ものづくり補助金平成28年度製造業岡山県

半導体/ディスプレイ製造装置用スリットノズルの性能・生産性向上

株式会社本山合金製作所

成果生産能力を4割拡大する計画

この事例のポイント

  • スリットノズルの需要増加に対応するため、生産能力を4割拡大する必要があった。
  • 第5工場を本社の向かいに建設し、2017年5月に稼働させた。
  • 生産能力を4割拡大する計画。第5工場の稼働と金属加工機械の導入により、スリットノズルの生産能力が増強された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社本山合金製作所
所在地岡山県 津山市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数114人
資本金2,000万円
設立1982年

事業の背景

本山合金製作所は金型部品などの精密加工と工業用ノズルの生産を2本柱とする。売り上げの85%が岡山県以外の顧客向けである。液晶製造装置の乾燥工程で使われるスリットノズルは世界シェアが5割以上で、約15年前から生産を始めた主力製品に育っている。テレビの大画面化に伴いノズルも長くなり、現在は最大4メートル超の製品も生産している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力スリットノズルの需要増加に対応するため、生産能力を4割拡大する必要があった。
  • 品質・精度幅500ミクロンの溝から出る空気の圧力のばらつきを低減する必要があった。

やったこと

第5工場を本社の向かいに建設し、2017年5月に稼働させた。別工場にあったスリットノズルの生産設備を第5工場に移し、金属加工機械を1台新たに導入して生産能力を増強した。難削材であるハステロイの専用加工条件を追求し、半導体製造装置向けスリットノズルの需要に対応した。ノズルの金属加工、性能評価、流体解析などの技術を組み合わせ、幅500ミクロンの溝から出る空気の圧力のばらつきを10%以下から5%以下に低減した。

  • 加工機金属加工機械ハステロイを加工可能な装置

新しい製品・サービス:半導体製造装置向けスリットノズル

事業の効果

  • 生産能力を4割拡大する計画
  • 空気圧力のばらつき 10%→5%

第5工場の稼働と金属加工機械の導入により、スリットノズルの生産能力が増強された。ハステロイの加工条件を確立し、半導体製造装置向けの需要に応えられるようになった。空気圧力のばらつきを10%以下から5%以下に低減し、品質が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性世界シェア5割以上の最大手で、空気圧のばらつきを10%以下から5%以下に低減するなど技術面の強みが具体的に示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け液晶装置向けで世界シェア5割以上、テレビ大画面化に伴う長尺品需要があり、選ばれる理由が明確に整理されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値長さ4メートル超の大型スリットノズルを扱い、難削材ハステロイの加工条件を追求するなど、高水準の高付加価値品を手がけている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標生産能力4割拡大は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、目標の実現可能性を判断しにくい。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    約15年前からスリットノズルを生産し蓄積したノウハウを活かして第5工場を新設しており、既存事業の延長で一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    世界シェア5割以上の最大手で、空気圧のばらつきを10%以下から5%以下に低減するなど技術面の強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決3

    生産能力を4割拡大し、半導体装置向けへの応用を進めるなど、需要増への対応課題を認識した計画になっている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産能力4割拡大は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、目標の実現可能性を判断しにくい。

  • 事業を進める体制3

    金属加工、性能評価、流体解析などの技術力を結集して補助事業を遂行する体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    液晶装置向けで世界シェア5割以上、テレビ大画面化に伴う長尺品需要があり、選ばれる理由が明確に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    第5工場の稼働や半導体装置向けの応用は示されるが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    長さ4メートル超の大型スリットノズルを扱い、難削材ハステロイの加工条件を追求するなど、高水準の高付加価値品を手がけている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用3

    半導体製造装置や液晶製造装置への応用が進み、国内製造業を支える役割が示されており、産業基盤としての意義がある。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    流体解析など技術の活用は触れられているが、デジタル技術や新ビジネスモデルでサプライチェーンに貢献する記述は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    FPDから半導体製造装置へ用途を広げ、舶用向けノズルの開発にも取り組んでおり、成長分野への進出が見られる。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

スリットノズルでは半導体製造装置向けのシェア拡大を目指す。舶用向け工業用ノズルの開発も他社と共同で進めている。

事業者の声

規模は追わず、利益重視の方針を貫き、従業員満足と社会貢献を目指す

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。