ものづくり補助金平成28年度製造業宮城県

独自のブラストマシンを開発しSUS304 №1特有の梨地肌の形成を実現

有限会社平岡製工社

この事例のポイント

  • ステンレスNo.1材の傷や溶接痕を、既存のブラスト技術では表面素材の状態まで回復させることに限界があった。
  • 既存技術を活用したステンレス表面回復用のブラスト器の開発に着手し、ブラスターガンとNEパウダーから成る試作1号機を作った。
  • ステンレスNo.1材の擦り傷や穴埋め、溶接焼けを短時間で目立たなくできるブラスト器を2018年6月に発売した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社平岡製工社
所在地宮城県
業種鉄鋼業
技術分野表面処理
設立1996年

事業の背景

有限会社平岡製工社は1996年に建築金物の製造からスタートし、現在は産業機械の設計・製造を主力としている。顧客からの相談を受けて現場の困りごとを解決する提案力が強みである。自動車絡みの案件も最近は多い。ステンレスNo.1材は公共工事での使用頻度が高いが、加工ミスなどで傷が付くと製品として認められず、施工業者にとってコストや納期のリスクとなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術ステンレスNo.1材の傷や溶接痕を、既存のブラスト技術では表面素材の状態まで回復させることに限界があった。
  • 生産能力試作1号機はブラスターガンとNEパウダーから成るが、処理能力が不足していた。
  • コスト・採算試作1号機は製作コストが高く、削減が課題で販売に至っていなかった。
  • 生産能力ブラスト器の心臓部となるサイクロンを理想的な円錐形に製作できる機械が市販されておらず、手作業では時間とコストがかかった。

やったこと

既存技術を活用したステンレス表面回復用のブラスト器の開発に着手し、ブラスターガンとNEパウダーから成る試作1号機を作った。処理能力の不足と製作コストの削減が課題となったため、サイクロンの製造に特注の円錐加工機を導入し、理想的な円錐形を手作業より短時間で製作できるようにした。試作2号機では、パウダーの飛散量の調整、処理時間の短縮、吹き付け部のゴム形状の調整を行った。2017年7月に試作2号機が完成し、特許出願に合わせて2018年6月から販売を開始した。

加工機NEブラスター(ステンレス表面回復用ブラスト器)
加工機特注の円錐加工機(サイクロン製造用)

新しい製品・サービス:NEブラスター(ステンレスの傷や溶接痕を消すブラスト器)

事業の効果

ステンレスNo.1材の擦り傷や穴埋め、溶接焼けを短時間で目立たなくできるブラスト器を2018年6月に発売した。処理能力の向上と低価格化を図り、コンパクトなので現場作業も簡単になった。サイクロンの円錐形製作も特注機で効率化された。数値による効果は本文に示されていない。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は既存の顧客ニーズ(ステンレス表面回復)への対応として開発に着手したと書かれているが、経営戦略上の位置づけは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客からの厚い信頼や現場での提案力が強みとして述べられているが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    試作1号機の処理能力不足と製作コストの課題を認識し、試作2号機で改良したと書かれているが、事業計画としての記載は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    社員数や人材、事務処理能力に関する記述はなく、代表者の提案力や顧客との相談体制が少しうかがえるのみ。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ステンレスNo.1材の傷や溶接痕を消す用途、コンパクトで現場作業が簡単という特徴が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作1号機から2号機への改良、平成30年6月の発売、特許出願に合わせた販売開始の流れが書かれているが、中長期の検証の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ステンレス表面回復を目的としたブラスト器で、販売されていない円錐形製作の特注加工機を導入するなど、新しい機能を持つ製品として書かれている。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    公共工事で使用頻度の高いステンレス材の補修という社会的ニーズはうかがえるが、経済波及や雇用創出への言及はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    産業機械の設計・製造を地域で行う事業として紹介されているが、地域特性を活かした付加価値や雇用への言及はわずかにとどまる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

製造機械の性能を補うための機械を主に製造しています。自動車絡みの案件も最近では多いですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。