ものづくり補助金平成28年度製造業静岡県

新規マシニング導入による自社ブランド旋盤 「VERSEC」の生産台数増加の取組

株式会社サイダ・UMS

成果設備導入前は年間6~7台だったVERSECの生産台数が、約2倍に増加した。

この事例のポイント

  • 自社ブランド汎用旋盤VERSECの生産台数を増やすため、構成部品の製造を外注に頼る体制を改める必要があった。
  • 立形マシニングセンタを導入し、自社開発の爪状の刃を付けて切削加工することで加工精度を上げ、再加工の手間を省いた。
  • 設備導入前は年間6~7台だったVERSECの生産台数が、約2倍に増加した。内製化により構成部品のリードタイムが大きく短縮し、VERSECの生産台数が約2倍に増えた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社サイダ・UMS
所在地静岡県 焼津市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
資本金3,000万円
設立1958年

事業の背景

株式会社サイダ・UMSは大正10年に鍛冶屋として創業し、昭和54年より工作機械業界に参入した。部品加工から組み立てまで一貫して行い、40年以上工作機械のOEM生産を行ってきた。近年は自社ブランドの汎用旋盤VERSECを開発し販売を開始した。VERSECは数少ない国産汎用機械として、JIMTOF2016出展後に多数の引き合いがあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力自社ブランド汎用旋盤VERSECの生産台数を増やすため、構成部品の製造を外注に頼る体制を改める必要があった。
  • コスト・採算構成部品の製造リードタイムが長く、VERSECの製造リードタイム増加につながっていた。
  • 品質・精度刃物台ブロックの平面度を歪みなく均一に保つ加工精度が、自社設備では性能的に不足していた。
  • 人手・技能一部のベテラン技術者しか担当できない工程があり、業務量の平準化ができていなかった。

やったこと

立形マシニングセンタを導入し、自社開発の爪状の刃を付けて切削加工することで加工精度を上げ、再加工の手間を省いた。特殊治具を開発して部品を同時に6個加工できるようにした。刃物台ブロックの内製化を進め、外注に頼っていた構成部品を社内で製造できる体制を整えた。テスト加工では目標平面度5㎛以下に対し2㎛の高精度加工を実現した。

加工機立形マシニングセンタ
金型特殊治具

新しい製品・サービス:自社ブランド汎用旋盤「VERSEC」

事業の効果

  • 設備導入前は年間6~7台だったVERSECの生産台数が、約2倍に増加した。
  • 平面度 5㎛→2㎛

内製化により構成部品のリードタイムが大きく短縮し、VERSECの生産台数が約2倍に増えた。加工精度が向上して再加工の手間が省かれ、加工時間も短縮された。これまで一部のベテランに限られていた工程を若手社員も担当できるようになり、社内の業務量を平準化できた。ベテランには技術継承や次世代育成の余裕が生まれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    旋盤の自社ブランド化と内製化の流れは読み取れるが、過去の取組との一貫した位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国産汎用機として引き合いが多いこと、デザインと操作性が評価されたことが書かれ、強みと外部需要の関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    刃物台ブロックの平面度を目標5㎛以下に対し2㎛で加工、年間6~7台から約2倍に増加と数字で課題解決が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産台数が約2倍に増加した実績とリードタイム短縮が書かれ、高付加価値化や賃上げの目標値は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    ベテラン技術者から若手への担当移管や次世代育成に触れているが、補助事業の遂行体制は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    国内の数少ない汎用機として引き合いが多く、大学の教材採用(9台)など選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後リードタイム短縮とコストダウンを図りシェアを拡大するとあるが、スケジュールや検証方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    汎用旋盤の治具や加工方法に特徴はあるが、高付加価値化・高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    若手育成や社内業務の平準化に触れるが、地域経済や雇用創出への波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    年間6~7台から約2倍への増加や加工時間の短縮は読み取れるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    立形マシニングセンタと特殊治具による加工は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    焼津市の拠点で製造する点はうかがえるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後さらにリードタイムの短縮とコストダウンを図り、シェアを拡大していく。教育機関や大学での利用も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。