ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業佐賀県

れんこん生産拡大を支える個包装ライン機導入事業

有限会社マルハ園芸

成果生産量(1時間あたり) 1,000パック→1,500パック

この事例のポイント

  • 契約農家のれんこん作付面積拡張によりれんこんの受け入れ量が増加し、増加分に対応できる生産ラインへの更新が必要になっていた。
  • 洗浄・カットが完了した原料をミートワゴン反転機でセミオートデータウェイ(卓上計量機)に投入して重さを計測し、壁型袋詰真空包装機で袋詰めと真空パック化を行う。
  • 生産量(1時間あたり) 1,000パック→1,500パック。ライン全体のオートメーション化により生産量が向上し、年間600トンの処理が可能となってれんこんの受け入れ体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社マルハ園芸
所在地佐賀県 白石町
業種飲食料品卸売業
従業員数30人
資本金300万円
設立2002年

事業の背景

当社は県内他社に先駆けて洗いれんこんの出荷を開始した実績があり、佐賀県産農産物の卸販売と農産物加工品の製造販売を行い全国に届けている。れんこん農家の大半は小規模な家族経営で、収穫最盛期の12月から2月は厳しい作業が続き、出荷作業の負担が大きかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力契約農家のれんこん作付面積拡張によりれんこんの受け入れ量が増加し、増加分に対応できる生産ラインへの更新が必要になっていた。
  • 生産能力洗いれんこんの生産ラインは洗浄から包装まで手作業で効率が悪く、専属契約生産者の加入増により受け入れ量もさらに増える見込みだった。

やったこと

洗浄・カットが完了した原料をミートワゴン反転機でセミオートデータウェイ(卓上計量機)に投入して重さを計測し、壁型袋詰真空包装機で袋詰めと真空パック化を行う。さらに金属検出器で刃こぼれ等の異物混入を検査し、最終重量の確認と出来高データの管理を行う。その後、小型回転テーブルで製品を滞留させて品質を最終確認する。生産ラインのシミュレーションを行ったうえで機械を順次発注した。

事業の効果

  • 生産量(1時間あたり) 1,000パック→1,500パック
  • 年間600トンの処理が可能になった

ライン全体のオートメーション化により生産量が向上し、年間600トンの処理が可能となってれんこんの受け入れ体制が整った。人の手に触れる機会が減り菌の付着も軽減された。発注数量の厳守と安全面への配慮により納品先からの信頼も増した。社員の残業時間を削減し、労働環境も改善された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決手作業で効率が悪い課題を認識し、1時間1,000パックから1,500パックへ向上、年間600トン処理を可能にする実効性の高い計画。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け農家の出荷負担という需要の裏付けがあり、安全・安心な農産物の提供や納品先からの信頼など選ばれる理由が整理されている。
  • 4
    波及効果・雇用農家の負担軽減と所得向上、後継者育成、佐賀県産れんこんのブランド力強化など、地域への波及効果が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制生産ラインの設備導入の順序や発注の記述はあるが、人材や事務処理体制についての記述は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    県内に先駆けて洗いれんこんを出荷した実績があり、受け入れ量増加に対応する設備更新という過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    契約農家の作付拡張で受け入れ量が増える外部環境に対し、専属契約農家との関係を活かす体制を整えており、強みを踏まえた内容。

  • 課題の認識と解決4

    手作業で効率が悪い課題を認識し、1時間1,000パックから1,500パックへ向上、年間600トン処理を可能にする実効性の高い計画。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産量を1時間1,000パックから1,500パックへ向上させる目標と、年間600トン処理能力の見込みが示されている。

  • 事業を進める体制2

    生産ラインの設備導入の順序や発注の記述はあるが、人材や事務処理体制についての記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    農家の出荷負担という需要の裏付けがあり、安全・安心な農産物の提供や納品先からの信頼など選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    シミュレーションを行った上で機械を順次発注し、洗浄から包装までの工程と流れを段階的に示している。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    れんこんの洗浄・真空パック加工を県内に先駆けて手がけた実績があり、同分野で差別化した高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用4

    農家の負担軽減と所得向上、後継者育成、佐賀県産れんこんのブランド力強化など、地域への波及効果が示されている。

  • 費用対効果3

    生産量が1時間あたり50%向上し、残業時間の削減も達成しており、生産性向上の効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    金属検出器や自動化による衛生管理の強化は触れているが、先端的デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    佐賀県産れんこんを活かし、地元の農家と連携して雇用と地域経済を支える事業であることが具体的に書かれている。

今後の展望

首都圏の生協や量販店、れんこんを食べる習慣がなかった北海道地域への販路拡大を進めている。農家が収穫物の受け入れ先を心配せず作付面積を増やせる環境を作り、農家の経営安定と後継者育成につなげる。佐賀県産れんこんの知名度向上とブランド力強化を目指す。

事業者の声

れんこん受け入れ体制の強化と作業効率化・衛生管理の強化を同時に実現できたこと。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。