ものづくり補助金平成28年度製造業長野県

生産管理システムの再構築による材料廃棄ロス削減と業務効率化

株式会社カミジョウパック

成果不良発生等に伴う材料廃棄ロスの50%削減を目指す。

この事例のポイント

  • 真空成形製造では工程間のバランスが不十分で仕掛品の滞留があり、納期にも影響している。
  • 生産から購買までを一つで管理できる最新鋭の生産管理システムを統合構築した。
  • 不良発生等に伴う材料廃棄ロスの50%削減を目指す。生産管理システムの統合により、生産から購買までを一つのシステムで管理できるようになり、品質データと機械設定条件の統合分…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社カミジョウパック
所在地長野県 安曇野市
業種プラスチック製品製造業
技術分野情報処理
従業員数45人
資本金3,000万円
設立1963年

事業の背景

創業以来、包装材の設計・製造・販売を手がけてきた。現在は真空成形容器が6割、プラスチック段ボールなどのプラスチック製品が2〜3割、段ボールケースが1割程度を占める。地元精密機器メーカーとの取引が拡大し、紙埃を嫌う顧客の要望からプラスチックの真空成形容器へとシフトしてきた。段ボールは輸送コスト面で県外販売が難しく、大手による市場の寡占化も進んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力真空成形製造では工程間のバランスが不十分で仕掛品の滞留があり、納期にも影響している。
  • 品質・精度生産量に限界があり、品質精度が不安定である。
  • コスト・採算微調整に頼るため不良による材料廃棄ロスが大きい。
  • 人手・技能作業者の経験則に頼った成形条件の設定が続いている。
  • 納期・工程生産から購買までの生産管理系システムが事業ごとに分散していた。

やったこと

生産から購買までを一つで管理できる最新鋭の生産管理システムを統合構築した。機械設定条件のデータと品質データを統合分析できる機能を備え、無料で使える分析ツールも加えた。システムはクラウド上に構築し、担当者がどこからでも利用できるようにした。これにより不良発生を抑制し、材料廃棄ロスの削減とリアルタイムの在庫管理を進める体制を整えた。

ソフト生産管理システム
ソフトビジネスインテリジェンスツール
加工機真空圧空成形機

新しい製品・サービス:真空圧空成形機の導入による真空成形品の生産プロセス強化と品質向上、短納期ニーズへの対応体制の確立。

事業の効果

  • 不良発生等に伴う材料廃棄ロスの50%削減を目指す。
  • 生産性 1倍→4倍

生産管理システムの統合により、生産から購買までを一つのシステムで管理できるようになり、品質データと機械設定条件の統合分析が可能になった。これにより不良発生を抑え材料廃棄ロスを削減する体制ができた。リアルタイムの在庫管理や業務フローの改善も見込まれ、効率的な業務活動の基盤を得た。真空圧空成形機の導入では生産性の向上と品質の安定を図り、短納期ニーズに応える体制をつくる。さらに働き方改革が進み、育児休業中の社員が在宅で作業できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    真空成形容器が売上の6割を占める主力と書かれ、段ボールから真空成形へのシフトという過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    精密機器メーカーとの取引拡大や紙埃を嫌う顧客要望に応えた点が書かれ、強みの説明はあるが数値の裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    仕掛品滞留や不良廃棄ロスなど課題が明示され、生産管理システムで材料廃棄ロス50%削減と約4倍の生産性向上を目指す計画が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    材料廃棄ロス50%削減、現在より約4倍の生産性アップという具体的な目標値が事例に示されている。

  • 事業を進める体制2

    育児休業中の女性社員が在宅で作業するなど働き方改革の記述はあるが、補助事業の遂行体制として従業員数45名以外の人材や事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客要望への対応や真空成形容器の売りが述べられているが、ターゲットやニーズの裏付けを整理した記述は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の真空成形への注力や金型内製化は触れられているが、遂行スケジュールや課題解決方法の具体は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    真空成形容器を他社と差別化する取組が述べられ、段ボールは市場の寡占化が進むとあるが、高付加価値化の水準を示す数値は少ない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地元精密機器メーカーとの取引拡大や人材確保への効果がうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の規模は書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれておらず、生産性4倍の目標がわずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献4

    クラウド上の生産管理システムと統合分析機能で品質データと機械設定条件を結び、テレワーク可能な働き方につなげている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    プラスチック製品や真空成形への移行が述べられ、成長分野への進出がわずかにうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    安曇野市の地元企業として地元精密機器メーカーとの取引拡大が述べられ、地域特性との関連がわずかにうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後さらに真空成形に力を入れ、成形機の導入や金型の内製化で品質向上と顧客ニーズへのきめ細かな対応を目指す。真空成形の新たな用途開発にも取り組んでいく。

事業者の声

募集してもなかなか人が集まらないのが現実。そんな中で今回のシステム導入は人材確保にもつながり、当社にとってはまさに画期的な投資でした。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。