ものづくり補助金平成28年度製造業千葉県

最新式畳製作機械の導入により生産性の向上・品質の安定化・省力化と新型畳開発による事業の拡大

有限会社オサダ

成果畳寸法精度 1mm→0.3mm

この事例のポイント

  • 畳の寸法精度が従来機で±1mmにとどまり、より精度よく生産性を上げる機械が必要だった。
  • 最新式の設備を導入した。
  • 畳寸法精度 1mm→0.3mm。他社に負けない寸法精度になり、畳を瞬時に作れるようになって生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社オサダ
所在地千葉県 館山市
業種その他の製造業
技術分野材料製造プロセス,複合・新機能材料
従業員数5人
資本金900万円
設立1997年

事業の背景

畳業界は住宅業界の洋風化や核家族化の進展に伴い、近年ますます厳しい環境にある。新規需要を掘り起こすため、世界で初めて歩きやすい床材となる衝撃緩和畳床の開発を行うことにした。子供や高齢者にやさしく、転倒時に怪我をしにくい畳を目指した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力畳の寸法精度が従来機で±1mmにとどまり、より精度よく生産性を上げる機械が必要だった。
  • 品質・精度衝撃緩和畳床の製作には加工精度の向上が求められていた。
  • 販路・情報発信住宅の洋風化や核家族化で畳業界は厳しく、新規需要を掘り起こす必要があった。

やったこと

最新式の設備を導入した。衝撃緩和畳の加工精度を高めるため、厚さ10mmから65mmまで切断できる平刺機械を導入し、畳寸法の精度を±0.3mmとした(従来機は±1mm)。部屋の大きさがすべて異なるため採寸割付ソフトを導入し、採寸データを各製造機械にノンラインで送る仕組みにした。畳べりの横側を縫着する返し機械と、作業環境向上のための集塵機も導入した。これにより毎時20畳から30畳を作れる生産性と、衝撃緩和に適した機械を実現した。

ソフト採寸割付ソフト
加工機平刺機械
加工機返し機械(畳べりの横側を縫着)
その他集塵機

新しい製品・サービス:衝撃緩和畳床

事業の効果

  • 畳寸法精度 1mm→0.3mm

他社に負けない寸法精度になり、畳を瞬時に作れるようになって生産性が向上した。特に衝撃緩和畳の仕上がりが向上した。衝撃緩和畳床は平成30年5月にJISA1917に制定され、令和元年にベターリビング優良住宅部品に認定された。国土交通省の次世代住宅ポイントにも採用された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    本事業は衝撃緩和畳の新規開発を事業テーマとし、畳の伝統技術を機械に反映する方針が書かれているが、過去取組との連続性の説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    畳業界は住宅の洋風化や核家族化で厳しいとし、介護施設や保育園向けの衝撃緩和畳で新規需要を狙う点が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    寸法精度を従来の±1mmから±0.3mmに改善し、毎時20~30畳の生産性を目指す具体的な目標が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    毎時20~30畳、寸法精度±0.3mmなど数値目標があり、JIS制定やBL認定、次世代住宅ポイント採用の実績で実現性がうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    従業員数5名とあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制について具体的な記述はわずかしかない。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    衝撃緩和畳は浮力50g以上で避難ボートの役割や、転倒時の怪我低減が具体的に示され、対象は介護施設や保育園などとはっきりしている。

  • 事業化までの道筋3

    機械導入の内容と順序は書かれているが、中長期の検証やスケジュールの記述は限定的である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    世界で初めて歩きやすい床材の衝撃緩和畳床を開発し、JIS制定やBL優良住宅部品認定を受けた点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    介護や医療費削減、災害時の避難ボートとしての役割など社会的意義は書かれているが、経済波及や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    従来比で精度を改善し毎時20~30畳を実現したと書かれるが、投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    採寸割付ソフトを導入し各製造機械へノンラインで送る点はうかがえるが、サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    住宅業界の変化への対応として新分野の床材を開発する点はうかがえるが、日本経済の構造転換にまで言及はない。

  • 地域経済への波及2

    館山市という地域は記載されるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

怪我をしにくく医療費削減の一役を担う床材として、介護施設、一般住宅、保育園、集会場などへの普及を目指す。業界全体で取り組みたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。