ものづくり補助金平成28年度製造業広島県

刃物交換の最適化とプログラム外段取化による業務用木製天板の量産化

相互工芸株式会社

成果1枚あたり加工時間 6分→5分

この事例のポイント

  • 第3次焼肉ブームと店舗IT化を背景に業務用テーブルの増産要請があるが、プログラム入力や刃の交換時間が障害となっている。
  • 3軸加工かつ加工中もプログラム入力できる最新のNCルータマシンを導入した。
  • 1枚あたり加工時間 6分→5分。天板1枚あたりの加工時間が短縮され、プログラム入力による設備停止がなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名相互工芸株式会社
所在地広島県 府中市
業種家具・装備品製造業
技術分野立体造形
従業員数15人
資本金1,200万円
設立1961年

事業の背景

当社は業務用オーダー木製家具を製造しており、特に焼肉店など飲食店向けのテーブルの製造が多い。主要取引先のシンポ㈱は焼肉ロースター製造販売シェア世界No.1で、当社にも安定的な注文がある。第3次焼肉ブームを背景に、同社からスイッチ(タッチパネル)用開口など複雑な加工を要するテーブルが人気となり、同品質での増産(短納期)を依頼された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力第3次焼肉ブームと店舗IT化を背景に業務用テーブルの増産要請があるが、プログラム入力や刃の交換時間が障害となっている。
  • 人手・技能プログラムの設定と加工を同時に行うことができない。
  • コスト・採算刃の交換に時間を要する。

やったこと

3軸加工かつ加工中もプログラム入力できる最新のNCルータマシンを導入した。3軸化により一連の加工に必要な刃物をそれぞれの軸にあて、刃物交換(スイッチ)の必要をなくす、もしくは最小限に抑えられるようにした。加工中に次のプログラムを入力できるため、いわゆる外段取り化が可能になった。これらを当社の技術・ノウハウと合わせ、加工時間と稼働時間の両面から生産性を向上させる体制を構築した。

加工機最新のNCルータマシン(3軸)

事業の効果

  • 1枚あたり加工時間 6分→5分
  • プログラム入力による設備停止時間 1時間→0時間
  • 1日当たりの生産可能量 30枚→40枚

天板1枚あたりの加工時間が短縮され、プログラム入力による設備停止がなくなった。1日当たりの生産可能量も向上し、計画目標をすべて達成した。2軸から3軸への移行とプログラム入力の同時並行化が実現した。生産余力が生まれたことで、これまで受注できなかった単価の安い製品も受注できると見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    業務用オーダー木製家具製造が本業で、焼肉店向けテーブルの製造が多いと書かれ、既存事業との連続性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    主要取引先の焼肉ロースター製造販売シェア世界No.1との取引があり、タッチパネル用開口など複雑加工の需要に応える強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    課題としてプログラム入力と刃交換時間を挙げ、NCルータ導入で加工時間短縮を実現すると具体的に示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    加工時間を6分から5分へ16.7%削減、1日当たり生産可能量を30枚から40枚へ33.3%向上と数値目標を達成している。

  • 事業を進める体制3

    従業員15人の会社で、当社の技術・ノウハウと合わせて生産性向上の体制を構築したと書かれているが、体制の具体的内容は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    焼肉店向けテーブル天板の需要増とタッチパネル用開口の複雑加工ニーズ、主要取引先からの増産依頼が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として焼肉業界の人手不足対応や無煙ロースター受注増が述べられるが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    焼肉店向け無煙ロースター天板という特殊な加工を要する製品で高付加価値化が図られる旨がうかがえるが、定量的な裏付けはない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    焼肉業界の人手不足解消や多言語対応の需要増が述べられ、地域や雇用への波及がわずかにうかがえる程度である。

  • 費用対効果4

    設備投資による加工時間短縮と生産量の増加が数値で示され、投入額に対する効果の大きさがうかがえる。ただし投資額の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新NCルータ導入による加工の自動化や外段取り化はあるが、デジタル技術によるサプライチェーン全体のイノベーションまでは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    広島県府中市の木工企業であることが示されるが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

焼肉業界で人手不足解消や多言語対応のためタッチパネルの導入が増え、特殊な加工を要する焼肉店用無煙ロースターの受注が増加すると予想される。これを入り口に新規開拓を行う方針である。今後は加工技術や素材の魅力を生かした自社商品の開発・製造・販売にも取り組む。

事業者の声

当社の加工技術は、木工以外の分野でも活用できると思っております。是非、貴社の商品にもお役立てくださいlご連絡をお待ちしております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。