ものづくり補助金平成28年度建設業滋賀県

新工法を用いた橋梁伸縮装置設置事業への参入に伴う機械の導入

株式会社アズマ

成果全10か所、施工延長106mの施工を行ってきた。

この事例のポイント

  • 従来型の埋設型伸縮装置は耐久性が低く、適応できる橋が小規模に限られる。
  • 従来型の埋設型伸縮装置の耐久性を改善する「MMジョイントDS型」工法を導入した。
  • 全10か所、施工延長106mの施工を行ってきた。橋梁補修をワンパッケージで提供できるようになり、橋梁の補修ニーズに迅速に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アズマ
所在地滋賀県 大津市
業種総合工事業
従業員数11人
資本金4,200万円
設立1980年

事業の背景

当社は昭和36年に創業し、県内の道路維持修繕工事を中心に事業を行ってきた。平成16年の社名変更後は、高度成長期に建設されたインフラの老朽化に伴うメンテナンス事業に着目し、橋桁や橋脚の補修工事にも展開している。滋賀県には約12,270橋の橋梁があり、その70%以上は橋長15m未満の小規模橋である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来型の埋設型伸縮装置は耐久性が低く、適応できる橋が小規模に限られる。
  • 生産能力新しい伸縮装置工法を導入するには、専用の機材(溶解釜、加熱混合ミキサー、ハンドガイドローラー)が必要である。

やったこと

従来型の埋設型伸縮装置の耐久性を改善する「MMジョイントDS型」工法を導入した。本工法に必要な溶解釜、加熱混合ミキサー、ハンドガイドローラーを導入した。溶解釜で特殊合材を現場で溶かして生成し、加熱混合ミキサーで合材と砕石を加熱混合して施工部位に打設し、ハンドガイドローラーで仕上げの転圧を行う。特殊合材の物性と扱い、機材の使用条件について、一般社団法人全国MMジョイント協会の実地研修を含む講習を受講した。これまで滋賀県大津市、大阪府茨木市、奈良県桜井市・生駒郡、京都府丹波市、兵庫県香美町の全10か所、施工延長106mの施工を行った。

その他溶解釜
加工機加熱混合ミキサー
その他ハンドガイドローラー

新しい製品・サービス:MMジョイントDS型伸縮装置工法

事業の効果

  • 全10か所、施工延長106mの施工を行ってきた。

橋梁補修をワンパッケージで提供できるようになり、橋梁の補修ニーズに迅速に対応できるようになった。MMジョイントDS型は10年以上の経年実績があり、熊本地震では鋼材型が大きく破損した一方で応急処置での復旧が可能な軽微な損傷にとどまり、耐震性も示された。静音性も従来のゴム型より改善されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和36年創業以来の道路維持修繕・橋梁補修の実績があり、伸縮装置工事への参入は既存の補修事業の延長として読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    滋賀県の橋長15m未満の小規模橋が70%以上(約8,500橋)という市場データを示し、埋設型で対応可能な橋に絞った点から外部環境と強みの対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    伸縮装置の従来型は耐久性が低いという課題を示し、MMジョイントDS型で改善する方針は読み取れるが、売上や付加価値の目標は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    全国MMジョイント協会の実地研修を受講し、施工基準に沿った施工を行った実績が書かれている。人員体制の詳細は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小規模橋の補修ニーズに着目し、騒音80dBから65dBへの改善や熊本地震での実績など、選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    10か所・施工延長106mの施工実績と橋梁補修のワンパッケージ提供という展開が書かれ、今後の方向性は読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来型埋設型の耐久性を改善したMMジョイントDS型を導入し、小規模橋向けに同分野で高水準の性能を示している。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    滋賀県の橋梁長寿命化計画の実施率が10%前後と示され、補修市場の大きさから社会インフラ維持の必要性がうかがえる。

  • 費用対効果2

    投入額や付加価値額の増加、費用対効果を示す数字は書かれておらず、わずかに効果がうかがえるのみである。

  • イノベーションへの貢献2

    新工法の導入はうかがえるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    滋賀県の地域インフラ補修を地域社会の安全に貢献する事業として位置づけているが、雇用や地域成長の数字は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

滋賀県内を含む自治体の橋梁長寿命化修繕計画は実施状況が未だ10%前後であり、大きな補修市場がある。橋梁補修のワンパッケージ提供を強みとして、地域社会の安全に貢献していきたいと考えている。

  • 目標:静音性(騒音) 80dB→65dB

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。