回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
三晃精機株式会社
成果溶接工数(ステンレス・アルミニウム) 100%→50%
| 事業者名 | 三晃精機株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 熊本県 合志市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 接合・実装 |
| 従業員数 | 34人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1988年 |
半導体製造装置などの精密板金溶接部品は、薄肉化と清浄度の品質要求が年々高まっている。主力の小ロット薄板ステンレス溶接を強みとしてきた。売上高の約80%を半導体関連の市場が占めており、今後も緩やかに伸びることが予想される。
抱えていた課題
やったこと
新型のYAG溶接機(レーザー溶接機)を導入した。約1ミリメートルのステンレス素材が多い中、従来の熱伝導溶接で起きていた極薄素材の歪みや「焼け」を抑えるため、小さなスポットに鋭角縦型でレーザーを集中照射する新工法を採用した。熱拡散が少なく高速溶接が可能で、仕上がりは歪みや焼けがほとんどなく、素材の矯正加工や酸を使った洗浄も不要になる。これにより薄型素材に対応できる作業者を増員し育成した。
| 加工機 | YAG溶接機(新型レーザー溶接機) |
|---|
溶接工数が約半分になり、溶接工程全体の時間も約60%短縮された。工場全体では10~15%の効率アップが実現した。「焼け」の処理もほとんど不要になり、酸による洗浄の負担が減ったことで職場環境も改善し、働き方改革にも寄与している。熟練のTIG溶接作業員は指導的な立場に移り、新しい人材育成にも取り組んでいる。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
強みである小ロット薄板ステンレス溶接の技術革新に取り組んだとあり、既存事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。
半導体製造装置の薄肉化・清浄度要求の高まりや、売上の約80%を占める半導体関連市場に触れており外部環境は読み取れるが、競争優位の根拠は薄い。
手直しや溶接後洗浄による課題を示し、溶接工数を約1/2に短縮、工場全体で10~15%の効率アップという数字で解決効果が読み取れる。
工程全体時間を約60%短縮、工場全体で10~15%の効率アップという実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
熟練作業員を指導的立場に転向し新しい人材育成に取り組んでいると書かれ、体制の一端はうかがえるが、事務処理能力等は読み取れない。
軽量・精密・清浄度が高い製品を武器に営業拡大すると述べ、半導体関連や自動車・医療分野など顧客ターゲットが具体的に示されている。
食品関連分野への進出計画や構成部品比率を高める計画が示されるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
薄板ステンレスの高品質化で歪みや焼けをほぼなくす点は示されるが、分野の普及度や高価格化の具体的水準は書かれていない。
レーザー指定部品への対応力強化や海外輸出される構成部品の比率向上が触れられ、波及効果は読み取れるが、雇用創出などは薄い。
溶接工数約1/2、工場全体で10~15%の効率アップ、酸洗浄負担の軽減という具体的数字があり費用対効果の一端がうかがえる。
最新レーザー溶接機の導入は示されるが、デジタル技術やビジネスモデル構築による地域・サプライチェーンへの貢献は書かれていない。
半導体関連に加え自動車・医療・食品分野への進出計画がわずかに示され、構造転換への言及は乏しい。
熊本県合志市の企業であることは示されるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用拡大の記述はわずかである。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
半導体関連市場は今後も緩やかに伸びる見込みである。今後は半導体関連産業に加えて、自動車、医療関連、食品関連の分野を強化・進出する計画である。海外への輸出も行っており、新技術の導入によって取引先の構成部品の比率を高めていく計画である。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。
効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった