ものづくり補助金平成27年度製造業佐賀県

農業水利施設の法面保護材料(ソルコマット防災タイプ)の開発

株式会社 ネオコンクリート

成果製品重量は115kg/㎡(4.60kg/個)

この事例のポイント

  • 九州内の農業水利施設は老朽化が進み、機能低下や滑落による水難事故が起きており、安全対策が問題になっている。
  • 農業水利施設の法面で昇降時や滑落時に容易に這い上がれるブロックマット(ソルコマット防災タイプ)を開発した。
  • 製品重量は115kg/㎡(4.60kg/個)。従来品より安全対策を大きく強化したブロックマットを開発できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ネオコンクリート
所在地佐賀県 佐賀市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野デザイン,立体造形
従業員数65人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

取引のある金融機関のアドバイザーから本事業制度の話を聞き、社内で検討を重ねて取り組んだ。農業水利施設の多くは老朽化しており、機能低下に加えて水難事故の一因になっている。ここ数年、顧客から安全性向上の要望があった。法面保護材にはコンクリートブロックが多く使われている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑九州内の農業水利施設は老朽化が進み、機能低下や滑落による水難事故が起きており、安全対策が問題になっている。
  • 販路・情報発信顧客から今後の施設整備では安全対策を強く求められているが、従来品は安全面の強化が不十分だった。

やったこと

農業水利施設の法面で昇降時や滑落時に容易に這い上がれるブロックマット(ソルコマット防災タイプ)を開発した。ブロック寸法は縦200mm×横200mm×厚さ80mmとし、現在の主流である8cmタイプを基準にした。製品重量は従来の標準タイプと80タイプの中間にあたる115kg/㎡(4.60kg/個)とし、法面の安定性を高めた。ブロック表面を滑りにくくするためのコンクリート配合とし、手足が掛かりやすい形状にして横方向にラインを入れ安心感を出した。実寸のブロック模型で検証し、従来品より突起高が10mm高いことが影響して手足が掛かりやすいことを確認した。

新しい製品・サービス:ソルコマット防災タイプ(安全対策を強化したブロックマット)

事業の効果

  • 製品重量は115kg/㎡(4.60kg/個)
  • 従来品と比べて突起高が10mm高い

従来品より安全対策を大きく強化したブロックマットを開発できた。手足が掛かりやすく安心感のあるデザインは顧客ニーズに合致すると考えている。安全対策機能を付加した製品は他社競合品がなく、差別化が可能になった。福岡県のため池改修工事で2物件の採用実績があり、現在も多数の問い合わせを受けている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来のソルコマット80タイプを基にした改良で既存製品の延長にあるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客からの安全性向上の要望や他社競合品がないことは書かれているが、競争優位の根拠となる市場データや経営資源の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    農業水利施設の老朽化と水難事故という課題認識は具体的に書かれているが、高付加価値化・成長の計画数値は示されていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    ため池改修等で2物件の採用実績と多数の問い合わせが書かれているが、付加価値や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    プロジェクト会議やスタッフ全員の取り組みに触れるのみで、人材や事務処理体制の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    滑りにくい肌面、手足の掛かりやすさ、突起高10mm増など製品の特徴と、顧客要望への合致、競合品がない点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    平成29年7月から31年6月までの年度別目標売上量(1,500㎡、3,000㎡)と重量タイプの開発予定が示され、スケジュールが具体的。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    安全対策機能を付加したブロックマットは他社競合品がなく、同分野で差別化した高付加価値製品であることが書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用4

    農業水利施設の水難事故防止や防災対策への貢献が明記され、東南アジアへの展開も視野に入れている。

  • 費用対効果2

    補助金投入額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は書かれておらず、費用対効果はうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は書かれていないが、防災対策製品の開発・提案で地域インフラへの貢献がうかがえる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    インフラの防災対策分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する点は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    九州内のため池改修など地域インフラへの採用実績が書かれ、地域の施設整備に関わる事業とわかる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

農業水利施設の防災対策に役立つ製品として官公庁や民間企業にPRし、水難事故をなくしたい。豪雨時の河川越流対策など防災関連製品の開発・提案も進める。平成29年7月〜30年6月は目標売上量1,500㎡、平成30年7月〜31年6月は3,000㎡とし、重量タイプ(160kg/㎡以上)の開発や東南アジアのインフラ市場も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。