ものづくり補助金平成27年度製造業熊本県

「南関あげ投人ロボット」を導入し、生産性向上を目指す

塩山食品株式会社

この事例のポイント

  • 「南関あげ」は割れやすく機械化が難しいため手作業に頼る工程が多く、機械化できる揚げ作業やカット作業などにも多くの人員を充てる必要があった。
  • 非接触チャック(サイクロンタイプ)を利用して「南関あげ」を吸着する「南関あげ投入ロボット」を開発・導入した。
  • 「南関あげ」を人の手を介さずにトレーに計量できるため、衛生面と品質面で優位性を実現できる。

事業者のプロフィール

事業者名塩山食品株式会社
所在地熊本県 南関町
業種食料品製造業
技術分野機械制御
従業員数130人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

当社は「南関あげ」の製造販売を主力としている。「南関あげ」は大豆から作った豆腐を揚げてカットして商品にするが、割れやすく機械化が難しいため手作業の工程が多い。熊本地震後は取引先の被災により取引が一時的に減り、復興支援の物産展が増えるなど経営状態が激しく変動した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能「南関あげ」は割れやすく機械化が難しいため手作業に頼る工程が多く、機械化できる揚げ作業やカット作業などにも多くの人員を充てる必要があった。
  • 生産能力繁忙期に納期の遅れや欠品が生じていた。
  • 集客・繁閑熊本地震で取引先が被災し、取引が一時的に減少するなど経営状態が大きく変動していた。

やったこと

非接触チャック(サイクロンタイプ)を利用して「南関あげ」を吸着する「南関あげ投入ロボット」を開発・導入した。このロボットは、割れやすく表面が凸凹で厚みにばらつきのある「南関あげ」を正確に吸着し、トレーに計量できる。導入は平成28年11月で、熊本地震の発生から7ヶ月後であった。工場に被害はなかったが、取引先の被災により同ロボットの積極的な活用には至らなかった。

事業の効果

「南関あげ」を人の手を介さずにトレーに計量できるため、衛生面と品質面で優位性を実現できる。機械化により生まれた余剰人員を人手が不足している選別・カット工程へ配置転換し、生産量の向上を図る。フライヤーの増設により20%増産が可能となり、繁忙期の納期遅れや欠品の削減にもつながると見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標生産性向上や売上増加を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業に頼る南関あげの計量工程を機械化し、省力化と生産性向上を図る方針が一貫して述べられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    割れやすく表面が凸凹な南関あげを非接触チャックで正確に吸着できる点を、自社の製品特性に即した強みとして示している。

  • 課題の認識と解決3

    手作業工程への人員集中を課題と捉え、余剰人員を選別・カット工程へ配置転換する計画を示している。

事業の実現可能性2.4
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性向上や売上増加を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    工場運営は述べられているが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    衛生面・品質面の優位性や、インターネット販売による全国の顧客への販路拡大を選ばれる理由として挙げている。

  • 事業化までの道筋2

    導入時期やフライヤー増設の完了予定は示されているが、ロボット導入の遂行方法や課題解決の具体的スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    割れやすく機械化が難しい南関あげの計量工程を機械化する点は示されるが、分野の希少性や高付加価値化の根拠は弱い。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    人員の配置転換や雇用の確保に触れるが、経済波及効果や地域への効果の記述は限られている。

  • 費用対効果3

    フライヤー増設により20%増産が可能になり売上増加を見込むと、生産量の増加という効果を数字で示している。

  • イノベーションへの貢献2

    IoTによる生産管理システムの導入に触れるが、地域やサプライチェーンへの貢献としては具体性が乏しい。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    南関町の地場食品である南関あげを扱う事業として読めるが、地域特性を活かした雇用創出の記述は薄い。

今後の展望

現在フライヤーの増設工事を進めており、20%増産による売上増加を見込んでいる。あわせて、IoTによる生産管理システムの導入や新商品の開発にも積極的に取り組む予定である。

事業者の声

お客さまに喜んでいただける「南関あげ」を安定供給したいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。