ものづくり補助金平成28年度農業、林業長野県

長野農場での接木ロボットの導入によるリレー生産体制の構築

株式会社ハルディン

この事例のポイント

  • 農家の高齢化と後継者不足により、日本農業の先行きが不安視されている。
  • 長野農場(東御市)に半自動接木ロボットを導入し、テスト運用を実施した。
  • 半自動接木ロボットの導入とテスト運用により、リレー生産体制が構築された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ハルディン
所在地長野県 印西市
業種農業
技術分野機械制御
従業員数60人
資本金1,000万円
設立1979年

事業の背景

株式会社ハルディンは千葉県印西市で1979年に設立され、花と野菜の苗の生産を中心に農業生産のシステム化を進めてきた。現在は印西市に4農場(合計8万3000平方メートル)を展開し、各農場で役割分担して商品を仕上げる「リレー生産体制」が特徴である。生産・販売する園芸関連と野菜の苗は、大手総合食品メーカーなど生産者向けと、全国のホームセンターなどで販売する一般向けがほぼ半々である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力農家の高齢化と後継者不足により、日本農業の先行きが不安視されている。
  • 生産能力中国農場が中国国内向けにシフトし、日本向けの苗供給を補う必要が生じた。
  • 人手・技能営農人口が低下する中で、野菜苗の取り扱い量を拡大する必要があった。

やったこと

長野農場(東御市)に半自動接木ロボットを導入し、テスト運用を実施した。接木ロボットはオランダ製の農業先進国の機種である。安定的な生産体制に必要な知識レベルを高めるための勉強会を行った。運用体制を構築し、リレー生産体制の中で接木工程を機械化した。

ロボット半自動接木ロボット

事業の効果

半自動接木ロボットの導入とテスト運用により、リレー生産体制が構築された。野菜苗の生産時期が拡大し、安定的な生産が行える状況となった。ソフト面では勉強会や運用体制の構築により、生産に必要な知識レベルを高めた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    農業の苗生産を1979年から手がけ、リレー生産体制の拡張として接木ロボットを導入したと読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    長野の標高差による気温差を活かした生産可能時期の拡張や、中国農場の方向転換を補う狙いが示されているが、競争優位の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    中国農場のシフトを補うため長野で生産体制を構築し、生産時期拡大と安定生産が課題解決の方向として書かれているが、数値目標や計画の詳細は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性を大幅アップと記載があるが、付加価値額や賃上げの目標値、具体的な数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    勉強会や運用体制の構築、オランダ製機械の導入、実習生の受け入れなど人材面の取組が書かれているが、事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    多品種少量生産を前提とした商品ラインナップや、大手食品メーカー・ホームセンター向けの顧客層がうかがえるが、ニーズの裏付けは示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    テスト運用の実施や勉強会の実施は書かれているが、中長期の検証やスケジュール、課題解決方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    農業のシステム化やロボット化は先進的だが、苗の生産分野の普及度や高付加価値化の水準について具体的な記述は少ない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    低下する営農人口と後継者不足への対応、日本農業の進展への寄与という社会的意義が示されているが、波及効果の数値は書かれていない。

  • 費用対効果2

    生産性アップとあるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数字は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    接木ロボットという機械化とシステム化の取組はうかがえるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルの記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    オランダ型施設園芸農業の進展を後押しするとあり、農業の構造転換への寄与がうかがえるが、市場成長の根拠は示されていない。

  • 地域経済への波及3

    長野の標高差による気候を活かした地域特性の活用が具体的に書かれており、雇用や地域成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。