ものづくり補助金平成28年度製造業千葉県

コンパクトでプライバシーに配慮した介護専用おむつ交換車の試作品開発

有限会社西村製作所

この事例のポイント

  • 商社を通した販売は利幅が薄い。
  • 介護専用おむつ交換車の試作品を開発し、図面作成と材料の発注・入荷を行った。
  • 介護専用おむつ交換車の試作品を20台完成させ、介護施設での使用テストとアンケートをもとに完成度を高める段階に進んだ。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社西村製作所
所在地千葉県 東金市
業種家具・装備品製造業
従業員数15人
資本金1,000万円
設立1960年

事業の背景

当社は理容・美容器具の製造業として、美容院用チェアやワゴン、エステティック器具などを製造してきた。商品構成が近い医療分野にも広げ、現在は売上の2割を占める。今後市場の拡大が見込まれる介護関連施設をターゲットに絞り、直接販売できる新市場を開拓したいと考えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

やったこと

介護専用おむつ交換車の試作品を開発し、図面作成と材料の発注・入荷を行った。当初のアルミ素材の設計では強度不足が判明したため、設計変更を行った。試作品は、コンパクトタイプとワイドタイプの木製・アルミ製をそれぞれ5種類ずつ、合計20台完成させた。完成後の動作テストを経て、千葉県内の介護施設で使用テストを実施し、アンケートを分析した。その結果を受けて、フレーム素材の再考による軽量化、汚物格納スペースの拡大、引き出し収納全体の仕様見直し、汚物パッキンの必要性の伝え方の検討、引き出し収納部のロック機能の再考を行った。

新しい製品・サービス:介護専用おむつ交換車(コンパクトタイプ・ワイドタイプ)

事業の効果

介護専用おむつ交換車の試作品を20台完成させ、介護施設での使用テストとアンケートをもとに完成度を高める段階に進んだ。本事業で申請した実用新案・特許を取得し、知的財産への意識も高まった。今後はアンケート結果を踏まえて改良を進め、製品化に向けた準備を行っている。販売面では、2018年11月開催の医療・介護展示会への出展とECサイトの構築、直販ルートの開拓を進める計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    理容・美容器具製造から医療への展開と、介護市場の新規開拓という流れは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    商社経由は利幅が薄く直接販売の新市場を狙う点、売上の2割まで医療を伸ばした点は読めるが、競争優位の根拠の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    商社販売の利幅の薄さという課題認識と、直販・EC・展示会による販売強化の方針はあるが、売上目標や利益の数値はない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値化や賃上げの目標値は示されておらず、実現可能性を判断できる数値は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    社員一同で取り組んだこと、従業員15名、千葉県内施設での使用テストの実施は書かれているが、体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    介護施設でのプライバシー・臭い漏れ対策や、千葉県内施設での使用テストとアンケート分析による改良など、ニーズの裏付けが具体的。

  • 事業化までの道筋4

    試作20台、アンケート改良、2018年11月の展示会出展、EC立ち上げなど段階的なスケジュールと課題解決の流れが明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    介護専用おむつ交換車は一般的な普及品ではなく、木製・アルミ製で各5種類計20台を試作するなど独自性の高い製品である。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    介護施設でのおむつ交換のストレス軽減という社会的課題にはふれているが、波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加額、生産性向上の数値がなく、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は書かれておらず、新しいビジネスモデルとしてEC販売の構築が少しうかがえる程度。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    介護市場の成長が見込まれる分野への進出とは書かれているが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    千葉県東金市の企業で千葉県内施設にテストを行ったが、地域の特性を活かした付加価値の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

展示会で製品のデモと販売を開始する準備を進めている。介護向けのECサイトを立ち上げ、直販ルートの開拓・整備を進めて販売を強化する計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。