である。

  • 目標:外注測定先への輸送の所要日数は往復で2日かかっていた。
  • 目標:外注測定に1日かかっていた。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。