ものづくり補助金平成28年度製造業島根県

新型縁貼り機、新型スライドソーの導入による生産性向上

有限会社野津木工所

この事例のポイント

  • 顧客のデザイン性や品質への要求が一層高まり、接着面の仕上がりを良くする必要があった。
  • 新型のエッジバンダー(縁貼り機)を導入し、接着面を0.5ミリの薄さできれいに切削できるようにした。
  • 新型のエッジバンダー導入により、接着面の仕上がりが美しくなり、接着剤の温度上昇にかかる時間が大幅に減った。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社野津木工所
所在地島根県 雲南市
業種家具・装備品製造業
技術分野機械制御
従業員数6人
設立1955年

事業の背景

島根県雲南市に本社工場を構える有限会社野津木工所は、顧客の要望に応じて完全オーダーで造り付けの木製家具や建具を製作している。主な納入先は住宅、オフィス、市庁舎や病院などの公共施設で、市販品では応えられないニーズに対応してきた。従業員は6人である。近年はコストを抑えられるフラッシュ工法の家具が増えており、その最終工程で使うエッジバンダーの品質向上が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度顧客のデザイン性や品質への要求が一層高まり、接着面の仕上がりを良くする必要があった。
  • 人手・技能寸法設定を手動で行う従来の機械では精度に限界があり、微調整に時間と職人の経験が必要だった。

やったこと

新型のエッジバンダー(縁貼り機)を導入し、接着面を0.5ミリの薄さできれいに切削できるようにした。これにより仕上がりが美しくなり、接着剤の温度上昇にかかる時間が大幅に減ったため、コスト削減と作業効率アップにつながった。あわせてドイツ製の新型スライドソーを導入した。刃物を下から当てて削る方式で、ささくれが出ず切断面がきれいに仕上がる。従来の手動設定と異なり、パネルを使って刃物の高さや寸法を0.1ミリ単位で設定できるため精度が大きく向上し、寸法設定の微調整にかかる時間も省けた。

  • 加工機エッジバンダー縁貼り機スライドソー

事業の効果

新型のエッジバンダー導入により、接着面の仕上がりが美しくなり、接着剤の温度上昇にかかる時間が大幅に減った。これによりコストが下がり、作業効率が上がった。新型スライドソーの導入では、ささくれのない切断面が得られ、寸法を0.1ミリ単位で設定できるため精度が著しく向上した。寸法設定の微調整にかかる時間も省け、作業時間の短縮につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    課題の認識と解決ミリ単位のずれによる手直しや再やり取りが課題として示されるが、高付加価値化につながる計画内容までは書かれていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の確かな技術力と完全オーダー家具の実績が書かれ、既存事業との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市販品では応えられない顧客ニーズと、顧客の要望に応じた完全オーダー製作という強みが書かれているが、競争環境の分析までは書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    ミリ単位のずれによる手直しや再やり取りが課題として示されるが、高付加価値化につながる計画内容までは書かれていない。

事業の実現可能性2.5
  • 付加価値・賃上げの目標2

    切断面の精度向上や作業時間の短縮は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数6人や職人の技術力に触れられているが、補助事業を遂行する体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ターゲットは公共施設やオフィス、住宅と読み取れ、選ばれる理由は高品質やオーダー対応とあるが、整理された形ではない。

  • 事業化までの道筋ー

    公開情報では判断できません。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    フラッシュ工法の家具が近年増えていると書かれるが、同分野での高水準の高付加価値化を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    地元温泉宿の家具製作や地域の施設への納入に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    作業時間の大幅な削減やコスト削減、作業効率アップが書かれているが、補助金額に対する効果は数値で示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ドイツ製のスライドソーや新型機械の導入は触れられるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    島根県雲南市の地元企業で、出雲湯村温泉の宿の家具を手掛けたと書かれ、地域特性との関わりは読み取れるが、雇用や成長への言及は薄い。

事業者の声

様々な工程を経て作品を作り上げていくものづくりでは、一瞬の油断が仕上がりを左右します。機械そのものの性能が上がっても使いこなす職人の技術力が劣ればいい作品はできません。日々精進して、お客様の要望以上の商品をお届けできれば。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。