ものづくり補助金平成27年度製造業長崎県

ルーター軸付高速ボーリングマシンとCAMソフトの連動による自動化生産体制構築による製品の高品質かつ短納期化事業

株式会社坂元木工工藝

この事例のポイント

  • 複雑な加工を手作業で行うとミスが発生しやすく、廃棄材料が増えてコスト負担も増している。
  • ルーター軸付高速ボーリングマシンとCAMソフトを導入し、連動させて自動化生産体制を構築した。
  • 生産性が向上し、短期間での納品と低価格での提供が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社坂元木工工藝
所在地長崎県 佐世保市
業種家具・装備品製造業
技術分野情報処理,精密加工,立体造形
従業員数16人
資本金2,000万円
設立1936年

事業の背景

佐世保市を拠点に木製建具・家具の製造と取付工事を行っている。伝統的な匠の製品から現代のインテリアに合うオーダー製品まで手がけ、長崎デザインアワードへの出展など高デザイン性の付加価値製品にも取り組んでいる。近年は発注がデザイン性の高い製品に移り、加工形状が複雑化し、同形状の製品を大量に発注される場面も増えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度複雑な加工を手作業で行うとミスが発生しやすく、廃棄材料が増えてコスト負担も増している。
  • 生産能力高度な3次元の曲面を含む形状は自社で加工できず、外注に頼るか受注を断ることがあった。

やったこと

ルーター軸付高速ボーリングマシンとCAMソフトを導入し、連動させて自動化生産体制を構築した。これにより、多くの時間と労力を要していた曲面加工と、単純・繰り返し作業となる穴あけ加工などの工程を自動化した。単純作業を機械に任せることで、熟練者を製品の仕上げなど技術を要する工程に配置できるようになった。

事業の効果

生産性が向上し、短期間での納品と低価格での提供が可能になった。品質も向上し、顧客のニーズに応えられるようになった。難易度の高い加工に対応できるようになり、これまで受注を断念していた案件を受注できるようになった。熟練者を技術を要する工程へ配置でき、人材を効果的に活用できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性手作業の曲面加工や穴あけを自動化し、今まで断っていた高難度案件を受注できるようになったと書かれ、強みの活用が具体的に読み取れる。
  • 4
    地域経済への波及長崎県産材を使った製品やふるさと納税の返礼品が挙げられ、地域の特性を活かした事業であることが具体的に読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制熟練者を仕上げなど技術を要する工程に配置できたとあり、人材配置の工夫がわずかにうかがえるが、体制の詳細は書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    近年の発注がデザイン性の高い製品へ移り加工形状が複雑化したと書かれ、外部環境との関係はうかがえるが、過去の取組との一貫性や戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    手作業の曲面加工や穴あけを自動化し、今まで断っていた高難度案件を受注できるようになったと書かれ、強みの活用が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    手作業ミスと廃材増加によるコスト負担という課題が認識され、自動化で短納期・低価格化を図ったと書かれるが、数値を伴う計画は示されていない。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    熟練者を仕上げなど技術を要する工程に配置できたとあり、人材配置の工夫がわずかにうかがえるが、体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    デザイン性の高い製品や短納期・低価格化で顧客ニーズに応えられるようになったと書かれ、選ばれる理由の一端が読み取れるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は長崎県産材製品の商品化と県外販路拡大を目指すとあり、中長期の方向性は示されるが、スケジュールや解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    デザイン性の高い製品や高難度の曲面加工に対応できるようになったとあり、高付加価値化の方向性は読めるが、市場水準との比較はない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    長崎県産材の活用や県外への販路拡大が語られ、地域経済への関わりがわずかにうかがえるが、波及効果の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    ミス削減や廃材減少、受注断念の解消が成果として書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CAMソフトと高速ボーリングマシンの連動による自動化生産体制を構築したと書かれ、デジタル技術活用は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    長崎県産材を使った製品やふるさと納税の返礼品が挙げられ、地域の特性を活かした事業であることが具体的に読み取れる。

今後の展望

長崎県産材を使った製品に力を入れており、いちょうトレーはふるさと納税の返礼品として利用されている。ユニバーサルデザインの皿や包丁、知育玩具などは未商品化のため、今後商品化を進め、県外も視野に入れた販路拡大を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。