ものづくり補助金平成27年度情報通信業愛媛県

インフラ点検を効率化・低コスト化するための3次元計測器の導入

株式会社米北測量設計事務所

成果損傷図作成の作業工程 3回→1回

この事例のポイント

  • インフラ点検業務が国土交通省の施策により増大しているが、原図及び損傷図の作成は現在も手作業で計測しており非効率で多大なコストを要していた。
  • 3次元計測機器を導入し、点検野帳、橋梁一般図、損傷図の現地作業を一元化して計測できるかを検証するとともに、生産性向上を検討した。
  • 損傷図作成の作業工程 3回→1回。3次元計測機器の導入により、点検野帳・橋梁一般図・損傷図の作業を1度に実施できるようになり、作業効率化と低コスト化が実…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社米北測量設計事務所
所在地愛媛県 今治市
業種情報サービス業
従業員数30人
資本金2,200万円
設立1977年

事業の背景

株式会社米北測量設計事務所は、土木測量・設計、地質調査、交通量調査、流量観測、用地・建物・立木等の補償業務などを行う総合建設コンサルタント業である。主要取引先は今治市、愛媛県、愛媛県下一円の各自治体である。戦後から高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進み、全国6万橋が橋齢40年を超えるとされ、橋梁保全対策が急がれている。橋梁及びトンネルは5年に1回の近接目視点検が省令で規定され、今後さらに点検量が増えると予想されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力インフラ点検業務が国土交通省の施策により増大しているが、原図及び損傷図の作成は現在も手作業で計測しており非効率で多大なコストを要していた。
  • 品質・精度損傷図は目視による人的作業であり精度が悪く、損傷箇所の見落としチェックができなかった。
  • 人手・技能交通状況や水位状況により連続作業が行えないケースが多く、作業効率や時間的制約の課題があった。

やったこと

3次元計測機器を導入し、点検野帳、橋梁一般図、損傷図の現地作業を一元化して計測できるかを検証するとともに、生産性向上を検討した。3Dスキャナーを用いて現地測量を行い、損傷箇所の計測を3次元計測で実施する手法を確立した。3次元計測機器を導入することで、点検野帳・橋梁一般図・損傷図の各作業を1度に実施できるようにした。導入機器はGPS、3Dレーザースキャナー、ドローン等の計測機器と測量設計ソフト等である。

検査測定3Dレーザースキャナー
検査測定ドローン等計測機器
ソフト測量設計ソフト

新しい製品・サービス:3Dスキャナーを用いた新たな手法としてのインフラ調査業務

事業の効果

  • 損傷図作成の作業工程 3回→1回

3次元計測機器の導入により、点検野帳・橋梁一般図・損傷図の作業を1度に実施できるようになり、作業効率化と低コスト化が実現した。3Dスキャナーによる計測で損傷箇所の見落としが減少し、精度向上につながった。交通状況や水位に左右されていた連続作業も可能となった。3次元データは加工や組立て設計にも使えるため、造船会社の船舶計測業務など新規需要の創出も計画している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    国土交通省の点検増加を背景に、従来手作業の原図・損傷図作成を改善する課題が書かれているが、既存事業との一貫性や経営戦略上の位置づけは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国の施策による点検業務の増大と造船産業集積地での計測受注計画が書かれ、市場機会はうかがえるが、自社の強み・弱みとの関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業による原図・損傷図作成の非効率とコスト負担を課題として示し、3次元計測機器で一元化し効率化・低コスト化を図る内容が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    効率化・低コスト化や連続作業の実現は書かれているが、付加価値額や賃上げにつながる数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    測量業務の経験や官公庁取引は書かれているが、導入機器を扱う人材配置や体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    損傷見落とし軽減や精度向上という効果と、今治市の造船業など顧客層への提案が書かれ、選ばれる理由がある程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の活動予定として橋梁保全対策への対応と継続受注が書かれているが、導入スケジュールや課題解決の具体的方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    3次元計測によるインフラ点検の効率化は新しい取組に見えるが、普及度や高付加価値化の水準を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    インフラ老朽化や全国6万橋が橋齢40年超という社会課題が書かれ、公共インフラ保全への貢献の必要性はうかがえる。

  • 費用対効果3

    作業効率化と低コスト化、損傷見落とし軽減が書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dスキャナーによる計測と三次元データの加工・組立設計への利用が書かれ、デジタル技術活用は読み取れるが、地域や業界全体への波及は限定的。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    3次元データ利活用の国の促進施策への言及はあるが、日本経済の構造転換への寄与までは読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    今治市の地域特性として造船産業集積都市に触れ、船舶計測の受注計画が書かれているが、地域の雇用や成長への効果は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国土交通省の施策により橋梁保全対策が急がれる状況に対応し、3Dスキャナーを用いた新たな手法としてインフラ調査業務の継続受注につなげる。今治市の造船会社に対して3Dスキャナーによる船舶計測業務の受注を計画している。文化財保護等の新たなニーズにも対応し、新規需要の創出に努める。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。