ものづくり補助金平成27年度学術研究、専門・技術サービス業佐賀県

分析技術向上によるグローバル化支援サービスの確立

株式会社 ブルーム

成果一度に分析できる農薬の数 200農薬→350農薬

この事例のポイント

  • 現状の装置では対応できない、または測定に長時間を要するケースがあった。
  • 必要度の高い3種類の分析装置を選定し導入した。
  • 一度に分析できる農薬の数 200農薬→350農薬。3種類の分析装置はいずれも一度の分析で多数の元素や化合物を高感度に分析できる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ブルーム
所在地佐賀県 唐津市
業種技術サービス業
従業員数34人
資本金1.905億円
設立1991年

事業の背景

弊社は厚生労働省の医薬品医療機器等法の試験検査機関であり、水道水質検査機関でもある。化粧品や食品にはより安全で機能性の高いものが求められている。弊社はJCCの中心的企業として唐津コスメティック構想の早期実現を目指しており、平成26年度補正ものづくり・商業・サービス革新補助金でLC-MS/MSを導入していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現状の装置では対応できない、または測定に長時間を要するケースがあった。
  • 新製品・新技術食品をはじめ化粧品以外の分析に対応する装置が必要だった。
  • 新製品・新技術化粧品・食品の輸出入と新規開発を円滑かつ迅速に進めるため、高機能・高感度な分析装置の導入が必要だった。

やったこと

必要度の高い3種類の分析装置を選定し導入した。ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS/MS)、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)、超臨界クロマトグラフ質量分析装置(SFE-SFC-MS/MS)である。装置メーカーからのヒアリング、アプリケーションニュースの入手、実機見学を行い、コストパフォーマンスの高い最新鋭機を選んだ。ICP-MSでは従来ICPと原子吸光の2装置で行っていた測定を1台で行えるようにし、髪の毛の金属分析や食品の重金属測定にも着手した。GC-MS/MSでは従来必要だった濃縮をせずに高感度で測定できるようになった。SFE-SFC-MS/MSでは化粧品のレギュレーション分析と食品の農薬分析で、前処理と測定をオンラインで実施できるようにした。

検査測定ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS/MS)
検査測定誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)
検査測定超臨界クロマトグラフ質量分析装置(SFE-SFC-MS/MS)

新しい製品・サービス:髪の毛の金属分析による髪の毛の健康診断、重金属測定による食品のデトックス効果の確認

事業の効果

  • 一度に分析できる農薬の数 200農薬→350農薬

3種類の分析装置はいずれも一度の分析で多数の元素や化合物を高感度に分析できる。GC-MS/MSとSFE-SFC-MS/MSは前処理と測定をオンラインで行えるため、従来のオフライン処理より納期が短縮された。ICP-MSでは測定工程を1台にまとめて納期を短縮した。これにより各国の規制をクリアするために必要な時間とコストの問題を解決できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成27年に経産省のものづくり300社に認定され、26年度補正で LC-MS/MS を購入した延長上にあると書かれている。過去の取組との一貫性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    各国の検査機関との連携や、各国の薬事規制をクリアするサービスを強みとし、中小企業単体では難しい国外参入の障壁を取り除くと述べている。

  • 課題の認識と解決4

    輸出入での規制対応の困難を2点に整理し、一度の分析で多数の成分を測る装置で時間とコストの問題を解決すると書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    農薬分析で GC-MS/MS により一度に分析できる農薬が200から350へ増えたと数字で示されている。ただし目標値の将来見込みは書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    厚労省の医薬品等法試験検査機関、水道水質検査機関として登録されており、従業員34人の体制が書かれているが、事業遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    化粧品や食品の輸出入・新規開発を円滑にする需要と、髪の毛の金属分析など新規分析項目の開発が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として最新鋭機器でスピーディーに行うとあるが、中長期の検証やスケジュール、課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    髪の毛の金属分析による健康診断や、食品のデトックス効果確認など、既存に少ない分析分野に着手したと書かれている。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    化粧品・食品の輸出入の円滑化や唐津コスメティック構想、中小企業のグローバル展開支援が述べられているが、波及の定量的な記述はない。

  • 費用対効果3

    農薬分析の対象数が200から350に増えたとあるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    前処理と測定をオンラインで行う技術で、各国の規制対応の時間とコストを解決する新しいサービスの構築が書かれている。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    化粧品・食品の輸出入や規制対応という成長分野への進出が書かれているが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及3

    佐賀県唐津市の唐津コスメティック構想とJCCの中心的役割が書かれ、地域の特性を活かした取組と読める。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

世界各国の検査機関と連携して各国の薬事規制をクリアするサービスを、最新鋭の分析機器を使ってよりスピーディーに行っていく。各国の検査機関とのネットワークを強みに、中小企業の国外マーケット参入障壁を取り除き、グローバル展開を支援していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。