ものづくり補助金平成28年度製造業長野県

レーザー加工の内製化による生産性向上とIoT化による差別化の実現

株式会社ミヤコー

この事例のポイント

  • 新たに受注したOEM生産に対応するため、それまで外注に頼っていたレーザー加工の内製化が必要だった。
  • パンチレーザ複合加工機を導入し、レーザー加工の内製化を行った。
  • レーザー加工を内製化したことで成型加工の集約化が図れ、生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ミヤコー
所在地長野県 飯田市
業種金属製品製造業
技術分野デザイン,情報処理,精密加工
従業員数41人
資本金1,000万円
設立1962年

事業の背景

同社は1962年創業の鉄工所で、1986年から金属外壁材の製造を開始した。主力は金属焼付塗装パネル「ミューウォール」で、独自ブランド商品を持つ建材メーカーは全国でも珍しく、差別化が大きな強みになっている。主要顧客は東京、大阪など大都市圏に多く、受注地域の分散によるリスク分散も図っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新たに受注したOEM生産に対応するため、それまで外注に頼っていたレーザー加工の内製化が必要だった。
  • コスト・採算既存の設備・製造方法では利益率が上がらず、生産体制の抜本的改革が必要だった。
  • 人手・技能工場の稼働状況やエラーを外部から把握できず、原因分析を次の加工に活かせていなかった。

やったこと

パンチレーザ複合加工機を導入し、レーザー加工の内製化を行った。レーザー・プレス・Vカット加工を自動的かつ連続的に行う体制とした。IoT(監視・分析)機能付きの機種を選び、工場内の稼働状況やエラー情報を外部から監視し、エラーの原因を分析して次の加工に活かす生産システムを構築した。本社工場内のパソコンから監視できることを、11項目の検証で確認した。

加工機パンチレーザ複合加工機(IoT機能付)

新しい製品・サービス:R形状オリジナルデザインパネル(平成30年度の事業計画で開発)

事業の効果

レーザー加工を内製化したことで成型加工の集約化が図れ、生産性が向上した。受注品の完全内製化とIoT化により納期短縮と生産コストの抑制も実現した。IoT化により同業他社との差別化が図れ、付加価値の高い製品の供給も可能になった。新たな室内向けデザインパネルなどの受注にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    独自ブランド「ミューウォール」を持ち、外壁材製造を1986年から手がけてきた経緯が示されるが、今回の設備投資との位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    独自ブランド商品で同業他社との差別化を図り、大都市圏顧客への依存や受注地域分散も記載され、強みが具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    外注依存のレーザー加工で利益率が上がらない課題を認識し、内製化とIoT化で納期短縮・コスト抑制を図る計画が読み取れる。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、生産性向上の結果として受注拡大とあるのみで数値目標はうかがえない。

  • 事業を進める体制2

    体制として工場内の監視体制や従業員数41名の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    独自ブランド商品と意匠性の高いデザインパネルの需要があり、受注拡大につながったと読み取れるが顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の検証で11項目の課題解決を確認したと記載があり、遂行方法と検証の流れはうかがえるがスケジュールは具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金属焼付塗装パネルは独自ブランドで、他社が少ない分野の高付加価値化・差別化が具体的に示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    東京スカイツリーや羽田空港天井など大型施設への使用や公共事業受注の拡大が書かれ、国が補助する波及効果の記述は限定的。

  • 費用対効果2

    投資額と付加価値増加の関係を示す数値は書かれておらず、生産性向上が確実との記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献3

    工場内を24時間映像監視しタブレットやスマホで確認するIoTシステムは、デジタル活用の具体例として読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    飯田市の企業として公共事業や大都市圏での受注拡大が書かれ、地域の経済成長への寄与は間接的にうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。