ものづくり補助金平成28年度製造業広島県

世界初「高付加価値半生手打ちうどん」の新規開発および海外展開

クラタ食品有限会社

成果賞味期間 7日→90日

この事例のポイント

  • 海外の大手チェーンと競争できる商品力と、海外輸出に耐える賞味期間の長さが不足していた。
  • 全自動手打式製麺機と半生麺製造用乾燥設備を導入し、全自動での生手打ちうどんの製造と乾燥技術を確立した。
  • 賞味期間 7日→90日。全自動手打式製麺機と半生麺製造用乾燥設備の導入により、自動での生手打ちうどんの製造と乾燥技術を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名クラタ食品有限会社
所在地広島県 福山市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数40人
資本金500万円
設立1987年

事業の背景

少子高齢化、内食ブーム、労働力不足の影響で食品小売業や飲食業の経営環境が厳しくなり、製麺業界でも廃業する工場が増えていた。当社は十数年前から海外市場への進出を図っており、日本式ラーメンに続いて割安感のある日本式うどんが海外で急速に市場を拡大していた。当社の主力は独自技術による「黄金うどん」と「低糖質うどん」で、ラーメンとパスタでも海外での実績があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術海外の大手チェーンと競争できる商品力と、海外輸出に耐える賞味期間の長さが不足していた。
  • 生産能力乾燥工程を増やすと生産性が低下するため、乾燥工程を増やしても生産性を保つ製造工程が必要だった。
  • コスト・採算国内市場の縮小と海外での低価格競争に対抗するため、製造コストを削減する必要があった。

やったこと

全自動手打式製麺機と半生麺製造用乾燥設備を導入し、全自動での生手打ちうどんの製造と乾燥技術を確立した。生手打式製造ラインの自動化とロープコンベアを導入し、新技術の乾燥設備で短期間乾燥を可能にした。当社独自技術の「黄金うどん」と「低糖質うどん」に半生乾燥技術を組み合わせ、味わいを保ったまま長期の賞味期間を実現した。「瀬戸内さぬき方式手打ちうどん」とうたい、海外での確固たるブランド形成を目指した。

加工機全自動手打式製麺機
加工機半生麺製造用冷風乾燥設備
その他ロープコンベア

新しい製品・サービス:世界初の高付加価値半生手打ちうどん

事業の効果

  • 賞味期間 7日→90日

全自動手打式製麺機と半生麺製造用乾燥設備の導入により、自動での生手打ちうどんの製造と乾燥技術を確立した。生手打式製造ラインの自動化とロープコンベア、新技術乾燥設備の短期間乾燥能力により、生産性が向上し製造コストの削減を実現した。生麺の賞味期間は標準で1週間程度だったが3か月間に延び、海外輸出に適した日持ちを確保した。低糖質うどんの半生化により新たな顧客創造の可能性が高まり、低価格競争から脱却して新需要を狙った商品開発が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    十数年前から海外市場へ進出し、ラーメンとパスタで実績がある点から、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    黄金うどんの定評や低糖質うどんという独自技術を、海外での日本式うどん需要拡大と結びつけて競争優位を示している。

  • 課題の認識と解決4

    少子高齢化や低価格競争の負のスパイラルという課題を挙げ、半生化による高付加価値化で解決を図る方向が明確である。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生麺の1週間程度から3か月への賞味期間延長は示されているが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員40人という規模のみ記載があり、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての説明はわずかにうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    海外の飲食企業や業務用・市販用を対象とし、低糖質で半生タイプという選ばれる理由が整理されて示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望は述べられているが、遂行スケジュールや中長期の課題検証の具体的な方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    他社には低糖質うどんを半生タイプで製造するメーカーが存在しないと記載され、高付加価値の分野で差別化が図られている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    日本食ブームによる海外需要の拡大は触れられているが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は読み取りにくい。

  • 費用対効果3

    生産性の向上と製造コストの削減は実現したと記載されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    全自動手打式製麺機の導入や生産ラインの自動化が示されているが、デジタル技術やビジネスモデルの変革としての記載は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    日本式うどんの海外市場拡大という成長分野への進出が示されているが、日本経済の構造転換に資する点までは書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    広島県福山市の所在地と瀬戸内さぬき方式のブランド構想がうかがえる程度で、地域経済を牽引する効果は記載されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

海外市場において日本式麺メーカーとしてナンバーワンを目指している。低糖質うどんを半生タイプで製造するメーカーは他社に存在せず、日本食が海外で受け入れられる土壌も整ってきている。今後は海外へ出店する飲食企業のサポートも進めていく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。