ものづくり補助金平成27年度建設業沖縄県

人手不足対策・技術向上・人材育成を図る最新コア溶接ロボットの導入

株式会社宮昌工業

この事例のポイント

  • 耐震性能の強化で高強度の仕様が求められ開先形状が変化し、大型H形鋼の部材も増えたため、そのニーズに対応できる開先加工機が必要だった。
  • 旧型機と性能を比較したうえで、対応形状、作業効率、操作性などに優れる最新のNC機種であるH形鋼自動開先加工機を導入した。
  • H形鋼自動開先加工機の導入により、多様な形状の開先加工に対応でき、加工速度の良さと操作性から生産効率の向上は当初の見込みをクリアした。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社宮昌工業
所在地沖縄県 沖縄県島尻郡南風原町
業種総合工事業
技術分野機械制御,製造環境,接合・実装
従業員数31人
資本金5,500万円
設立1979年

事業の背景

当社は建築鉄骨の製造から現場建方までを行うファブリケーターで、大型の鋼材を使う比較的大きな建築鉄骨の製造が中心である。鉄骨製造の中の開先加工は溶接精度を左右する工程である。近年は耐震性能の強化により高強度の仕様が求められ、開先の形状も変化し、大型H形鋼のサイズも増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術耐震性能の強化で高強度の仕様が求められ開先形状が変化し、大型H形鋼の部材も増えたため、そのニーズに対応できる開先加工機が必要だった。
  • 人手・技能人手不足とスタッフの高齢化を抱えていた。
  • 品質・精度溶接構造物の最も重要な部分であるコア部では高い溶接精度が求められるが、その確保には高い技術を持つ人材が必要だった。

やったこと

旧型機と性能を比較したうえで、対応形状、作業効率、操作性などに優れる最新のNC機種であるH形鋼自動開先加工機を導入した。本機はノンスカーラップ開先形状やH形鋼1000mm、開先厚さ55mmまでの加工が可能で、コンピューター制御により加工速度の向上が期待できる。導入後は試験片を作成し、生産効率15%アップを目標に、材質や厚みなどの情報を入力していろいろな形状の加工を試して性能を実証した。また、IoT技術を活用した最新型REGARC鉄骨コア連結溶接ロボットシステム(ARCMAN MP)を導入し、コア部を全自動で溶接できるようにした。本機は作業中の履歴を携帯電話に送信でき、スパッタがほとんど出ないため品質向上も見込める。導入後は試験片を作成して性能を実証した。

  • 加工機H形鋼自動開先加工機NC新機種
  • ロボットREGARC鉄骨コア連結溶接ロボットシステムARCMAN MP

事業の効果

H形鋼自動開先加工機の導入により、多様な形状の開先加工に対応でき、加工速度の良さと操作性から生産効率の向上は当初の見込みをクリアした。仕上がりが綺麗になり品質も向上し、コンピューター制御で加工速度の調整が自動化されたことで効率化も図られた。ロボットの導入では溶接工程の省人化が進み、電圧や電流などのデータがすべて記録できるようになって社内の情報共有にもつながった。スパッタがほとんど出なくなったことで作業効率と品質も上がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決人手不足や高齢化という課題を認識し、自動開先加工機と溶接ロボットで解決を図る計画が書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    顧客とニーズの裏付け顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は書かれておらず、品質向上への言及がわずかにうかがえる程度である。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    過去2年連続でものづくり補助金を活用し機械導入を続けた経緯が書かれ、一貫性は読み取れるが経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    耐震強化による高強度仕様・大型H形鋼の増加という市場変化への対応が書かれているが、競争優位性の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    人手不足や高齢化という課題を認識し、自動開先加工機と溶接ロボットで解決を図る計画が書かれている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産効率15%アップを目標とし、試験で当初見込みをクリアしたと書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    オペレーターの育成研修が短期間で済んだことが書かれているが、体制の詳細や事務処理能力は記載がない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は書かれておらず、品質向上への言及がわずかにうかがえる程度である。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として安全・品質・コスト面の向上や次世代人材育成が挙げられ、導入後の段階的な計画が読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    高強度仕様の鉄骨開先加工という分野で、一般的な普及度や高水準の高付加価値化は明示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    耐震性能の強化という社会的ニーズへの対応がうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果2

    生産効率15%アップの目標と省人化の効果が書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    IoTを活用し作業内容を携帯電話へ送信、溶接データを記録する取組が書かれ、デジタル技術の活用が読み取れる。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    溶接自動化による省人化と生産性向上が書かれ、産業構造転換への直接的な言及はわずかにうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

導入した機械を活用し、建築鉄骨の製造工場として安全面、品質面、コスト面、技術力の向上に挑戦し続ける。業務効率化で生まれた時間は次世代の人材育成につなげ、人手不足と高齢化の解決を目指す。将来的には大組溶接ロボットの導入や少数精鋭の人材育成も検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。